メディアグランプリ

闘志を奮い立たせたい時には

thumbnail


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:草間咲穂(ライティング・ゼミNEO)
 
 
闘志を振るい立たせたい時に聴く曲がある。
映画『グラディエーター』のサウンドトラックだ。
 
 
『グラディエーター』はアメリカで2003年に製作された、
西暦180、大ローマ帝国皇帝に愛された将軍マキシマスが皇帝暗殺の濡れ衣を着せられて反逆罪に問われ、剣闘士となり、皇帝を殺した息子である新皇帝に復讐を果たすまでを描いた映画。
 
 
最後にコロッセウムで復讐を果たすべく、大観衆の中でマキシマスと新皇帝が戦うシーンと共に流れる曲を初めて聴いた時、鳥肌が立った。
大学に入り、キャリアに悩んでいた時だった。どんな道を選んでも自由なはずなのに、何をしたらいいのだろうと焦っていた。
その時にこのグラディエーターの最後の曲を聴いた時、迷いが飛んだ気がした。自分もコロッセウムにいるかの様な感覚で、気持ちが奮い立った。
以来、その曲を聴くと鮮明にシーンが思い出され、私自身の置かれている状況と重ね合わせて、勝手に「よし!」というスイッチが入るようになった。
 
 
 
闘志を振るい立たせたい時に見るシーンがある。
『300〈スリーハンドレット〉』の約1分ほどの一コマだ。
 
 
『300〈スリーハンドレット〉』は2007年にアメリカで製作された、
紀元前480年、スパルタ王レオニダスの元に大帝国ペルシアの使者が訪れ、スパルタに服従を要求、
レオニダスはこれを拒否し、わずか300人の兵を引き連れ、灼熱の門にて100万のペルシア軍を迎え撃つ戦いを描いた映画。
 
 
冒頭30分ほど経った頃の2分程のシーン。
 
レオニダス王がペルシアと戦うと聞きつけた友軍率いるダクソスが、スパルタ軍の人数がわずか300名であることに驚く。
 
 
「スパルタが戦うと聞き援軍に援軍に駆けつけた。これだけで戦うのか?
我が軍より兵士が少ない」
 
そう尋ねるダクソスに、
「そうかな?」とニヤリとしながら
 
「お前の仕事は何か?」とダクソスの率いたアルカディア人に一人一人尋ねていく。
 
「焼き物師です」「鍛治職人です」
そう返ってきた答えにまたしてもニヤリとしながら、我がスパルタ軍の方を振り向き、
 
「スパルタ人よ!お前たちの仕事は?」
 
そうレオニダス王が尋ねるとスパルタ兵は3回、
「ウォ!ウォ!ウォ!」とそれぞれが持っている武器を上げ下げしながら
大声で応答する。全員が一同になって。
 
 
叫びの余韻が無音の中でも伝わるような静寂の中で、最後にレオニダス王が一言こう言って次のシーンに移る。
「見たか友よ。兵士は我らの方が多い」
 
 
このシーンを見た時も、ゾワーーーっと鳥肌がたった。
新入社員の時から勤めていた会社で初めてプロジェクトリーダーを任された時だった。
試行錯誤しながら、上手く行かない事も多かった時、通勤前の電車で毎日この2分ほどのシーンを見て出勤していた。
時代錯誤かもしれないけれど、少数精鋭で一丸となって一つの方向を向かっていく姿が、私が実現したかった姿と重なった。
電車を降りて、東京駅の地下通路でもまた見た。このシーンを見ながら歩くと、段々と足が地面を踏む力が強くなって、「よし、今日もやろう」という気持ちになった。
 
 
 
私にとって映画は、作品そのものというよりも、あるシーン、ある曲が切り取られたように印象に残る。
その切り取られたシーンや曲が、私のこれまでの経験や感情と紐づいて記憶されている事が多い様に思う。
 
 
ストーリーそのものよりも、そのシーンや曲を見た時や聴いた時、置かれている私自身の状況と重ねながら私の中にインプットされていて、喜怒哀楽、様々な感情に紐づいている。
 
 
闘志を奮い立たせたい時以外にも、例えば孤独を感じる時、懐かしさを感じる時など。
無意識に色々な気持ちに映画が紐付いていて、ある種、治療薬の様に機能している。
 
 
様々な局面で、
「あ、あの映画のあのシーンを観よう」「あの映画の音楽を聴こう」と思ったりする。
一度気持ちを整えて、次に挑める様になる。その効果に何度も助けられてきた。
 
 
そしてここ半年は、「闘志を奮い立たせたい時には」の出番が多い!
 
 
天狼院書店に中途で入社し、とても恵まれた環境にいると心から感じている。
全く違うところから、足を踏み入れる縁をいただいた事を幸せだと感じている。
 
天狼院書店の講師の方々は、あらゆる方面でプロとして活躍されている方ばかりだ。
そんな方々の側にいながら、新しいことを生み出す自由のある仕事は恵まれている意外の何者でもない。毎日が戦いの様だが、どこまでも続く戦いの連続の先に、お客様の喜びがあるように、そう思うと充実を感じる。
 
一方でその自由があるからこそ、試行錯誤の繰り返しでもある。
タフさが必要だ。
そのタフさを持ちながら、前を向いて進もうと思った時は「闘志を奮い立たせたい時には」の出番だ。
 
また明日も前だけを向こう、そう思いながら
今日も「闘志を奮い立たせたい時には」の2つで締め括ろう。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325



2022-06-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事