メディアグランプリ

西野カナ系女子に贈る「テキトーのすすめ」

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:堀部佳野乃(ライティング・ゼミ 2月コース)
 
 
ある予備校の生徒指導担当の講師の方が、こんなことを言っていた。
 
「男の子は勉強に対してテキトーな子が多いから、多浪しても精神的な不調になる子は少ない。
だけど、女の子は勉強に対して真面目に取り組むから、コツコツやってもなかなか成績が上がらなかったりすると、落ち込みやすく、精神的に追い込まれやすい。
だから、女の子の多浪はおすすめしない」
 
これを聞いてわたしは、腑に落ちたことがある。
これまで女として生きてきたことで感じた生きづらさは、もともと女性が持っている「真面目」な特性から来ているのだと。
 
例えば、恋愛。
会いたくて会いたくて震えちゃうような「西野カナ系女子」という言葉が生まれるのは、女の子が恋愛に対して真面目に取り組みすぎてしまう傾向にあるからだと思う。
 
昨日まで優しかったのに、今日になって急に冷たくなったと感じる。
LINEの返信が来なくて、既読で終わっていたら悲しい。
友達の彼氏は帰り道に送ってくれるらしいのに、わたしの好きな人はそんなことしてくれない。
 
相手の些細な言動に一喜一憂し、他人と比べることで「恋愛はこうであるべき」という型にはめてしまいがちなのは女の子に多いのではないだろうか?
実際、わたしもそうだから。
 
また、万年ダイエットをしているのもやっぱり女の子だ。
 
今日は甘いもの食べ過ぎちゃって自己嫌悪。
昨日あんなに運動頑張ったのに、体重が減っていなくてイライラする。
 
だいたい女の子は友だちと必ず「最近太ったから、痩せなきゃ」という会話をするし、傍から見たら痩せているように見える娘でもダイエットに追われている。
これも、自分の容姿に対して妥協せず、真面目に取り組んでいる女の子の特徴だろう。
 
勉強も、恋愛も、ダイエットも、女の子は何でも真面目に取り組む生き物なのだ。
なんて偉いのだろう!
自分を含めた、この世にいるすべての女の子を褒めてあげたい。
 
しかし、最近ふと気づいたことがある。
 
真面目に生きるってストレス溜まるくない?
 
これに気づいてからというもの、人生の目標は
「最低限精神を壊さず、今を大切に幸せに生きる」
というくらいで良いのではないかと思うようになった。
 
あなたは
「自分って何のために生きているんだろう?」
と考えたことがあるだろうか?
これは、真面目に生きている人なら男女問わず、考えたことがあると思う。
 
もしそれで、より前向きに積極的に生きられるのなら、それはとても良い自分への問いかけだ。
 
しかしそれで人生に疲れてしまうのなら、そんなに真面目に積極的に生きなくてもいいんじゃない? と思う。
だってもし、生きている意味がひとりひとりにあって、それを成し遂げることが正義なのだとしたら、やむを得ない事情で産まれてすぐに天国へ行ってしまった赤ちゃんには、産まれてきた意味が無かったことになってしまう。
それに、地球に存在する人間以外の動物、例えば犬や猫、野生動物などが、いちいち生きている意味を考えながら過ごしているなんて思えない。
ただ今を生きて、潔く死んでいく。
人間だけに生きている意味があるなんて、何か偉そうな感じがしてならない。
 
むしろ、最低限精神を壊さないという消極的な目標くらいのほうが、積極的な目標を立てて体調を壊して数年を棒に振ってしまうよりよっぽど良いのではないか。
 
もっとテキトーに生きてみよう。
だって、もともと真面目なわたしたち女子がテキトーにやったところで、恐らく傍から見たらテキトーではないから。
 
テキトーに生きると、心に余裕ができる。
心に余裕ができると、ストレスが溜まりにくいから、幸せを感じる。
幸せを感じると、他人に目を向けるための心の余白が生まれる。
そうして初めて、他人のために何かしてみようかな、と積極的に行動できるようになる。
そこから、自然と良い縁に巡り合えたり、内面から滲み出る美しさが自分の印象を高めてくれる。
 
特に恋愛や外見について、SNSから入ってくる情報に偏った概念が形成されがちな女子は、スマホを放り投げて映画鑑賞をしてみよう。
個人的には、1980年代から90年代くらいの洋画がオススメだ。
 
それくらいの年代の映画に出てくるヒロインは、決して異性の言動に振り回される娘ばかりじゃないし、決して細い子ばかりでもない。
 
「ギルバートグレイプ」に出てくるヒロインは、ショートカットで女子力なんてものはあまり無い女の子だが、異性であろうが、障害者であろうが、誰に対してもフラットに接する姿に、どこか色気を感じる。
「ビフォア・サンライズ」に出てくるヒロインは、細くて目がクリクリな令和で可愛いとされる女の子の象徴とは真逆なのだが、重力に逆らった張りのあるムチムチの身体は、若い女の子の特権なのかもしれない、とも思える。
 
時代を越えて愛される芸術作品に触れると、自分が良いと思っていたり、こうであるべきだと思っていたことが、急に小さく見えてくる。
常識なんて、時代によって変化していくものなんだから。
 
みんながテキトーに生きれば、みんながハッピーになるんじゃない?
と思う今日この頃であった。
 
 
 
 
***
 
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2023-04-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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