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どんな知育玩具も自然体験から得られるものには及ばない

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記事:山本誠一郎(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
 どんな知育玩具も自然体験から得られるものには及ばない。
子どもを育てている方からしたら、「何をそんなこと言っているのだ」と思うかもしれない。今の時代、多くの知育玩具に関する情報が溢れている。また、海外製のものも含めて多種多様な知育玩具を簡単に入手できる時代だ。
特に話題となった、棋士の藤井聡太名人が幼少期に遊んでいたという「キュボロ」という知育玩具はご存じの方も多いかもしれない。
また、昭和の時代と異なり共働きをしている親が大半で、溜まった家事も平日の隙間の時間や休日をつかって対応しなくてはならないため、親が子どもと接する時間が取れず知育玩具を与えて子どもだけで遊ばせていることもあるのが現状だ。
そんな環境であるからこそ、子ども達にとって楽しく発達を促進してくれる玩具が欲しくなるのは、親として至極当然のことだ。
かくいう私も、知育玩具を調べて買い与えている親の1人だ。
 
ではなぜ、「どんな知育玩具も自然体験から得られるものには及ばない」という考えに至ったのか。それは、親として子ども達に身につけて欲しい「力」の多くが、知育玩具からの学びに比べて、はるかに多くそして深く自然体験から学ぶことができることを、子ども達のキラキラした目や表情、子ども達自身の成長から教えてもらったからだ。
 
それでは、子ども達に身につけて欲しいと願っている「力」ごとに、具体的にお話ししていこう。
 
まず1つ目に、自分なりの方法で、新しい何かを創り出す力「創造力」だ。
これは社会人になってみると、特に大きな差が出てくる力の1つと言える。
この力も知育玩具を通して学べるものが数多く見受けられるが、それでも玩具を使うという点で、自然体験からの学びの範疇を超えてこない。大人たちから見たら何もないように思えるものでも、子ども達は落ちている石を食べ物とし、葉をお金に見立ててお店屋さんごっこをしたり、枝をブラシに見立てて泥だらけの靴を磨いたりと、自然の中のありとあらゆるものを使って、大人たちでは想像できない玩具や遊びを創り出す。言い換えれば、子ども達は自然の中で何気なく存在している全てのものから、新しい何かを創り出すことを無意識に行い「創造力」を育んでいるのだ。それは親から玩具を与えられた時点で、自然体験から玩具や遊びを創り出すことで得られる「創造力」には到底及ばないものだと、私は思う。
 
 次に、どんなことにも興味を持ち知りたいと思う力「知的好奇心・探求心」だ。
大人になると自分が歩んできた経験などから、自分の殻に閉じこもり新しいことを知ることや体験することに臆病になっている自分に気づかされる時がある。だからこそ子ども達には、殻に閉じこもることなく何事にも興味を持って接してほしいと親は願うものだ。
これについても「知的好奇心・探求心」を育む知育玩具は数多く存在するが、自然体験からの学びには遠く及ばない。自然の中には子ども達の知的好奇心や探求心をくすぐるモノが溢れている。例えば、幼少期の子たちが通る「虫や植物」なんかは典型例であろう。私の子は自然体験を保育の主軸とした保育園に通っていることもあり、蟻を見つけるとうつ伏せになって顔を地面にこすり付けながら観察したり、カブトムシの幼虫を小さい手にいっぱいのせて感触を確かめたり、ツバキの花の甘い蜜を吸ってみたりして遊んでいることが多い。これは、集中力や継続力、豊かな感性と表現力などの向上にも繋がっていると考える。そんな子ども達の「知的好奇心・探求心」の火をより一層大きなものとするために、ここからが大人の出番だ。
私は、子ども達と一緒に見つけた虫や植物を写真に撮って、図鑑で同じ虫や植物がいないか一緒に調べたり、逆に図鑑にのっていた虫や植物がいないか見つけに出かけたりと、子ども達と昆虫・植物採集を楽しむことで、「知的好奇心・探求心」の火をより大きなものとするために実践していることの1つだ。
また私の子は、外に出かけるようになると天気についても興味を持ち、天気についても図鑑や動画を一緒に見ながら探求している。
この話を聞くと「知的好奇心・探求心」は1つの点と思われがちだが、ある点から他の点へ繋がることもある。その点と点が線となるために、積極的に子ども達に自然体験をさせて、様々な経験をさせるべきだと私は考える。
 
 最後に、「力」からは少し離れてしまうかもしれないが、健康的な心と身体を作るということだ。これについても、子ども達にはいつまでも心身ともに元気でいて欲しいと親は願うものだ。この点については特に知育玩具からでは得ることが難しいモノの1つだと考える。
まずは、体についてだ。自然の中に身を置くことで、いろいろなウイルスなどが体内に入り込む。その際、高熱などの風邪の諸症状などを引き起こしたりすることもあるが、それ自体が子ども達自身の免疫力を向上させ、健康的な体を作ることに繋がっている。また、身体能力については、足元が不安定な芝生や公園の山道を走ったり、川を飛び越えたりと自然の中を縦横無尽に動き回ることで、無意識に身体能力の向上が図れている。
さらに心の面でもとても良い効果がある。それは自己肯定感が育まれるという点だ。
なぜ、自然体験から自己肯定感が育まれるのかは多くの見解があるが、私は「自然」が、どんな相手に対しても、全く偏見や先入観を持つことなく対峙してくる唯一無二の存在だからだと考えている。
どんな大人にもどんな子どもにも、いい意味でも悪い意味でも自然は対等に接してくる。
そんな自然と対峙することで、人間は無力であることを感覚的に知り、そんな自分でいいのだと受け入れるキッカケを与えてくれる。それこそが、自己肯定感が育まれる要因の1つだと考える。子ども達は真っ直ぐ自然にぶつかっていき、それに自然は応えてくれる。
それこそが、自己肯定感を育んでくれる大きな要因だと私は考える。
 
 この他にも、自然体験を通して育まれる「力」は多くある。
子ども達の無限の力をより育んでいくために、積極的に自然体験を推奨していきたいと考えている。
皆さんも是非1度子ども達と自然を思いっきり満喫してみて欲しい。
その時の子どものキラキラした目や行動が、私が言いたかったことの答えだからだ。
 
 
 
 
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2024-05-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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