メディアグランプリ

これまでスーツしか着ていなかった会社員が洋服選びをプロに任せたら見違えて変化した話

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:くろ(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
「我が社では4月1日からドレスコードを廃止します。Tシャツ、ジーンズでの通勤もOKです」
私が勤めている会社は古き良き大企業。本社では大半がダークカラーのスーツを着用して、男性はネクタイをビシっと締めていた。そんな会社が、本社ではスーツを着なくても良いどころか、Tシャツ&ジーンズで通勤しても良いというルールに変えたという。人事部から本社勤務の従業員に通達が出された。これは何かの間違いか? 人事部が練りに練ったエイプリルフールのネタをフライング配信したか?
ところが、ネタではなかった。試しにほっぺたを思い切りつねってみたら、ちゃんと痛かった。これが本当だとしたら、4月から何を着用しようか。
 
どこまで緩い服装が許されるのか、上司や同僚は仕事を忘れてしばし盛り上がっていた。
「ダメージジーンズはダメなんだって」
「ケミカル加工したジーンズは? 生地にダメージを与えているからNG?」
「ジーンズに穴があいていなければ良いんじゃない?」
一方、私はギリシア神話に登場するメドゥーサを見たときのごとく、固まってしまった。文字どおり、石になった。パソコンの画面を見つめたままあまりにも動かないので、隣の席の同僚が心配して声をかけてくれたほどに、固まった。いったい何を着れば良いというのか?
 
買い物やウィンドウショッピングは好きだけれども、ファッションセンスには全然自身がない。ONの日はスーツ一択なので、ダークカラーのスーツ数着と中に着るブラウス数枚を回して、制服のように来ていれば事足りた。私服は月8回くらいしか着用しないので、お気に入りのお店で見繕ってもらった洋服をいつも着ていた。しかし、これから毎日私服で良いとなると、そういうわけにはいかない。どうしよう。
 
困り果てた私に救いの手を伸ばしてくれたのは、デパートのアプリだった。新宿に本店があるデパートが、ファッションに詳しいスタイリストさんが私の肌色や骨格を診断したうえで買い物に同行し、似合うコーディネートを提案してくれるサービスを実施しているという。費用は2万円。自分に似合う色がどんな色で、どういうデザインの洋服が似合うのか、2万円で教えてくれるなら買いではないか? モデル用の洋服もプロに選んでもらおう。そんなわけで、秒で予約した。
 
予約した当日は、個室でパーソナルカラー診断と骨格診断を受けてから、スタイリストさんと店内を回りながらお洋服を見繕ってもらうという流れだった。パーソナルカラー診断は、さまざまな色の布を肩にかけてもらい、顔映りの良い色を選んでもらう。ピンクだけで布が20枚くらいあったような気がする。その微妙な色の違いが、人に与える印象を変える。
「ピーチ色よりサーモンピンクのほうが映えるわねぇ!」
「グリーンだと、こっくりした色より新緑のような色のほうが似合うわねぇ!」
盛大に褒めてもらえるので、どこかのお城のお姫様になったような錯覚になり、自然と笑顔になる。
似合う色が決まったら、次は骨格診断だ。自分を引き立ててくれるデザインや素材はどんなものか、あたりをつけることができるのが骨格診断であるとのこと。
「肩幅がしっかりしているから、ジャストサイズの洋服が似合いそう!」
「肌質が柔らかめだから、とろみ素材のものも着こなせそうよ!」
 
診断が終われば、待ちに待ったショッピング!
いろんなお店に入って、スタイリストさんが迷いなく洋服をピックアップする。その数、ラック2本分。診断を受けたお部屋に戻って試着タイム!
1着のスカートに、ニットやカーディガンなど複数のアイテムを組み合わせられるように洋服を選んでもらえたようで、実にさまざまな組み合わせが楽しめる。
姿見に映る自分の姿。まるで別人。顔から下は、どこのファッション雑誌から抜け出したのかと思うような変貌ぶりにびっくり! 当初想定していた予算を上回るお買い物をして、戦利品を自宅に配送してもらった。
 
そして迎えたドレスコード緩和スタート。スタイリストさんに選んでもらったお洋服で出社した。
「水色のカーディガンが春っぽい! 明るい色は良いねぇ!」
「ボタンもおしゃれ!」
「ピンク似合いますねぇ!」
年配の方から若手まで、絶賛してもらえた。褒めてもらえば褒めてもらえるほど、自然とはち切れそうな笑顔になる。
まるで蛹から羽化して飛び立った蝶のようだ。ダークカラーのスーツを脱ぎ捨てて、自分に似合う洋服という名の翼を手に入れた私は、これまで以上に前向きに仕事に取り組めそうだ。好きな洋服と似合う洋服は違うかもしれない、それなら自分をより魅力的に見せてくれる洋服を選びたい。
プロのスタイリストさんに洋服選びをお任せしたところ、毎朝の洋服選びが楽しくなった。ドレスコード緩和も、もう恐くない。
 
 
 
 
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2023-04-06 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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