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鹿に会いに、奈良に行こう!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:塚本 よしこ(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
「そうだ京都、行こう」
そんなコピーが流行った時期がある。
それを見る度に、心の中で「いや、奈良もいいですよ」と思っていた。
京都がいいのは勿論分かっている。
しかし、敢えて「奈良」をお勧めしたい。
 
ガイドブックでも「京都、奈良」とセットになっていて、ハンバーガーにつくポテトのように扱われがちだ。でも、奈良は決して脇役ではない。私の思う奈良の魅力についてお伝えしてきたいと思う。
 
まず、奈良に行くにはJR,近鉄電車、バス、車など色んな方法があるが、今回は車で行く場合で話を進めていく。
関西圏からの話ではなく、名古屋方面からの話になってしまうが、奈良に行くのに全ての区間で高速を使わなくてもいいのはご存じだろうか。
という事は高速代がそこまでかからないというのも魅力の1つである。
 
西名阪と東名阪の間に名阪国道という三重県と奈良県の山間部を貫くバイパスがあり、それに乗れば、高速のような快適さで奈良県の天理まで行くことが出来る。
山を登っていき、最後下りに入る辺りで、一旦景色が開ける場所がある。
そこでは「盆地」という地形を目の当たりにすることができ、思わず「わぁ」と声が出てしまう。
 
カーブの続く坂道を下り、天理インターを降りたら、奈良公園方面にそのまま向かってもいいが、折角なので立ち寄って頂きたいのが、日本最古の神社の1つと言われる石上神宮(いそのかみじんぐう)だ。
駐車場に車を停めて参道を進むと、そこはもう木々に覆われ森の中にいるようだ。
いつも晴れていても、なぜかそこにいる間だけ雨がチラついたり、湿気が多いような感じがある。まるで神聖な異国に連れていかれたような雰囲気を是非味わって頂きたい。
境内には珍しく烏骨鶏などのニワトリもいる。
 
さてそこから、いよいよ奈良公園方面に移動だ。
天理から奈良公園の辺りへは30分程度である。
遠くに小高い山を見ながら、のんびりとドライブをしていくと、あっという間に奈良市内だ。
 
奈良県庁の建物の上部が鹿の角のようになっているのを確認し、近鉄奈良駅周辺、もしくは泊まる旅館に車を停めたら、それからは全て徒歩で移動できる。
 
京都で色々なお寺や神社を巡る場合は、バスやタクシーを乗り継ぐイメージが強いが、奈良市内観光の場合は徒歩で行ける範囲にほとんどのものがある。
歩きたくない場合は、バスを利用するか、近鉄奈良駅周辺にいるだけでも十分だ。
 
移動距離を少なくしたければ、近鉄奈良駅から、東向商店街を抜けた先にある猿沢池で五重塔を眺めながらのんびりするのがおススメだ。
その辺りにはたいてい鹿がいて、充分奈良にいる気分を味わえる。
 
お昼ご飯はお店に入ってもいいが、柿の葉寿司を買って外で食べるのもいいだろう。
柿の葉にくるまれた鯖や鮭のお寿司だ。手軽で美味しい。
 
少し休憩し、歩いてみようという気持ちが出てきたら、猿沢池から五重塔の見える方へ上ると興福寺がある。
興福寺国宝館の阿修羅像は一度見ておいて損はないだろう。
仏像マニアでなくても、ふと立ち止まってじっくり見てしまう、不思議な魅力のある像だ。
 
また五重塔の方ではなく、反対方向のもちいどのセンター街に散歩に行くのもいい。
センター街を南方に向かうと「ならまち」というエリアがある。ここは町家の面影がある街並みが続き、お茶をしたり、夏にはかき氷などを頂くことが出来る。
 
そして、まだ元気がある時は、東大寺の大仏殿まで行くのもいいだろう。距離はあるのでバスで近くまで行くのがいい。
修学旅行や遠足で小さい時にみた大仏を、この歳になってから見ると、子どもの時とはまた違った感動がある。
 
しかし大仏殿の辺りは人が多いので、余力があれば是非二月堂に向かって頂きたい。
その際重要なのは、メインの参道からではなく、裏参道と呼ばれるところを通って行くことだ。そこは石畳と石段が続くなだらかな坂道になっており、大林宣彦監督の映画に出てきそうな小道になっている。
趣があっていい。以前はその辺りで絵を描いている人が何人もいた。
目の前に現れた二月堂の階段を上がると、清水寺のように舞台がある。
そこから奈良の町を眺めながら、ぼーっとするのもいいだろう。
 
さて、もし宿泊した場合、是非やって頂きたいことがある。
それは朝の散歩だ。
人が少ない奈良公園を、鹿を横目に見ながら歩くと、楽しく清々しい気持ちになる。
 
奈良の魅力は何といっても鹿がいることだ。
奈良では鹿は神様の使いとして、大切にされている。私は奈良市内で自動車教習所に通ったが、動物注意の鹿の絵の標識で一旦停止しないと減点の対象だった。
 
どうして私が奈良に行きたくなるのか?
行くと癒されるのか? 改めて考えて分かった。
奈良公園周辺には目に見える範囲に普通に鹿がいて、人と同じように大切にされている。
そして、私たちに警戒することなく、ただそこで寝そべったり、歩いている鹿を見ると、とても穏やかな気持ちになるのだ。
また、私たち人間が一番優位であるというような、おごりがなくなり、謙虚な気持ちになるからだと思う。
 
奈良でせかせか観光する必要はない。のんびり旅、それが奈良旅の醍醐味だ。
奈良に決して派手さはない。京都がキムタクだとしたら、奈良は草彅君なのだ。
どこかほっと落ち着く、飾らなくていい。
 
こう書いてきて、また奈良に行きたくなってきた。
あなたも是非、奈良に癒されに行きませんか?
 
 
 
 
***
 
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2022-05-04 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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