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テレビの再起動と動悸からのメッセージ

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:馬場さゆり(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
「あれ? おかしいな。リモコン壊れたのかな?」
家のテレビのリモコンの調子が突然悪くなった。
電源以外は、どこを押しても反応しない。
リモコンではなく、テレビの故障だった。
 
まだ3年くらいしか使っていないテレビが壊れるなんて。
最近の電化製品は10年くらいが寿命だと聞いたことがあるが、3年は早い。
電気屋さんで修理を依頼するか、それとも新しいテレビを買うか家族で相談が始まった。
最後の手段で、取り扱い説明書に書いてあった再起動を試してみた。
電源を強制終了し、数分後。
リモコンを押してみると、直った!
最近のテレビは昔と違って、テレビの放送だけではなく、ネットに繋がっていろいろ視聴できるから高性能になっている。
だから、昔よりも負担が大きいに違いない。
 
ここでふと、テレビの再起動と自分の身体が似ていることに気が付いた。
最新のテレビが負担を抱え込みすぎて動かなくなったように、私の身体もまた、仕事の負担を抱え込みすぎて動悸を起こすことがある。
そういえば、今年の元旦に同じようなことが起こったことを思い出した。
 
病院で看護師として勤務している私は、朝いつも通りに出勤した。
休日は、いつもよりスタッフ数は少なく、忙しい。
特に午前中は厳しくて、目が回るような忙しさだ。
大忙しの午前中が終わり、ホッと椅子に座れた11時頃。
心臓の違和感とともに、動悸が始まった。
私の平常時の脈拍は1分間に60~80回くらい。
ただ動悸のときは、120~180回と2倍から3倍になる。
血圧は下がらないので動くことはできるが、じっとしていても息切れをするような状態になる。
まさに全力で走っているような感じだ。
しばらく休憩室で寝ていたが、治まらない。
仕方なく、上司に報告して早退した。
 
私がはじめて動悸を起こしたのは、5年前だ。
病院の業務が忙しく、くたくたに疲れていた時だった。
 
それ以降、冬場の3~4か月に1回ほど起こしている。
最初の2回は病院に受診したが、点滴も注射も効かない。
もちろん他にも治療法はあるが、入院して心臓まで管を入れるような大掛かりなものだ。
 
知り合いの医師から「この程度の頻度なら僕ならしませんね。家で寝て治らなかったら、また来てください」とアドバイスを受けた。
 
早退した日も家に帰り、昼寝をした。
疲れていたのか2時間ほど寝て起きると、動悸はきれいさっぱり治っていた。
まるでテレビを再起動したときのように、すっきりと。
 
ただ、私の心臓はテレビとは違う。
治療はできても、新しい心臓は手に入れることはできない。
そろそろ自分の生活を見直そうと、遅ればせながら考えた。
 
私の動悸が起こるのは決まって仕事中だ。
休日はどんなに疲れていても起こらない。
仕事中のどんな時に起こるか思い出してみると、前日から仕事が忙しいと予想できる時だ。
そして、一番忙しい時を終えて、ホッとしたときに動悸が出現する。
どうせなら一番忙しい時に起こってほしいと思うが、そうはいかない。
元旦の時も忙しい業務を終えて、あとは消化試合のようだなと思ったときだった。
つまり、私の心臓は忙しい時は何とか耐えて、そして、「もうこれ以上は無理ですよ。いい加減にしてください。休んでください」と言っているのだ。
真面目というか、律儀というか。
 
私の働き方については、以前から注意を受けることはあった。
毎月通っている整体師の先生から、「仕事を100%の力でするのはやめて、せめて70~80%で働いてください。みんなどこかで手を抜いているんですよ。仕事から帰って何もできないなんて、働き過ぎです」と言われていた。
 
でも仕事を70~80%ですると口では言うのは簡単だが、実際に減らすのは難しい。
どうすればいいのか考えた結果、今までは勢いで最後まで一気にしていた業務を、細かく分けてみた。
そして、小さな業務を終えた後に、水筒のお茶を一口飲むことにした。
お茶を飲むことで、ホッとして少し気持ちに余裕ができる。
もちろん、命にかかわるような業務の時はできないが、そんなことは1年に2度もあれば多い方だ。
それ以外の業務は、急ぐ必要はないから。
お茶を飲むようにしてから、忙しい中でも自分の身体の調子に目を向けられるようになったように思う。
 
それと10年前から寝る前につけている3行ほどの日記の内容を変更した。
今まではどちらかというと、その日の反省文のようになっていた日記だったが、その日にあった良かったことを書くことにした。
一日の終わりに良かったことを書くことで、穏やかな気分で眠りにつくことができる。
もちろん、日によっては散々な日もあるが、そんな日でも良かったことにフォーカスすることで、小さな幸せを見つけることができた。
そのおかげか、忙しい日の前日も、夜はぐっすり眠ることができるようになった。
 
最後に、夜に布団に入ってからは、静かに目を閉じて、自分の身体の声に耳を傾けるようにしている。
私の身体は、心臓はもちろんのこと、かなりの頑張り屋だ。
限界を超えてからしか、大きな声をあげてくれない。
動悸は、身体からの悲鳴だ。
もうそんな声は聴きたくない。
普段から、自分の身体に関心をむけて、頑張りすぎていないか、無理をさせていないか確認する必要がある。
今のところ、元旦以降、5か月ほど動悸は起こっていない。
 
あと何年自分が生きるのかわからないが、身体を大事にしつつ、少しでも長く健やかで楽しい毎日を送りたいと思っている。
 
 
 
 
***
 
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2024-05-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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