メディアグランプリ

年間500冊くらいの本を、3年くらい読書してみて見えてきたこと


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:荒川ゆうこ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
本は1日1冊までと決めている。
じゃないと、ついうっかり読みすぎてしまうから。
 
小さい頃から、「よく読むねぇ」といわれる子だった。
本もマンガも雑誌も、本の形をしているものは何でも隅から隅まですべての文字を読んできた。
就職してから数年は、仕事があまりに忙しくて「本を読む」ということを思い出すことすらなかったのだけれど。
忙しさのなかで自分なりの仕事術を身に付けて、ひとり働き方改革を続けて、少しずつプライベートの時間を確保して。
時間に余裕ができて数年ぶりに本をふたたび読むようになったら、どの本を読んでも面白くてしょうがなかった。
興味の赴くままに読みたい本を探して探して、ここ何年かは年に400冊とか500冊とか600冊とかを読んでいる。1日1冊なんて自分との約束は、好奇心に惨敗してほとんど守れていないのだ。
 
就職してから再び読書に目覚めた頃、すごく不思議な気持ちになったことがある。
1日に10冊くらい読むという読書家のひとが、「最近は、ビジネス書の新刊は読まないことにしている。長く読み継がれている古典だけで十分だから」と言っていたからだ。
ビジネス書をふくむほとんどをゼロから読み始めた頃だったので、どの著者の、どの本を読んでもその頃のわたしにとっては発見だらけ。
「へー、そんなことがあるんだ!」
「すごい、そんなこと初めて知った!」
そんなことの連続だった。
新しい情報は本屋さんにどんどん置かれていくのに、古典しか読まないで十分なんてこと、本当にあり得るのかな。
 
彼の言うことがよく理解できないまま、読んだ本に引用されているものや、本好きな人に紹介してもらった本をさらに何百冊か読んでみると、少し景色が変わってきた。
あれですよ、進研ゼミ現象。
「この話、前に読んだあの本でもしてたやつだ!!」
 
同時に、複数の本で何度も引用されている本があることにも気がついた。
 
これって、今思えば当然のことで。
たとえば発想に関する本だったら、本を書くくらいの専門知識を身に付けている人が『アイデアのつくり方』を避けて通ることはできないはず。
何事にも、基本がある。
基本を理解したうえでを発展させたり、別な視点を取り入れたり、またはかみ砕いたりして新刊はどんどんつくられるんだから。知識だって、守破離で道がつくられていくのよね。
 
そのままさらに読み続けていると、進研ゼミ現象はどの本を読んでも起こるように。
先に読んだ本の情報が今読んでいる本の話と結びついて、頭のなかで2つの本の間にかけている橋が強くなっていく感覚があった。
 
よく、「自分を変えたければ、時間の使い方を変えるか、付き合う人を変えるか、住む場所を変えるかだ」という言葉を聞く。わたしの場合、本をたくさん読んでいたら、付き合う人が変わったのと同じことが起きたんだ。
いろんな本を読んで、いろんな著者からさまざまな切り口で似た話をされるうちに、はじめは斬新だった考え方たちが、だんだんわたしの当たり前に育っていった。
 
そのままさらにたくさんの本を読み進めていくと今度は、「なんだか当たり前のことばかりが書かれている」と感じるようになってきた。
かくれんぼの鬼になったようだ。
知っていることたちが書かれている言葉のなかから、まだ知らないことが隠れている場所を探すような読み方になる。
とはいえ、小さい頃の活字中毒なので、よほどのことがない限りすべてのページを読み進めることにはかわらないのだけれど。
「これは知らなかったー!!!」という一文に出会いたくて、今日もたくさんの文字を取り込んでいる。
 
そんな風に、本への思いがぐんぐん変わっていくことを知れただけでも、数年間で何千冊かの本に出会ってきた意味はあったと感じている。
それでも今も毎日1冊か、2冊か3冊かの本を読むのは、まだ出会えていないことがあるから。
 
「もうほとんど知り尽くしたな」って思えるのは、これまで好んで読んできたジャンルの本に限った話で、本屋さんでまったく触れたことがない棚がある。
よく知っている分野でも、新刊が出ているということは、何かしら新しいことが書いてあるはずなんだもん。
せっかく世界のだれかが発見したことを、知らずに生きていくなんてもったいない。そう思って、今年もすでに500冊くらい読了したわたしの読書は続いていく。
 
以上が、ストレング・スファインダーで収集心が1位の読書好きの本の読み方。
このペースで行くと、今年は年末までにいったい何冊読むことになるんだろうか。
 
 
 
 
***
 
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2021-10-06 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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