メディアグランプリ

文章力向上の近道は履歴書作成のようなものだ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:廣瀬 隆(ライティング・ライブ福岡会場)
 
 
先月の初め頃、帰宅した私はポストに入っていた薄っぺらい封筒を回収した。リビングの椅子に座り封を開け、一応中身を確認する。
 
「残念ながら今回の試験は不合格となりましたことをご報告いたします」
 
ふぅーっとため息がでる。昨年の3月に建設コンサルタント系の会社に転職し、技術士という資格取得のため受験しているのだが、これで2年連続の不合格だ。試験問題は論文形式なのだが、私を含め受験するほとんどの人が理系の人間であり、合格率は約10パーセントと非常に低い。理系の人間は一般的に国語が苦手だ。文章を書くことを避けてきた傾向があり、そんな理系人間の私にとって論文形式の試験はまさに鬼門といっても過言ではなかった。
 
今年の秋に妻と二人で天狼院書店を訪れた際、書店主催の企画でライティングゼミというものがあることを知った。ゼミでは文章を書くコツやノウハウについて座学で講習を受けることができる。さらに、毎週2000字の文章を書いて提出するという課題があり、作文した文章は締め切りを守りさえすれば、もれなくフィードバックを受けることができるというものだ。理系人間にとって毎週2000字の文章を書くということはハードルが高いと感じながらも、試験の勉強や通常業務にも役に立つはずと思い、妻からの猛プッシュもあり、私はそのゼミを受講することにした。
 
10月の上旬に最初の講義があり、社会人になってから外部の講習を自分から受けるというの初めての経験だったので、それなりに緊張した。講師やスタッフの方は気さくな方が多く、すぐにリラックスして集中して話を聞くことができた。講師の方の話は非常にわかりやすく、今まで気づかなかったことにハッとさせられることや、自分の考えていたことと共感することもあり、個人的には凄く好評だった。講義が終わった後は、毎週2000字の課題も頑張ってやってみようとモチベーションも上がった。
 
それ以来、私の週末は激変した。最初の頃はモチベーションが高く、順調に課題を提出していたが、1か月もすると既にガス欠状態だ。週末が近づくにつれ、ネタがないだの、文章が思いつかないだの、ぶつぶつ独り言が増えた。それでも何とか2000字を超えて書き終えたときはそれなりの達成感はあった。だが、数日後にはその達成感は徒労感に変わることが多く、残念なフィードバックが帰ってくることがしばしば。
10月の受講から2か月が経ち、いよいよ折り返し地点に到達した。提出した課題は全部で7つ。戦績は7戦1勝6敗だ。まさかの1勝を勝ち取ったが、どこにハマったかは正直よくわからない。日本サッカーがブラジルに勝利したマイアミの奇跡のように、思いがけず手に入れた勝利のようだったが、さすがに合格を貰ったのはうれしかった。
 
でも、さすがに6敗はまずいんじゃないか……
 
講師の方からは今は文章の書き方のノウハウを学んでいる最中だから、最後の1か月で合格を勝ち取ればよいと言われていた。
 
だが、後半戦を迎えるに当たって、何もしないわけにはいかない! ハーフタイムには後半戦に向けて監督からの指示があるように、私自身も何か新しい方向性を示さねば! とやる気を取り戻した私。せっかく講師の方々から自分の作った文章に対してフィードバックを貰っているので、それを並べて自分の文章を分析してみることにした。さすがに6敗もしているだけあって、ダメ出しのワードが数多く並んでおり多少気持ちがへこんだりもしたが、よくよく見てみるとある一つの傾向がわかった。
 
不合格となった私の文章に多くみられるフィードバックを分析すると、とにかく私の文章は読みにくいらしい。説明の文章が多く、読み続ける読み進めることをたびたび遮っているとのこと。一方合格している人の文章を読むと確かに読みやすい。スルスルっと読めるのだ。老舗蕎麦屋の麺のようにのど越しが良くスルスルっと口の中に入っていく。思わず読み終わった後に、気持ちいいと言ってしまいそうだった。私の文章は脱サラ後間もない大将が打つ太さも長さもバラバラの蕎麦のようで、箸で何度も麺を口に運ばなければならない。
 
確かにこれじゃ読みづらいわ。まずい、なんとかせねば……
 
6敗というフレーズとなんとかせねばという気持ちに焦燥感を覚えたが、自分の文章を読んでいて気づいたことがあった。自分の書く文章は毎回多くの説明文があり、読みづらい文章ということに変わりはないが、癖や特徴については一貫性があるということだ。つまり説明の文章を省くあるいは少なくするだけで、読みやすい文章に豹変するのではと考えるようになった。単純かもしれないが、単純でいいのではないか。シンプルに考えよう。この2ヶ月間ダメ出しを食らいまくったのだから、何か変化させなきゃだめだ。そのことに気付いただけでも、自分の文章と真正面から向き合っただけでもこのゼミに参加した意味があったのではないかと思う。
 
まずは自分の苦手な点、弱い点を分析しそこに集中的にメスを入れていく。別に文章を書くことに限ったことではなく、スポーツや他のジャンルに対しても言えることだ。苦手なところや嫌いなところに目を背けるのではなく、自分自身についてしっかりと分析することで、新しい発見、自己の成長につながっていく。折り返し地点に達した課題投稿もあと8回。既に説明文だらけになっていそうなこの文章はさておき、前半戦で反省を覚えたので、後半戦は学習も覚えていこうと決意新たに頑張ります。
 
 
 
 
***
 
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2022-12-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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