三日坊主の7分チャレンジ
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:林ゆり(ライティング・ゼミ10月コース)
私は三日坊主の常習犯だ。
学生の頃、箱根駅伝に感動し、走れる人ってかっこいいという理由だけで毎日学校から帰ったら家の近所を走ろうと意気込み、ランニングシューズやウェアを一通り揃えた。しかし冬だったため日が短く、寒さと外の暗さで心折れ続かなかった。当時は体育会系の部活にも入っていたので、運動は足りていたという言い訳もあった。
社会人になって、節約と料理の練習を兼ねて週末におかずを作り置きしようと、レシピ本や大きいタッパーを買った。しかし週末は友人とのランチや飲み会、映画にショッピングなど、外で遊びまわっていたため、レシピ本は早々に本棚に戻された。代わりに会社帰りに近所のスーパーで割引シールのついた一人前のお惣菜や、納豆ご飯で節約をした。
長男が生まれた時も、日々の成長が嬉しくて、毎日日記をつけようと試みた。しかし毎晩深夜近くまで理由もわからず泣き、なかなか寝てくれない息子に手こずり、日記よりも自分の睡眠を優先させてしまった。かわりに成長の写真や動画はたくさん撮った。
といった調子で、思い返すと出てくる出てくる情けないエピソードたち。
そもそも私の意志が弱いからだ、ということは置いておいて、なぜランニングも作り置きも日記も三日坊主になってしまったのか。自己分析してみたところ、以下の3点があげられた。
1. 明確なゴールや目的がなかった
2. 代替品があった
3. それに使う時間を優先させなかった
ということは、最初に目的を明確化し、目的を達成するにはそれをやる必要があり、それをやる時間を確保すれば、三日坊主にならずに済むという仮説が立てられる。そしてそれを実証する機会がやってきた。
私は今産後のたるんだ体形に悩みを抱えている。妊娠中は当然ながら運動を控え極力安静に過ごしていたため、腕も足もお腹まわりもすべての筋肉が落ち、かわりにぶよぶよと脂肪に覆われてしまった。産後数か月、出産と授乳でエネルギーを使い、何もしなくても順調に落ちていた体重も頭打ちで、あと3キロがなかなか落ちない。でも育児中の一番の楽しみはご飯とお菓子タイムなので、食事制限はやりたくない。となると運動はマストだが、長時間家を空けなければならないジムに通うのはハードルが高い。そんな時、運動好きな夫が教えてくれたのが宅トレの7分間エクササイズだった。
YouTubeで7分間エクササイズと検索すると、たくさん動画が出てくる。初心者でもできそうな軽めの有酸素運動から、ムキムキのお兄さんが紹介しているきつめの筋トレのもの、また下半身や二の腕のトレーニングに特化したものなど、ニーズに合わせて選ぶことができる。
試しにお腹周りに特化した、健康的できれいなお姉さんが教えてくれる動画を選んでみた。1分運動して10秒休む、を7種類やるものだった。始める前は、たったの7分だし余裕でしょ、と効果を疑っていたが、やってみるととてもきつい。お姉さんの軽快な動きについていけず、どうしても遅れをとってしまう。7種類目の腹筋をやるときには息もあがり、汗もうっすらかき、終わった後すぐに立ち上がることができなかった。わずか7分なのに、心地いい疲労感と爽快感を得ることができた。水がいつもより美味しく感じた。一日の中で一番有効に使えた7分になった。
7分間エクササイズのいいところは、形から入らなくていいところだ。ジムだと最小限身だしなみを整えて、ジムウェアに着替えなければならない。その点、宅トレ全般に言えることだが、7分間エクササイズではパジャマでも下着姿でも、どんな格好でやってもいいし、動けるスペースさえあれば家の中が散らかっていてもいい。子供がいると何時に隙間時間ができるかわからないので、ふいに訪れる静寂の時間にすぐできるのがいい。試しに続けてみることにした。
最初の1週間。体はきついがやる気はある。ひーひー言いながらも毎日続けられた。2週間目。全身筋肉痛を感じているので、今日は休もうかな、と早くも三日坊主になりかけたが、お腹にたぷんとついている憎き脂肪をみたらやる気スイッチを入れることができ、休まず続けられた。3週間目。だんだんお姉さんと同じくらいのスピードで動けるようになってきて、若干お腹周りがすっきりしてきた。やる時間も最初は一日の中で昼間だったり夜だったりバラバラだったが、子どもたちのお風呂が終わって、長男がテレビ、次男が授乳後の落ち着いている時間で、自分のお風呂の前にやるのがベストな時間だとわかった。4週間目。生活リズムの中に7分間エクササイズが組み込まれ、自分のお風呂の前に軽く汗を流すことが習慣になった。体重3キロはまだ減らせていないが、前よりも寝つきがよくなり、一日の終わりに疲れにくくなるなど、ほかのところでいい影響が出てきた。そして気づいたら、1か月続けられていた。
習慣になった7分間エクササイズは毎朝コーヒーを淹れるのに似ている。寝起きでぼーっとした頭をシャキッと目覚めさせるために、カフェインが入っているコーヒーを飲む。朝起きてから最初の5分、朝ごはんの支度の前に必ずコーヒーの時間をとる。朝の習慣として何年も定着している。7分間エクササイズも、たるんだ体を引き締めるため、お風呂の前の儀式として習慣にすることができた。どちらも共通していえるのは、明確な目的があり、代替になるものがなく、あと5分長く寝るとか息子と一緒にテレビを見ることを優先せずに、それをやる時間をしっかりとっていることだ。
実証の結果、三日坊主の自己分析は今のところ正しいようだ。これからも7分間エクササイズを続けることによって三日坊主の称号を返却し、お風呂の前の7分間で引き締まったスレンダーボディを目指そうと思う。
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