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「パン作り」のすすめ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:吉川真理子(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
私の趣味は「パン作り」です!
「趣味は何ですか?」と聞かれると、いつも困っていた私に、ついに一生続けていきたい趣味ができたのである。
きっかけは、入社5年目の研修での出来事だ。全国の同期が集められ、自己啓発セミナーの様な感じで、グループ毎に分かれて、「自分の趣味について話してください」と言われた。
これまでこれと言った趣味がなく、「カフェ巡り、映画鑑賞、ヨガ」など、普通の女の子がいかにも言いそうな趣味をなんとなく言っていた。その昔は、苦手なピアノやそんなに本も読んでいなかったのに読書と書いている時期もあり、本当にハマっている趣味がなかった。
そんな時、名古屋の同期が趣味について語り始めた。
それが「パン作り」である。パン教室に通っていて、とても楽しいそうだ。
私は羨望の眼差しでその話を聞き、後日仲良しの同期と一緒に新宿にある「手作りパン教室」の体験に出掛けた。
そこから約12年、月2回癒しを求めて通い続けていた。
こんなに長く、人生の楽しみを増やしてくれた「パン作り」に感謝しかない。約12年の間に、一緒に通っていた友達は結婚、妊娠をきっかけに辞めていったが、一人でも通い続けたいと思えるくらい、どハマりしていた。
 
ここからは、パン作りの魅力についてお話したい。私が通い始めたパン教室は、「白神こだま酵母」という天然酵母と主に国産小麦を使用した原料にこだわった教室で、ここからパンの沼にハマって行くのである。まず、体験で「パンプキンパン」を作ったのだが、その日の温度や湿度によって、水分量を調節していたのだ。これは、習わないと自己流ではできないなと思った。そして、こねる作業が、まるで「ヨガ」の様なヒーリング効果があるのである。こちらの教室では、生地をたたきつけたりせず、「のばしごね」や「ころがしごね」という方法でこねていき、生地を発酵させて、焼き上げていくのである。
 
思い返すと、私はずっと「陶芸」をやりたかった。小学生の頃「陶芸クラブ」に所属しており、大人になってもまたやりたいなと思っていた。ただ陶芸の欠点は、作品が増えていってしまうのが悩みだった。
「パン作り」は、こねる時や形を作る成形の時がとても「陶芸」に似ている。そして、陶芸の悩みとして作品が増えてしまうという点もパン作りではカバーできた。写真に撮って、食べてしまえば作品の置き場に困ることがないのである。
陶芸のように頭に描く形を成形していく作業は、パン作りでとても楽しい工程だ。陶芸では窯で焼き上げて、出来上がりで割れてしまったり、焼き上がるまでわからないドキドキ感がある。パン作りも生地が発酵して膨らむので、またその変化もとても愛おしい。プーっと膨らんで成長していく過程や焼き目をオーブンの外から見守る時も、観葉植物を育てているような、我が子を見守る気持ちで焼きあがりを待つ。
そして、焼きたてのパンを誰よりも早く食べられるのは、やっぱり自分で作る醍醐味である。
 
天然酵母は多少発酵が難しいが「白神こだま酵母」は扱いやすく、初心者でも失敗が少ない。イーストでもいいのかもしれながいが、天然酵母の魅力に気がつくと、もうその辺のパンには戻れない美味しさである。手作り味噌のような、高い熟成したワインのような、それはそれは「発酵」の世界の奥の深さを感じた。
国産小麦の粉の種類もたくさん覚えた。小麦粉なんて何でも同じでしょ? と普通思うところだが、これまた全然違うのである。
日本人はお米をよく食べているので、「コシヒカリ」「秋田こまち」「つや姫」などの色々な種類のお米の違いにはお気づきだと思う。
味の違いだけでなく、水分量の違いで、かためのご飯や柔らかめのご飯など炊き上がりが違う。甘味や風味などの違いも感じるだろう。
国産小麦には、まさにこのような違いを感じるのである。
私のお気に入りの国産小麦は「キタノカオリ」という北海道産の強力粉だ。少し黄色味がかっていて、焼き上がりはしっとりモチモチの弾力があり、これで「ベーグル」を作ると絶品である。
 
私の好きなパンは。かためのドライフルーツがたっぷり入ったパンだ。「ハード系」と言われるパンで、パンにハマると都内でも美味しいパン屋さんがあちこちにあり、常にリサーチして、パン屋さん巡りをしている。都内の名店は色々訪れたし、新しい自分好みのパン屋さんに出会えた時は、とても嬉しい。
知識が増えていくと、ここのパン屋さんはどんな小麦粉や酵母を使っていて、どんな味なのかとか研究者みたいになってきている。
冷凍庫に常に美味しいパン屋さんのパンを冷凍してストックしておくと、安心感と幸せに包まれる。
母や私の周りの友達にも美味しいパンを布教しているので、パン談義ができるのも楽しい。
 
私は、あの研修によって「パン作り」に出会い、癒され、パンの沼にハマっていったのである。会社でのストレスやプライベートで上手くいかない時も、パン作りは私の癒しであり、居場所を作ってくれた。
「癒し」「作品作り」「発酵」「食べる楽しみ」こんなに色々な要素がつまった「パン作り」を皆さんにもぜひおすすめしたいのである。
 
 
 
 
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2023-03-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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