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その靴選びが人生を変える


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:添田咲子(ライティング・ゼミ6月コース)
 
 
私は普段立ち仕事をしている。
一日中、歩き回っていてもし万歩計をつけていたら一日6千~1万歩程度歩いているのだが、それが運動になっているかというとちょっと違うと感じていた。
何か、自分の体がうまく使えていない気がする。なんとなく、靴が解決のカギを握っている気がしてピッタリくる靴をずっと探していた。
 
そんな時、ネット検索をしていてあるシューズメーカーに目が留まった。
〝履くだけで体幹トレーニング〟
なんと、そんな都合の良い靴があるのか!
調べると、いつもの通り道で見かけてはいたけど通り過ぎていたシューズショップでその靴の取り扱いがあることが分かった。灯台もと暗しとはこのことかと、早速店舗へ出向いた。
 
〝足のお悩み相談室〟
店頭に大きく掲げられている。
今まで、靴を買おうと思ったら好みのブランドの看板や、おしゃれな店構えなど見た目の部分から店舗を選んでいた。今までにないパターン。未知との遭遇にワクワクしてきた。
 
どんな靴が並んでいるのかとまじまじ見ていると、優しそうな男性店員さんが声をかけてくれた。
「靴をお探しですか?サイズ測ってみましょうか?」
「あ、是非お願いします」
私の靴選びの大きな悩みの一つに、〝合うサイズが無い問題〟がある。
私の身長は152センチ(150ではなく、152だということは自分的に大事なポイント!)で、たいへん小足。パンプスは一般に販売されている一番小さいサイズの22センチでもかかとが抜けるため、ストラップのついたものを無理して履くか、まずは基本スニーカーオンリーだ。スニーカーなら靴ひもをきつく結べば脱げないから、好きなデザインが選べる。ただ、スニーカーでも一般に販売しているのは23センチからが多く、自動的に23センチのスニーカーを履くことが多かった。
 
店員さんは、木製のメジャーのような器具を使い、私の裸足の両足のそれぞれ長さと足幅を測った後、足の状態を触って確かめるように診てこう言った。
「土踏まずの部分、体重を支えるために無理に頑張ってしまってますね。すねの前の部分、張ったりしませんか?」
入店して数分。私は具体的な悩みは何も言っていないのに、ズバリ足の疲れる部分を言い当てられた。
「え……そうです!わかるんですか!?」
「はい、だいぶサイズの大きい靴を履いていらっしゃるので、靴の中で足が泳いじゃってるような状態ですね。安定しない中で、踏ん張ろうとするので足が無理をして無駄に力がかかってます。いくつか、合いそうなものをお持ちしてみますね」
 
店員さんは、シューフィッター(足に関する基礎知識を持ち、足に合った靴を見立てる仕事)だった。求めていたピッタリ合う靴があるかもしれない……!期待に胸が高鳴る。
 
店員さんが奥からいくつか、私に合いそうな候補を選んで持ってきてくれた。
見たことないメーカーの22.5サイズ。自分ではしない選択。
靴にそっと足を入れて、ひもを結んで立ち上がった。
 
なんだこのフィット感は……!!!
 
いままでに出会ったことのない、足が靴に包まれている安心感。
きつくなく、緩くない、ほどよく支えられている感覚。
歩けば、まるで靴が自分の足の一部になったような一体感。
 
「姿勢を崩して立つほうが難しくなります。骨盤が自然な位置で安定するので腰痛もよくなると思います」
 
安い値段ではなかったが即決で購入。今から履いていきます、と値札を取ってもらって早速履いて帰った。
その後、毎日その靴を履いていて起きた変化は、足が浮腫まなくなったことと、姿勢がよくなり腰痛・肩こりに悩まされなくなったこと。自分の身体が持っている力を有効活用できている気がする。特別何か努力をしたわけではない。自分の足に合う靴を選んで履いただけだ。そのことがこんなに大きな効果を生むとは。通っていた整体の先生からも「靴はホント大事ですよ。正直、整体通ったら毎月ウン万と出費すると思いますから、高い靴でも結果コスパ良いと思います」と太鼓判を押された。フィットする靴を履いた自分を知った私は、もうカッコイイ見た目だけの靴は選べない。体がその快感を知ってしまったからだ。
 
私たちは日々、知らず知らず誰かの価値基準に合わせた選択をしがちだ。
本当は選びたくないものを、選びたくないと言いながら自ら選択していないだろうか?
ファッション、食、発する言葉、時間の使い方、過ごす環境、付き合う人……。
実際には、自分の感覚に合ったものを、望んだタイミングで、私たちは選ぶことができる。
でも、今までしていなかった選択をするのには一定の〝怖さ〟が付きまとう。
そんなとき、まずは是非自分に合う靴を選んで履くことから試してみてほしい。
自分の身体に合ったものを身に着けた時、自分がどれだけ心地よく、持っているエネルギーを有効に使えるか。また無駄に抱えていたものを手放したときに広がる可能性を感じるだろう。
 
頭で考えるよりも、体で感じたことは確かだ。
その靴選びは、あなたの人生を変える大きなヒントになるかもしれない。
 
 
 
 
***

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2022-06-29 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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