何度も挫折したインスタにドハマりして開けた世界
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:赤羽かなえ(ライティング・ゼミ4月コース)
バエないといけない。
そんな固定観念があった。
それで何度も挫折してきた。
その度に、フェイスブックがあるからいいじゃん、と自分に言い聞かせてきた。
私にとってフェイスブックは、拡声器のような存在だった。
自分の思いはあっても、それを口頭で迅速に伝えられなくて諦めていた私にとって、フェイスブックは、自分の思いを吟味してしっかりと伝えてくれる役割をはたしてくれた。
フェイスブックのおかげで自分の人見知りはだいぶ解消したと思う。伝えたいことを記事にしておけば、読んでくれた友達にはきちんと伝わるから。
そうやって私は、SNSがなかった時代に比べて、沢山の友達とつながることができた。私のことを理解してくれる人が増えて、息のしやすい気楽なコミュニティを作ることができた。
そんなフェイスブックはもう古いと言われて数年経っている。私の界隈ではまだフェイスブックはコミュニティツールとして有効だけれど、最近ではインスタに軸足を置いている人も増えた。
でも、私は、写真を撮ることが苦手で、インスタを敬遠していた。何度かインスタにトライをしてみるものの、フォローしている人達のページのオシャレさに気後れして、その度に挫折した。
でも、今年こそはインスタをどうにかやってみたい。年が明けた時に強く思って、何気なく友人にそう話した。その友人が「インスタのコツを教えてあげますよ。別にバエる必要はないんです」といくつかコツを教えてくれた。
まずは、自分がやってみたい分野の人気インスタアカウントを研究してみること。どのくらいの頻度で出しているのか、リール動画の機能は使っているのか、インスタライブはやっているのか? など、を教えられて、自分がやりたいテーマを2つに絞った。
一つは、自分が教えている栄養のお話の情報提供をするアカウント。
そしてもう一つは、自分が書いた文章や小説を紹介するアカウント。
特に自分が書いた文章を紹介するアカウントの運用に困っていたから、私は色々なページを検索してみた。その時に、インスタで小説を載せているアカウントを見つけた。
インスタに小説を載せていくなんて思いもよらなかったからビックリした。写真ではなく文字だけだけど、確かにフォロワーさんも多い。
なんだ、バエるにこだわらなくてもいいんだ……!
ハードルが一気に下がった。
その他にも色々調べてみると、記事に載せられる10枚の画像を、ページをめくるようにスライドさせていくと話を読むことができる小説のアカウントを発見した。
インスタ小説をやってみたい! そう思って、別の友達に相談してみた。
「やってみなよ! どうせインスタ小説をやるなら100日チャレンジに挑戦してみたら?」
「100日……チャレンジ?」
「そう、100日連続で小説を掲載するの」
100日って3か月超。毎日小説を載せ続けるなんて、無理だよ……反射的に出かかる言葉を飲み込んだ。
今ここで、できないと言ったら、今までとなんにも変わらない。みんなが楽しそうにインスタを見ているのを羨ましく眺めることしかできない。
よし、いつもと違うことをしなければ、違う世界は、見えないよね。
いっちょうやってみますか。
ダメだったらやめたっていい。誰も私のことを責めるわけじゃない。それだったら、やれるだけやってみようじゃないの。
そう決めたのが、2月の後半に差し掛かった時だった。その友達に、3月1日、インスタ小説100日チャレンジをスタートする、と宣言した。
今思い返せば、追い風にうまく乗れたんだと思う。あっという間に時間が経ち、3月1日から始めたインスタ小説は、もう80日を超えた。その間、ちょっとしたトラブルにあいながらも、毎日更新を続けている。
80日続けてみて、私にとってのインスタの世界がガラッと変わった。フェイスブックが拡声器だとするならば、インスタはさながら遊園地を自分で作っているような感覚だ。
小説の内容を工夫して次の日にも読んでもらえるように展開を考えたり、話を読んでくれるフォロワーさんと一緒にインスタライブをしたり、今まで使ったこともない機能も使えるようになった。
しかも、フォロワーさん達が、自分の得意技を使って私のインスタ小説のサポートをしてくれるようになった。ある人は、小説を朗読して動画にしてくれる、またある人は、人物相関図を筆文字でおしゃれに書いてくれる……。いろんな仕掛けを作りながら、私が設計した遊園地に遊びに来てもらうような感覚がとても楽しいのだ。
さらに意外だったのが、インスタ小説が私の名刺代わりをしてくれるようになったこと。それまでは、自分が書いてきた文章を初対面の人に紹介することがなかなかできなかった。けれど、インスタ小説を始めるようになってからは、インスタ小説を読んでくださいと気軽にID交換することができるようになったのだ。
今では、会う人に「楽しみに読んでるよ」「朝のコーヒータイムに間に合うようにちゃんとUPしてね!」など声をかけてもらえるようになった。
人生が変わるのに日数はいらない。ほんの少し自分が勇気を出してやってみたい、と思えば、どんどん新しい世界が開ける。
あと20日弱でインスタ小説は節目の100日目を迎える。そこから先どうしていこうか、まだアイデアはかたまっていない。それでも私は、新しい世界が開けることを信じて、次のチャレンジをしていきたいと思っている。
***
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