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歴史嫌いだった私が、三國志を通して歴史好きになった本当の理由


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記事:高橋 琴(ライティング・ゼミ6月コース)
 
 
誰でも1つは、苦手なものや嫌いなものがあると思います。
 
食べ物だったり、「こんな人はイヤだ!」と思う属性の人だったり、場所や状況や環境などの条件だったりと、嫌いなものや理由はきっとさまざま。
 
でも、どんな嫌いなものであっても共通して、「嫌いなもの」が「好きなもの」に変わることは滅多にありません。
 
今日は、そんな「嫌いなもの」が「好きなもの」に変わってしまった、私の歴史嫌いの話です。
 
今では本当に信じられない話ですが、学生時代の私は、歴史が苦手すぎて、授業もテストも大嫌いでした。
 
当時は歴史を学ぶ理由がわからなかったですし、年号や出来事などを丸暗記する、というのが、特に苦手だったのです。
 
覚えるだけの教科なので、授業はどんどん進み、1回50分の授業で100年分の歴史を詰め込むこともしばしば。
 
テストになると、それが数百年分になるわけですから、たまったものではありません。
 
そんな学生時代を過ごしてきたこともあり、年号を見るだけで拒否反応が出るほど、10代は歴史アレルギーを抱えたまま過ごしました。
 
にもかかわらず、今の私は歴史が大好きです。
 
丸暗記が得意になったわけではなく、相変わらず年号を覚えているかと言われれば、怪しいところはいっぱいあります。
 
でも、歴史が好きなのです。
 
なぜ、「嫌いだったもの」を「好き」と言えるようになったのでしょうか?
 
きっかけは、看護短大をうつ病で休学していた時のこと。
 
自宅療養という名でただのヒマ人だった私が、高校生だった弟が遊んでいた「三國無双」というテレビゲームに、一気にのめり込んだことです。
 
「三國無双」は、三國志という物語で登場する武将になりきって、敵軍の兵士をバッタバッタと切り倒すアクションゲームです。
 
歴史が嫌いだし、アクションゲームも苦手だった私ですが、なにせ毎日が暇だったので、なんとなしに弟が遊ぶ様子を見ていました。
 
で、見ていると、気になってくることがあるのです。
 
「この青い人は、さっき出てきた人?」
「この火計(かけい)って何?」
 
敵が倒れていく上や下で、ゲームのテロップが表示されるたび、つい口に出していた疑問。
 
気持ちよく遊んでいる横で、次々と質問する私はさぞ邪魔だったでしょうが、
「さっきの人は緑の人で蜀(しょく)って国の人、今の青いのは魏(ぎ)って国の人で、全然違う」
「火計(かけい)は、火で相手を攻める計略」
と弟は手を動かしながら、丁寧に教えてくれていたのです。
 
そんな弟の解説付きでゲームを眺めてみると、なるほど、歴史にはその時代を生きてきた人たちの「ストーリー」があるのだとわかりました。
 
しかも、彼らが相手を攻めて、自ら戦いを起こすのには、それなりの大義、簡単にいうと理由や想いがあったのです。
 
「歴史には、覚えるだけではわからなかった、その人たちの考えが隠れているのかもしれない」
 
そう思った途端、自分とは関係ないと思っていた歴史上の人物が、急に親近感を持って身近に感じるようになったのです。
 
それから、歴史を学ぶ時は必ず、ストーリーとセットで学ぶようになりました。
 
歴史上、この出来事が起こった背景には、どんな世界情勢があったのか?
どんな人の思惑があって、何をやろうとしたのか?
などなど、関わった登場人物の想いや考えを想像すると、それだけでウキウキします。
 
敵対勢力同士で考えが全く違うけど、目指している根本は一緒、なんてことがあると、「そう考えるのか!」と視点の高さに感動したり、「こうやって話し合えば、解決するんじゃないかな?」と余計なお世話を考えたり、常に頭がフル回転。
 
このような想像遊びは、私の趣味なので、いつまで経っても飽きません。
 
だから、自然と歴史の流れを覚えるようになりますし、背景や思想まで頭に入っているので、全てを丸暗記しなくてもなんとなく答えられるようになったのです。
 
苦手なこと、嫌いなことは、自分が楽しめること、好きなことで取り組めるようになると、苦手でも嫌いでもなくなることがわかりました。
 
発想の転換って本当に大事で、もし今も歴史が嫌いだったら、人生の半分以上を損して生きていたと思います。
 
歴史を学ぶ理由や学ぶ意義はいろいろあるかもしれませんが、私の中では完全に、実際にあった出来事、体験した人がいるストーリー、つまり娯楽として、学びと気づきを与えてくれます。
 
歴史が好きな人も、嫌いな人も、ぜひ1度、「ストーリー」として、読んでみてください。
 
登場人物の数だけストーリーがあり、思いを馳せた分だけ疑似体験ができます。
 
この疑似体験がしたくて、私はまた歴史を学ぼうとしてしまうのです。
 
 
 
 
***
 
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2023-06-29 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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