メディアグランプリ

ミシン嫌いがノリでソーイングスクールに通ったら?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:米田有里(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
「あら? ちょっと……これ難しいから米田さんも一緒に布の組み合わせ方考えましょう」
「もしかして型紙が上下逆じゃないですか」
「あっそうね! そうだわありがとう米田さん! じゃあ印付けて布切っていきましょうか」
「はい先生」
 
通い始めて4回目。
ソーイングスクールで話しやすい先生に出会い、居場所を見つけられた気がしていた。
学生時代から裁縫に苦手意識があった私がこんなに楽しめる場所になるとは、通い始める前には思ってもみなかった。
 
 
そもそもソーイングスクールに通ってみようかと思ったきっかけは、通っている友人の話だった。
「裁縫をしているときは大変な仕事とか上司のことを忘れて作っている物に集中できる。辛いことを忘れて没頭できるから楽しくて続いているよ。一緒に通わない?」
 
この話を聞いて、創作に没頭できる事ってうらやましい! と感じた。
また、1ヶ月に2回通って一着の服が完成するのは飽きやすい私でも続けられそうだと思った。
500円でカーディガンを作れる体験があるというので、早速友人に連れて行ってもらった。
 
実は前から、服を着ない日はないのだから、食事を自炊するように服も自作である程度まかなえたら健やかな生活に近づくのではないか? という理想があった。
 
しかし、裁縫、特にミシンへの苦手意識が強く、友人から話を聞くまでなかなか行動に移せなかった。
どうせ私がいまさら習い始めても、器用な人には勝てないし、意味がない、と思っていた。
 
この裁縫への苦手意識は、一晩放置したカレー鍋の汚れくらい私の意識にこびりついている。
最初の壁にぶち当たったのは、中学校の家庭科の授業だった。
「あれ。2本の糸で縫っているのに一本だけしか糸が出ていない。いやだな、またやり直しか」
 
周りがミシンに慣れてくる授業後半になっても普通に使えない。下糸が絡まるし、うまく縫えて来たと思ったら下糸がなくなってセットしなおす羽目になる。焦りから同じ失敗を繰り返して、またわからなくなる。
 
高校の時は運動会の衣装係に手伝いに行ったが、ミシンを使えず、別の人が間違って縫った衣装の糸外ししかできなかった。
 
社会人になってから、苦手なままではいけない、と通販で裁縫おさらい講座のキットを買ってみた。でも、布を着る段階で長さを間違えて定規が収まらない定規ケースを作り、リボン付きの小物入れはリボンが足りなくなって追加で買いに行く羽目になった。
「だめだ。全然うまくいかない。こんな出来ならやらないほうがよかった」
結局裁縫おさらい講座は途中で気力が尽きて止めてしまった。
 
そんなトラウマがあった私だが、友人といった体験教室はとても楽しくカーディガンを作り終えることができた。それもほぼ時間内に。
 
これの体験は、私に自信をくれた。
 
そして気付くことがあった。
わからないなら聞いて、次の機会までに分かるようになればいいのだ。
当たり前のことだが、学生時代には、上手くできない自分が恥ずかしくて積極的に質問できていなかった。社会人になって買った裁縫のおさらいキットも、わからない部分を親や通信の先生に聞くのが恥ずかしくて、なんとなく進めるうちに失敗していた。
 
学生時代は
「わからないけど、いまさら聞くの嫌だな。一人でできるはず」
と、できないままずるずると時間だけが過ぎて行って、最後にどうしようもなくなって家庭科の先生の所に行っていたなと思いだした。
 
自分の頭で考えることももちろん大切だが、わからないことをそのまま放置すると必ず後からまた同じわからなさと出会うことになる。自分で精いっぱい5分考えて、分からなかったら先生に聞く、とルールを決めてからは、質問することへの抵抗感が減った。
 
短期的な習い事の一つとして始めたことだったが、出来ることが増えていく楽しさがあり、結局半年以上続いている。
 
できないならできる人に教えてもらえば良いんだと、気付くのに10年近くかかった。
こんなに時間がかかったのは、やるからには、初めから誰よりも完璧にできないとやる意味が無いという、完璧思考に取りつかれていたからだと思う。
 
いまは、人と比べることをやめて、趣味なんだから自分が楽しめているのならこれでいいと思える。すぐに100点を取れない45点の自分も認められるようになった。
 
あいかわらず、不器用で糸始末はまだ苦手だけど、コツコツ続ければ今よりは上達できるはずだ。
だから私のペースで続けられたらそれでいいのだと、今なら思える。
来週はボトルネックのトップスを作る予定だ。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325



2023-05-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事