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明日が来ることは奇跡


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:Majyo(スピード・ライティング特講)
 
 
明日が来ることは奇跡だ。
明日の朝、目覚めることが当たり前だと疑わずに、眠りにつく人がほとんどだろうけど。
明日も今日と同じように目覚める……残念ながらそれは、単なる思い込みだ。
 
これは、介護職の新卒者に向けての研修の締めで必ず話すようにしている。
実は受講者に向けてというより、他の誰でもない私自身に言い聞かせているのだ。
 
人はある一定の歳を越えると、自分から行動を起こさなければ、出会いの数より別れの数が圧倒的に増えていく。
 
若いころは、自分が歳を重ねていく実感が持てずに、自分の人生の最期に思いを巡らすことなどないのが普通だ。
 
でも、残酷なことに、誰にも平等に時間は流れる。もとに戻ることはできないのだ。
私も、あなたも同じように、今日が人生で1番若い日である。
意識しないと、そんな当たり前のことを忘れて、ぼんやりしているうちに恐ろしい速さで時間は過ぎる。
 
私は20代のほとんどを救急病院で走り回って過ごした。
たくさんの人の死に立ち合い、そのたび、時間は永遠にあるわけではないことを見せつけられてきた。
 
果たせなかった約束はいまでも、胸を締め付けることがある。
 
あとでお部屋に寄りますね。明日の朝、頼まれた物を届けに来るね。
そう約束したはずが、救急車が搬送される度、やることは一気に増え、約束したはずのことが後回しになったまま、転院してしまったり、急に容態が変わって亡くなってしまうこともあった。
 
私達はいつでも、まだ時間があると思ってしまう。
でも、どうか忘れないでほしい。
「私達に明日が来るのは奇跡だ」
 
阪神・淡路大震災、東日本震災、誰があんなことになると思っただろうか。
明日が必ずやってくる保証はないのだ。
そして、私達が接するお客様は、高齢の方ばかりである。
お病気を抱えている人も少なくない。
確率的に考えて、更に明日の保証は少ないと思ったほうがいい。
 
明日〇〇するね。後で〇〇するね。
そう約束したら、必ず忘れずに対応して欲しい。
 
そんな些細なこと、そう、ちょっと頑張ればどうにでもなる些細なことだからこそだ。
ちょっと頑張れば守れたはずの約束、うっかりしなければ最後に会えたはずだったのに。
守れなかった小さな約束は、小さなトゲとなって私達を苦しめることがある。
腫れあがってじくじくと膿を持って、治りかけたと思ってもかさぶたがはがれるように、いつまでもぶり返して治らないこともある。
 
そしてそれは、仕事に限ったことではない。
仕事一色の毎日を過ごす中で、私にはたくさんのトゲが残った。
毎日の仕事での公開は勿論のこと、立ち止まって考えることが苦手だった私は、考えたり悩んだりしなくて済むように、仕事でも私生活でもやたらと予定を詰め込んではいつもバタバタと過ごしていた。
思い出したくないことを振り切るかのように。
 
『誰かを好きになる』ということすらよく解らないまま、傷つけてしまった学生時代の恋人。20年くらい経ったら、同窓会で再会して酔った振りをして笑い話にする予定だった。
 
喧嘩別れしたまま意地を張って転職したまま合わなくなった元同僚、いつか謝れ機会を作って、絶対仲直りしたいと思ってた。
忙しさにかまけて連絡すら取らないままになった学生時代の親友……。
そして、甘えて喧嘩ばかりしていたけど、絶対にいつか親孝行したかった父さえも。
 
みんな私より先に逝ってしまった。
大きな災害に巻き込まれたわけでもなく、ちょっと頑張ればすぐに会える距離いたのに。いったい私は何をしていたんだろうと悔やんでも悔やみきれない。
 
「仕事が忙しい」を盾にして、自分に向き合うことを避けてきた結果
それらはどれももう叶えることができなくってしまった。
こんなにも早く、みんな私より先に逝ってしまうなんて思ってもいなかったから。
何もかなえることはできなかった。
自分の大切な人を、大切に扱えない人にいいケアができるのだろうか。
自分の気持ちに向き合わないことが、どれほど後になって自分を傷けることか。
「ありがとう」や「大好き」って、なかなか素直に口にできないけど、言葉や行動にしないと伝わらないことはたくさんある。
そして何より、伝えたくても伝えられなくなるのだ。
墓石にむかっていうより、面と向かって言えばよかった。
 
「明日が来るのは奇跡だ」ということに気付いて、自分の人生に向き合うことができたら、今日が最期の日になっても後悔しないような生き方ができる気がする。
これを読んでくれたあなたにも、何か思い当たることがないだろうか?
どうか一人でも、私のような後悔をする人がへりますように。
 
 
 
 
***
 
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2022-03-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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