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私にとっての夢の国をご紹介します


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記事:川端麻美(ライティング・ライブ東京会場)
 
 
そういえば、私はここ10年ぐらい「夢の国」と呼ばれるディズニーランドに遊びに行っていない。
 
でも、私にとってディズニーランドぐらい楽しくて心踊る場所には週1回ぐらい通っている。
それは、銭湯だ。
 
私が住む東京都台東区には23軒の銭湯があり、人口と面積に対する軒数の割合は、東京都の中で最も高いらしい。(台東区役所のホームページより調査)
たしかに私の家から歩いて10分もすれば、どこかしらの銭湯にたどり着くぐらい銭湯が多い。
 
私は3年前に結婚し台東区に住むことになったのがきっかけで、定期的に銭湯に通うようになった。
ちなみに最近話題のサウナは熱くて我慢できないので一切入っていない。
私はサウナーではなく、もっぱら湯船専門であるが、みなさんがおっしゃる「ととのう」感覚はなんとなくわかっているつもりである。
 
なぜ私が下町の銭湯をディズニーランドぐらい楽しいと思っているのか?
理由は2つある。
 
まずひとつ目は、ディズニーランドのアトラクションのようにバラエティ豊かな風呂の種類だ。
 
大きい風呂につかるというだけで非日常体験であり、まるで富豪ではないかとテンションが上がるが、
露天風呂、ジャグジーに始まり、コリをほぐすジェットバス、高温湯、寝湯、週替わり楽しめる薬湯、じんわり温まる炭酸泉……。
毎日26(ふろ=風呂の日)日には、鳴子温泉の湯がくる銭湯だってあり、
銭湯ごとに種類の差はあるが、日々通うお客さんを飽きさせない工夫がすごい。
 
化粧落として身体を洗って、湯につかって。
髪の毛洗って、湯につかって。
ちょっと休憩して、湯につかって。
これを繰り返していれば、家では「カラスの行水」と呼ばれている私でも、あっという間に1時間、過ごせてしまうのだ。
 
私の中で、「次はどの風呂に入ろうか?」と、ディズニーランドでの「次は何乗ろうか?」の思考回路はまったく同じだと思っている。
 
ビックサンダーマウンテン乗って、スペースマウンテン乗って、イッツ・ア・スモールワールドで癒されて……。
 
銭湯内での混み具合を考慮し、風呂の種類を制覇するスケジュールを組む。
そして頭の中の予定通りにすべて制覇できたときの達成感は半端ない。
 
そして理由の2つ目は、ディズニーランドのキャラクターのように、特徴的でキャラ立ちしたおばちゃん、おばあちゃんにたくさん会えることだ。
 
私は大学生のときカフェでの人間観察が趣味だったのだが、銭湯での人間観察ほど面白いものはない。
 
風呂の椅子を使わずに、床にペタッと座って身体を洗うおばあちゃんが、不思議なことにどの銭湯にも一定層いる。その姿はまるで銭湯の師匠という感じでとてもカッコよくて憧れてしまう。
 
薬局でも見たことない、謎の色のシャンプーで入念に頭を洗うおばちゃん。
土地柄か、鮮やかな龍と天女が背中にいるキレイなお姉さまにお会いした時は、本当にしびれた!
 
そして、どの銭湯に行っても、かなりの高確率でみんな話しかけてくれるから不思議だ。
これは、大きめのスーパー銭湯では起きない現象だと思っている。
 
利用したことはないが、ディズニーランドにもキャラクターとの交流のようなサービスがあったように思う。キャラクターグリーティングだっただろうか?
 
「あなた、毎日髪の毛洗うと薄毛になるから気をつけて」
「ボディソープ、私の使っていいからね」という優しさ。
 
最近のできごとだが、髪の毛流してるときに、「私は前田利家の末裔なの」と話しかけられたときには、何を言われたのかまず理解が追いつかず、どうしようかと頭を働かせた結果、「へぇ〜すごいですねぇ」とだけ答えて、髪の毛を洗うことを再開して話を流してしまった。
あの返しの正解は何だったのだろう? と、今でも分からずにいる。
 
このように個性豊かで多様性に溢れる人生の先輩方だが、みんな共通して肌ツヤが良いし、とても健康的である。
近所の銭湯に、毎日通っている人も多いのだろう。
そんな先輩方のように、健康的で、幸せそうな、すてきな歳の重ね方をしてみたいと思っている。
 
さいごに。
下町の銭湯は、本当に私にとって楽しい場所である。
 
大人480円でこんなに楽しめる場所があるだろうか。
こんなに楽しくて、疲れも取れて、寝つきもよくなる。
風呂上がりに、ごくごく飲むポカリはとんでもなく美味しい。
 
スマホもPCも見ず、じっくり人を観察したり考え事をしたりできるデジタルデトックス的にも貴重な場所でもある。
これから夏になると、日の明るい夕方からの銭湯は本当に贅沢な気分になるので本当にオススメである。
 
下町の銭湯は、ディズニーランドだ!
ぜひ私にとっての夢の国に、みなさんが興味を持って、一度は体験しに行ってもらえたらうれしいなと思っている。
 
 
 
 
***
 
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2022-04-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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