どうしたら1位が取れるのか?
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:塚本 よしこ(ライティング・ゼミ2月コース)
「1度でいいから3位までに入ってみたいんだよね」
私は嘘をついた。
本当は1度でいいから1位を取ってみたいのだ。
名前も知らない片田舎で、とある少女がAKBのセンターのなりたい! と人知れず野望を抱いたがごとく、私はそんな野望を持っていた。
私は今、天狼院のライティング・ゼミに参加している。
読まれる文章を書くための講座といったらいいだろうか。
そこでは週に1度課題の提出があり、その記事が掲載可と判断されるとWeb天狼院書店に載せて頂くことが出来る。
そして、そこに集まった記事の1週間のアクセス数を競い合うのだ。
初めて自分の記事に順位がついたのを見た時、嬉しさと恥ずかしさのようなものが入り交じり、涙を浮かべて大笑いしてしまった。
初めて頂いた順位は36位だった。
その際、37位以降の掲載はなかったので、最後の最後に自分の名前が現れた。
まるで、捨てようとビニル袋を覗いたら、底にガムが残っていたのを発見した時のような感覚だった。
あれっ、そんなとこに!
ひょっこりと最後に現れた自分の名前は愛しかった。
この講座を知ったのは、知人が以前受講していたからだ。
その知人はアクセス数の1位を「悠々と」私の中では取っていた。
そして、他にも1位を取ったことのある人が身近にいた。
何でいとも簡単に、そんな順位を取れるのだろうか?
私も1位を取ってみたいなんて、考えてしまったじゃないか。
才能だろうか?
36位から見上げた1位は、とても遠くに感じた。
講座が始まってから「これは文章に出来るだろうか?」という目線で毎日を過ごすようになった。何か思いついたら書くようにした。
それにしても文章を書くのに時間がかかりすぎる。見直しては中身を少し変えたくなる。
どうしたら早く書けるんだろう?
スピード・ライティングという特別講義にも参加してみた。
すると、その講義の間に書いたものを基にした記事が10位になった。
初めて10位内に入ることが出来たのだ。1位から10位までは、名前だけでなくタイトル付きで結果が発表される。色が他とは違う特別席のようなものだ。
そして、その後に「熱狂」を自分の中のテーマにして書いた記事が9位になった。
「やった! 9位だよ!」
嬉しくて思わず娘に伝えた。
娘はよく分からないものの、私の圧に応えて一緒に喜んでくれた。
しかしだ、それ以降自分の名前はランキングに現れない。
記事自体が掲載されないこともある。
その頃から、鬼滅の刃の伊之助のように猪突猛進してきた私の足が絡まり始めた。
課題を書いたのに、パソコンが壊れて提出出来ないこともあった。
それは熱いフライパンに思いっきり水をかけられた様だった。
ジューという音とともに蒸気が上がり、周りが一瞬見えなくなった。
「どうせ、私は○○さんのようにはなれない」
「どうせ、私は何をやっても……」
最初のウキウキした気持ちはどこにいったんだ?
それに、〇〇さんからしたらいい迷惑だ。勝手に登場人物にされて、不貞腐られても知ったこっちゃない。
もう順位はいい。上手くない自分を認めよう。
とにかく課題を出すことだけを考えるようになった。
それにしても、上位になる人は何が違うのだろうか?
どうしたらアクセスしてもらえるのだろうか?
まず初めに考えたのは、フェイスブックの友達の多さだ。
上位にいる方のフェイスブックを覗いてみた。すると確かに友達の数がかなり多い。
しかし、例外もあった。自分より友達の数が少ない方もみえたのだ。
フェイスブック経由ではなく、広く一般に読んでみたくなる記事だったのだろうか?
とにかくフェイスブックの友達の多さはアクセス数の徹底的な理由にはならなそうだ。
その次に考えたのは「タイトル」だ。
タイトルが魅力的で、思わず「え? 何?」と開きたくなるようなタイトルにすればいいのではないだろうか? 自分もタイトルに惹かれて記事を読むからだ。
これには一理ありそうだ。
そして、やっぱり一度は面白い文章を書いて、認知してもらうしかないのではないか。
一度でも感動したり、凄いなと思った方の記事は、名前から探してしまうからだ。
しかし、その面白い文章、心が動くような文章を書くというのがそもそも難しい。
それに、自分がいいと思った文章でも、読み手がどう感じるかは分からない。
さて、1位を取るにはどうしたらいいか?
ライティングとは関係ない方面から考えてみた。
今まで何かで1位を取った経験はあるだろうか?
遡りすぎだが、小学校の持久走大会を思い出した。
あの頃は部活に早く行きたくて、毎朝1.5キロくらいの距離を走って学校まで行っていた。
そして、学校の部活以外に週3日は学外のチームで夜までバスケをしていた。
自然と体力がついていた。1位になりたいと意識したことはなかった。
ただ今ある力で普通に走ったら、そういう結果になっただけだった。
他にも何かで1位になった時や、何かに抜擢されたような時を思い返してみた。
すると、1位取るぞ! と意気込んだり、何かを獲得するぞ! と意識した時ではなく、普通にやっていたら結果的にそうなったというのがほとんどだった。
ということは、1位を取りたい! と思っていては、1位は取れないということではないか。
違う目的の為にやっていたことが期せずして功を奏した。もしくは、淡々とやることをやっていたら結果的にそうなった、そんな感じだ。
結局、今出来ることは「とにかく書く!」それだけだったようだ。
何かで成果を出したかったら、四の五の言わずにやるしかないということだ。
そして、1位になるのを目指すのではなく、その先の夢や、やりたい事に向かって日々書いていたら、思わぬご褒美が! そんな感じかもしれない。
雨上がりに外に出ると、カタツムリが玄関先で出迎えてくれた。
あなた動いてる? そう問いかけたくなるくらいゆっくりだ。
私もどれくらい進んでいるのか分からない。
それでも、最初に感じた楽しさを忘れずに、日々コツコツと書いていきたい。
***
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
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