メディアグランプリ

妻はどこでもドア


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記事:鈴村進一(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
妻と出会ったのは高校生の時です。20年以上一緒に居ますが未だに楽しくて飽きません。理由は妻が私にとってどこでもドアのような存在だからだと思います。しかも行先のわからないどこでもドアなのです。
 
私は昔からよくゲームをしています。妻はあまりゲームをやった事がなく結婚してから私が色々すすめた影響でゲームをするようになりました。私はゲームをクリアするのが目的となっていましたが、妻のゲームのプレイの仕方は全然違っていました! 妻はマリオが好きで良くプレイしています。最近のマリオはステージをクリアするだけではなく、ステージに3つくらいスターコインという大きなスターがあって、それを集めるというやり込み要素があります。私なら見つからないとイライラしてきてどこにあるのかを調べて効率よく集めてしまいます。しかし、妻はあーでもない、こうでもないと言いながら何度も何度もプレイして探し当てます。しかもとても楽しそうに。そんなプレイスタイルを見ていて、とてもいいと思いました。ゲームはクリアするのが目的ではなく、楽しむのが目的だと再認識させられました。このように私の価値観を壊して新しい世界へ導いてくれます、まるでどこでもドアのように。
 
妻はゲームのプレイの仕方でもう1つ新しい世界のドアを開いてくれました。ドラゴンクエストは私が好きなRPGです。妻はRPGを全然やったことがなかったのでお勧めして、今では妻も好きなRPGです。ニンテンドーDSでリメイクされたドラゴンクエストⅣをやった時の事です。DSは2つの画面が表示されるのが特徴でした。上の画面に地図が表示されて、下の画面にフィールドが表示されます。なぜか妻は上の画面を隠してプレイしていました。何やっているのか聞いたら地図を見たくないと言います! 「えっ!」と思いました。地図が見える事でプレイしやすくなるのに何で隠すのかと。妻は自分で地図を書いてプレイしていました。自分で世界を解き明かすのが楽しいと言って便利機能を使わずにプレイしていたのです。地図が不正確だったせいで苦労した部分もあったと思いますが、それも含めて楽しそうにプレイしていました。クリアした後に自分の書いた地図と画面に表示された地図を見比べて答え合わせをするのもとても楽しそうでした。この遊び方は私も気に入って最近ではノートに色々書きながら遊ぶようになりました。
 
最近で新しく開いたドアはランニングです。私も妻も結婚してから全然運動していませんでした。しかし、健康が気なる年齢になってきて何か運動した方がいいかなという話をしていたらホノルルマラソンに出ようと言い出しました。その為にランニングを始めようと。私は短距離走が得意でしたが、長距離は苦手でした。妻はそもそも運動が苦手です。あまり乗り気ではありませんでしたが、シューズやランニングタイツを買い、形から入って走る事にしました。最初は1キロ走るのも辛く、全然楽しくありませんでした。しかし、妻に付き合って毎週走っているうちに、走れる距離が長くなってくると楽しくなってきました。最近では旅行に行って旅先を走るのも楽しみの一つです。走るのを目的に旅行に行くようにもなりました。妻がランニングのドアを開けてくれなかったら湖を走る気持ち良さも、横浜マラソン(7kmの部)に参加して声援を受けながら走る楽しみも知る事は無かったと思います。
 
妻はどこでもドアで他にも色々な世界に連れて行ってくれました。私はインテリアには全く興味がありませんでした。しかし、結婚して一緒に暮らす事になった際に家具の世界へのドアを開いてくれました。ルイスポールセンのPH5という照明の良さを知りましたし、ギャベというイランのじゅうたんを6枚も買うほど好きになりました。どちらも自分の世界に閉じこもっていては知らない世界でした。その他にもリアル脱出ゲームの楽しさや、自分では選ばないような少女漫画を読む機会を与えてくれて、世界が広がりました。
 
離婚の理由の第一位は『価値観の相違』というニュースを良く聞きます。その度に妻は「価値観なんて違って当たり前なのに」と言います。「その違いを楽しめばいいのに」とも言います。その通りだよなと共感しています。妻が私と同じ価値観だった場合、こんなにも楽しい結婚生活にはなっていなかっただろうと思います。結婚するなら価値観が違う人がお勧めです。自分の知らない世界に繋がるどこでもドアを沢山持っている人だとどんどん世界が広がって楽しいと思います。今度はどんな知らない世界へどこでもドアで連れていってくれるのか今から楽しみです。
 
 
 
 
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2023-04-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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