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試してみたら、本当だった


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:山田THX将治(天狼院・ライティング実践教室)
 
 
「書くことが、楽しく為りますよ!」
 
100名近い受講生の前で、口髭のスキンヘッドは、満面の笑顔でそう語った。
受講生の一人だった私は、
 
『本当かよ!?』
 
と、瞬時に思った。
但し、本当の猜疑心からではなく、関西弁で言うところの、
 
『ホンマかいな?』
 
程度のことだった。
これは、遡ること約9年前。天狼院で初のライティング系イベントの“ライティング・ラボ”が開催された時の光景だ。
前に立っているスキンヘッドは、講師を務める天狼院の三浦崇典店主だ。
 
三浦店主は、ラボの冒頭で、
 
「いっやー、本当は教えたくないんですよね」
 
と、前振りを入れていた。
そこには、本音とも冗談とも付かぬ理由が添えられていた。
 
 
三浦店主が言うには、これから教える技法を使えば、誰でも簡単に2,000字レベルの文章を書くことが出来るとのことだった。
但し、‘美しい’とか‘上手な’といわれる文章ではなく、“読み易い”又は“最後まで読んで頂ける”文章をとのことだった。
 
従って、三浦店主の技法を会得すれば、Webライター級の文章が直ぐに書けるというのだ。
そう為ったとすれば、誰もがライターとしての技量を持ち合わせることに為り兼ねない。必然的に、ライターの肩書も持つ三浦店主の領域が侵されかねないとのことだった。
それで、‘教えたくはない’の前に“本当は”の接頭語が付いていたのだそうだ。
 
この、天狼院(三浦)流ライティング技法は、教わった通りに文章を書いてみると、実際に読み易かった。正確には、勝手気儘に書き殴っていた私の文章が、格段に読むに堪えうるものと為った。
これは私の自己満足な実感ではなく、天狼院のWebページに掲載された際、驚く数の反応を得たのだ。
 
 
三浦店主の講義を受け続けていると、
 
「書くことが楽しく為って来ましたか?」
 
と、質問が飛んできた。
講義内での課題提出は16回だ。質問を受けたのは、確か12回目の課題提出前の講義だったと記憶している。つまり、その時点で受講生は、11回の課題を提出している。
天狼院のライティング・ゼミ課題は、フリーテーマで毎週2,000字程度の記事を提出することだ。11本も記事を書いていると、いい加減にネタが尽きるものだ。
ネタが尽き掛けてくると、ほとほと書くことが辛くなる。そこへ来ての‘楽しく為ったか?’の質問に、私は、
 
『そんな訳無いでしょ』
 
と、少々腹立たしく感じた。
そして、
 
『そもそも、書くことが楽しく為るって言ってたじゃん』
 
と、ツッコミを入れたくなった。
三浦店主は、それを見越してか、
 
「ランニング・ハイと同じで、苦しいところを過ぎるたら、不思議と楽しく為ります」
 
と、付け加えた。
私は再び、
 
『ホンマかいな』
 
と、今度は始めから関西弁でツッコんだ。
私の反応迄、定番化してきたのだ。
 
 
実際、ネタ切れに差し掛かり、苦しみながら無理やり書き続けていると、或る時、課題提出した瞬間に、これ迄に感じたことが無い開放感が降って来た。
私は、
 
『これが、ライティング・ハイなのかな』
 
と、思った。
 
 
ライティング・ゼミの最終講義時、三浦店主は再び、
 
「書くことが楽しく為ったでしょ?」
 
と、我々受講生に問い掛けて来た。
複数の同意を感じ取った後、
 
「楽しい内は、未だアマチュアの域です。僕(三浦店主)なんかだと、書くことで、ストレス解消に為っています」
 
と、またしても新たな領域を示唆して来た。
私は、やや呆然としながら、
 
『坂の上にも坂が有るのか』
 
と、半ば諦めにも似た感覚に為った。
 
 
私は、天狼院のライティング・ゼミ受講後も、書き続けて来た。毎日の様に、記事を書いた。ほぼ、ゼミでの教え通りだ。
 
そして、受講し始めて7年程経った一昨年、仕事の都合で週に数日、書くことが出来ない日が出始めた。
すると、不思議なことに、ちょいとしたことが気に入らなく為り、些細なことで腹を立てる様に為って仕舞っていた。例えば、一万円札を崩した時、全て千円札が出て来た時の様な細かなことだ。
 
これは間違いなく、ストレスが溜まった証拠だ。
もしかすると、毎日書けないことが、ストレスと為って返って来ているのかも知れない。
私は試しに、睡眠時間を削って書いてみた。
 
すると、どうだろう。
睡眠を減らしているのに、頭が冴えてくるのだ。書いていると、眠く為らないのだ。
これはもしかして、三浦店主が言うところの“書くこと=ストレス解消”に近付いたのかも知れない。少なくとも、その入り口に私は立てたのかも知れないと思った。
 
 
それからというもの私は、忙しさを言い訳にせず、毎日一定時間はPCの前に座ることにした。
そして、それ迄以上に書くことを心掛けた。
 
それからというもの、あの時感じたストレスは、私の所には来ていない。
 
なので最近は、
 
「何故、書いているのか?」
 
の、質問に対して、胸を張って、
 
「ストレス解消の為に書いています」
 
と、答えることにしている。
三浦店主からは、書き続けることを教わったので。
 
 
私は、天狼院で三浦店主から書くことを教わった。
 
そうしたら、ストレス解消の為に書く様に為った。
 
 
ライティング・ゼミの教えは、本当だったのだ。
 
 
 
 
***
 
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2024-03-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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