fbpx
メディアグランプリ

家計簿アプリは人生シャッフルだ 十年使ってみた


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:John Ishii(ライティング・ゼミ6月コース)
 
 
私は50代の普通のサラリーマンだ。決して長続きするタイプではないのだが、たまたまとある家計簿アプリを使っていたら十年が過ぎた。現在も毎日使ったお金をアプリに記録し続けている。
 
アプリを使う前は毎日エクセルシートにその日使った金額と銀行や証券会社の残高を記入していたがとても面倒だった。アプリになって入力の手間が大きく省け、一覧表やグラフを自分で作らなくてよくなった。そういう便利さから使い続けられたのだと思う。ただ、私と同じようにできる人も多くはないと思う。
 
家計簿アプリを使う最大のメリットは節約だろう。誰だって節約したいし、使えば節約の効果はある。私が使っているアプリのウェブサイトでは、毎日家計簿をつけると毎月2万円ほどの節約効果があるという。何十万人と言うユーザのデータを分析した結果なので信憑性は高い。私も使ってみてそれくらいの効果はある気がする。
 
2万円をどう節約したかは人によって違うだろう。ただ毎日使った分をつけるだけで、今月は使い過ぎたなとかというが生まれ、それによって自制的になると言う面は大きい。そういう意識の変化からそういう節約の金額は納得できる。
 
家計簿アプリを使ってみて、いくつかの良い点を共有したい。
 
使ったことのない方は、入力がめんどうなのではと思うだろう。実はそうでもない。現金を使ったときは毎回入力する必要がある。ただ、最近は自動入力機能がどんどん優れてきている。イメージで言うと、自動入力はまるで自動麻雀卓のようだ。
 
さまざまな金融機関とデータ連携をしておくと、すべて自動的にスイカ、銀行、クレジットカード、アマゾンなど、使ったお金を記入してきれいに並べてくれる。銀行間の振替をしてもそう。現金での支払いをなくせば全部の支払いが自動記入される。使った項目の仕分けも、最初は食費とか娯楽費とか分類する必要はあるが、一度分類すると2回目からは自動的に仕分けしてくれる。
 
私は現在海外に駐在しているので、この日本の家計簿アプリには全く入力することなく毎日毎月のクレジットカードや銀行引き落とし、子供の学費などの支払いが記録、仕分けされている。私はアプリの画面を見るだけだ。
 
家計簿アプリを使うなら毎月の黒字化を目指したい。毎月黒字の人は年間でも黒字になる。
 
黒字にするためには、入金を増やして出金をおさえることだ。家計簿アプリは記入さえできれば入出金はすべて記録されている。毎週毎月入出金を確認していくと、次第に使い過ぎた週や月を反省できるようになる。そうなればもう毎月の黒字化は近い。
 
アプリをつけていないと自分としてはお金を使い過ぎていないと信じたい気持ちが強い。しかし実際はやはり使っているものだ。まず正確に使った金額を把握できれば、修正すべき出費は調整できるようになる。
 
もう一つ、アプリでは自動的に資産一覧表を蘇生してくれる。現金、不動産、証券、投資信託、自動車、年金、そして住宅ローン残金など、自分の資産と負債は全て毎日更新される。
 
例えば私の不動産の場合、毎日300円弱ずつ資産が減っていく。不動産会社のデータベースと連携していて、日ベースで価値が下がるのを反映しているのだ。年金のIDECOも毎日運用状況がアプリに反映される。
 
毎日自分の資産が更新されるメリットは、資産のバランスを確認できることだ。日本の場合ローンで購入した不動産と年金が多くを占める。現金比率はローンがあると10%に満たない。いつまでも多くの資産を不動産にしておいていいのかどうかなど、資産バランスのグラフを見ると考えることがたくさん出てくる。将来やりたいこと、より豊かな暮らしをするために資産をどう活用するか、常に考えることができる。
 
資産アプリの活用で出費のムダを省くことは大切な目的だ。ただ、私もこの年齢になって一つ気づいたことがある。それは実は、豊かな人生を送るためにはムダも大切だということだ。
 
亡くなったスティーブ・ジョブズが生前の演説で、点と点をつなぐと言っていた。点だけのときはその行為の価値がわからない。しかし別の点ができ、前の点とつながるような現象が起きる。そうすると以前の点の行為に大きな価値が出てくる。ムダではなかったことに気づくのだ。
 
またムダについて、常識にとらわれて自由な発想をしていない自分がいることにも気付かされる。例えば私の世代では、子供を育てて定年までにローンを完済すればいいという「常識」が今でも定着している。できる限りガマンして節約するのが美徳と思い込んでいる。
 
しかしどうだろう。現在のミレニアル世代の感覚なら、FIREと呼ばれる早期退職も人気あるし、資産を買わずに借りる暮らしも定着しつつある。スマホアプリの使いやすさ向上がさまざまな資産を借りるサービスを普及させている。
 
そういう中で私の家計簿アプリを見ると、ローンの残ったマンションの資産がほとんどの比率を占めている。このまま頑張ってローン返済して、そのまま住み続けるのか?それともダイナミックに思考して、節約して得たそういう資産を、思い切って別の資産に振りかえ、自分のやりたいことにしっかり投入する自由もあるのではないか?
 
例えばもっと安いマンションを買って住み替え、残った現金で大好きなスポーツカーを買って乗り回してもいい。今まで頑張ったのだからそれくらいの自由、言い換えるとムダがあってもいいだろう。
 
そういう人生のシャッフルを考え直すのに、やはりこの家計簿アプリがとても役に立つ。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325



2022-09-07 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事