メディアグランプリ

漫画を読むなら積極的に


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記事:吉村奈緒子(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
「くっ。またこんなことに時間を使ってしまった」
 
せっかくの休日。
いろいろやりたいことがあるのに、ダラダラとタブレットを見て何時間も過ごしてしまう。
そうしたくてやっているならいいのだが、ただの惰性なのがまた良くない。
時間がもったいないだけではなく、不本意な形で時間を浪費してしまうことで自己肯定感が下がってしまっているのを感じる。
 
そんなことなら見なきゃいいのだが、ついつい見てしまう。
 
その元凶は、いま話題の漫画アプリである。
 
漫画アプリと言ってもいろいろあるが、私がつい見てしまうのは毎日1話ずつ無料で読むことができるものだ。
それだけなら、まだるっこしくて読まなくなってしまいそうなものだが、敵もさる者。
漫画によっては期間限定で何話分か無料でまとめて読めたり、1日2回、5話ずつ読めるもの、CM動画を閲覧すれば追加で1話ずつ1日最大5話分が読めるものなどがあったりするし、動画閲覧の他、毎日ログインすると時短アイテムが付与されるなど、あの手この手でアプリでの滞在時間を延ばそうとしてくる。
 
そして、無料で読めるのは途中まで、そしてCM動画を見させることで運営会社側が広告収入を得ている、というのは分かっているのに、その策略にまんまと引っかかってしまっている。
そして読める漫画の数には制限がないので、いろいろな漫画についつい手を出してしまい、ますますアプリの滞在時間が長くなっていく。
 
「こんなことならアプリ自体を消してしまえ!」と思うが、読んでいる途中の漫画まで消えてしまうのが勿体ない気がして消せない。
私は無課金勢なのでアプリに課金することはしないのだが、無料で読むために時間をただ費やしているとも言える。タイム・イズ・マネーの逆をいっているのだ。
 
漫画アプリを見ないことも消すこともできないなら、このままで行くしかないのか……とも思ったが、そういうわけにもいかない。何より精神衛生上よくない。
よって、私なりの消極的かつ積極的な方法で、この漫画アプリと付き合うことにした。
 
消極的な方法、それはタブレットの充電をあまりしない、そしてちょっと遠くに置くということである。
タブレットの充電が切れてしまったらアプリは立ち上げられない。
そして物理的に少し遠くに置いておくことで、ふとした空き時間に手を伸ばすことを防ぐことができる。いつでも手の届くところにあるからダメなのだ。ちょっと遠くにあれば、まあ後でいいか……と諦めがつくのではないかという作戦である。
 
そして、もうひとつの積極的な方法、それは漫画アプリを「漫画との出会いの場」として割り切るということだ。
そして「これは面白い」と感じた漫画については、潔く購入する。それも漫画アプリから1話ずつ買うのではなく、単行本での購入である。
私はAmazonの電子書籍で購入することが多いが、1冊分の料金✕冊数となり、費やすお金がリアルになるので、無自覚に使いすぎずに済む。
 
そもそも1話ずつチマチマと読んだり、その1話を読むために動画を見たりするから、精神衛生上良くないのである。せっかく読むならまとめて読んだ方が満足感がある。
「まだ先があるのに少しずつしか読めない」という満たされない気持ちが、次の漫画に向かわせている気がするので、「あー面白かった!」と満足ができれば、必要以上にアプリを開く必要がなくなると思ったのだ。
 
「漫画を読む」という行為自体は変わらないが、あちこちの漫画に手を出すのではなく、ひとつのストーリーに集中して読むようになったことで、読後の罪悪感を感じることなく純粋に楽しめるようになった。
 
また、漫画アプリの代替手段として「聴く読書」も始めた。
ナレーターが書籍を朗読するオーディオブックのことである。
 
オーディオブックは、活字を読む気にならない時や家事をする時、移動中の時などに活用している。ビジネス本から小説まで様々なジャンルの書籍が朗読されており、気軽に聞けるのが良い。
私が漫画を読むタイミングは、あまり深く考えずに気軽に楽しみたい時だったりするので、手も目も使わずに「耳だけ」でできる読書は、気分的にフィットするタイミングが多い。そして「読書をしている」という満足感もある。
ビジネス本の場合は淡々とした朗読だが、小説の場合はナレーターが様々な声色で臨場感たっぷりに表現してくれるので、ラジオドラマのようで非常に面白く、この聴く読書を始めたことで、漫画アプリを開く頻度はぐっと減った。
 
つまり、物理的に距離を置く、満足できる漫画の読み方をする、漫画アプリ以外の代替手段を持つ、この3つを通して、私は漫画アプリをダラダラ見る生活から少し脱却することができた。
そしてこれっていろんな依存症の脱却方法と近いものがあるんじゃないかなと思っている。
 
「こんなことに時間を使ってしまった」などと思うのではなく、自主的に時間を使う。その方がずっと前向きに過ごすことができる。
漫画を読むのが悪いんじゃない、私の漫画の読み方が悪かったのだ。
 
積極的に漫画アプリで楽しんでいる方はそのままでいいと思うが、もし私のように惰性で漫画アプリで時間を浪費してしまい罪悪感を感じている方がいたら、ぜひ参考にしてもらいたい。
積極的に漫画を楽しもうではないか。
 
 
 
 
***
 
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2023-07-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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