メディアグランプリ

自分と向き合うための書く行為


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:なごみ(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
「人生を変える」ライティング・ゼミを受講し、大げさかもしれないが、私の人生は好転していると確信している。
書くことで、自分と向き合うことができた。自分を満たしてあげることができた。
自分の現在地を知るきっかけにもなった。
 
私は日本文化に魅了されている。
美しい日本の魅力を周りの日本人たちが気付いていないように思えることに、もどかしさを抱いている。もちろん美しいと思う感性は人それぞれで自由ではあるけれど、自分の国である日本の魅力を知ることは、心が豊かになると思っている。
日本の魅力を知るきっかけがないのであれば、日本を美しいと思っている私が伝えたい。
そんな思いを持ちながらも、うまく伝えることができずに「伝えるって難しい」「どうすればうまく伝えることができるんだろう」ともやもやを抱いていた。
そんな時ふとしたことから、「伝えるために書こう」と決意した。
 
近所にある文芸館にふらりと立ち寄ったことがあった。
文豪たちの数々の作品が並び、その世界に引き込まれていたら、職員の方との雑談の中で「あなたは書かないんですか」と尋ねられた。
一瞬どういうことかわからなかったが「文章を作品として書かないのか」と尋ねていたのだ。はっとした。先生と言われるような文豪たちでなくとも、文章は誰だって書いていいのだ。
ジャンルはさておき、文章を書きたいと思ったのだ。
 
伝えたいことを伝えられないというもやもやした気持ちと同時に、私は自分自身にも周りにも向き合えておらず、満たされない気持ちがずっと続いていた。そして、どうすればこのもやもやした気持ちが晴れるのかわからずにいた。
そんな時、10年来の友人や初対面の人など数名に連続して「自分のことを全然わかっていない」と言われることがあった。そして、彼らは共通して「言語化」というキーワードをくれたのだった。
 
私の中のいろいろな満たされなさを晴らすには、書くしかないと決意した。
 
日々の出来事の感想や気付き、日頃思っていることを、文章にすることでわかったことがある。
これまでもたくさんの経験をしてきていたのに、自分のものに落とし込まずに、ただ出来事として流していっていたのだ。なんともったいないことをしていたんだろう。
時間やお金をかけたり、新たな人とのつながりもあったりしただろうに、その場限りで終わりにしていたのだ。
 
言語化を意識し始めてからは、経験したことに対して、自分は何を感じ、何が好きで、何を得ることができ、今後どうしたいかを、自分に問いかけることができるようになった。
自分に対しても興味を持つということだし、一緒に経験した人がいたら思いを伝えることによって、相手との議論が深まり相手のこともより深く知ることができる。
「伝えるとはこういうことだったんだ」と腑に落ちた。
 
ある時、茶道の先生に茶会に招待いただいたお礼に手紙を書いたことがあった。
茶道をしていると普段から感動を得る機会がある。今回の茶会は特に感動することもあり、文字に記して伝えた。私が何に感動して、どう思い、これからどうしたいかという思いをしたためた。
後日、先生から「感動したのがすごく伝わってきて嬉しかった」という言葉をいただけた。
これまで先生とのコミュニケーションでは一方的に教わることばかりで、自分がどこに感動したかを伝えることをしてこなかった。
「書いて伝える」ことで、10年近くの付き合いの先生との関係性も深めることができたように思い、これがコミュニケーションなんだと嬉しくなった。
私が内に秘めている熱量を文章にして伝えることで、先生の私への熱量も上がったように思う。
 
また、自分が伝えたい内容も、書くことで明瞭になる。
文章化することへの抵抗がなくなったら、たくさん書いて、深めたいところに気付き、さらなる学びをし、それをまた書く。この繰り返しなのだと理解した。
書くことで、書く内容のさらなる学びが必要であることも明確になる。自分の落とし込みも深くなる。
あとは自分が目指したい方向へ軌道修正をしながら、インプットとアウトプットを繰り返していきたい。
 
書くことで、自分に興味を持てるようになった。他人に「自分はこんな人間だよ」と伝えたい気持ちが増した。自分のために文章を書きたいと思えた。
「伝えたいのに伝わらない」もやもやは、まずは自分自身に向き合うところからだった。
友人に読んでもらったエッセイは「世界観が感じられる文章」と評された。なんとも嬉しい。
自分の人生を大切にし「人生を変える」ライティングとなった。
 
 
 
 
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2024-05-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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