メディアグランプリ

雨が降る理由が分かっても雨は止まない


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:安田伸也(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
うつ専門メンタルコーチとして活動していると、こんな悩みを持つクライアントさんが多い。
 
「どうして、うつになってしまったんだろう」
「昔は、明るくてポジティブな性格だったのに」
「何が悪いんだろう」
などなどである。
 
うつになってしまった「原因」について考えている状態だ。
 
うつになる原因は様々。
 
考え方だったり、物事の捉え方だったり。
 
だから、原因を考えても無駄なのである。
 
何故なら、人間は機械じゃないからだ。
 
時計や自動車などの機械であれば、悪い部品を取り替えればそれで動くようになるかもしれない。
 
しかし、人間は機械ではない。
 
だから、原因が分かったところで、その部品を取り合えるわけにも行かない。
 
 
例えを変えよう。
 
あなたが待ちに待ったイベントの日。
 
それまで良い天気だったのに、出かける直前に大雨になってしまったとしよう。
「どうしてこのタイミングで雨が降るんだ!」
 
と思ったとしても、雨が降る原因を調べるだろうか?
 
南東海上に発達した低気圧があり、そこからの湿った空気が前線を刺激して雨を降らせている。
 
と、雨が降る理由が分かったところで、雨は止まない。
 
当たり前である。
 
だけど、うつ状態の人は、これをやっているに等しいのだ。
 
わたしもうつ経験者だが、うつうつとした状態だった頃は、変えられないことを変えようとしていた。
 
時には、自分のいた組織の在り方。
 
時には、部下や上司の考え方や行動。
 
時には、家族の言動
 
などなどである。
 
 
この考え方の怖いところは、突き詰めると原因を自分ではなく他者に求めてしまうところだ。
 
うつになったのは、
「会社が悪い」
「親が悪い」
「世間が悪い」
 
そして、うつが治らないのは
「医者が悪い」
「カウンセラーが悪い」
などなど、自分を変えようとせず、周りを変えようとしてしまう。
 
そして、原因は必ず「過去」にある。
 
過ぎ去った過去は変えられない。
 
変えられないから、過去の事を考えていると余計にうつうつとしてくるのだ。
 
「過去と他人は変えられない」
 
というが、人間変えられないことを変えようとすると、ストレスが溜まる。
 
 
「うつ状態の人は、出来ることと出来ないことの境界線が曖昧(あいまい)だ」
 
と言われるのも納得が行く。
 
 
では、どうすれば良いのだろうか?
 
再び、イベントの日に大雨が降った場合を例に取ってみる。
 
チケットを払い戻すことを考えるかもしれない。
 
しかし、今回のイベントはプレミアムがつくほどの大人気のライブだ。
 
数ヶ月前に苦労して数万円で手に入れたモノである。
 
ライブのHPを見ると、現地の雨はそう酷くないようで開催されるようだ。
 
そして、当日のキャンセルは出来ない。
 
行くしかない。
 
そう決心が付くと、何としても会場へライブ開始前にたどり着く方法を考えるのではないだろうか。
 
大雨だが、公共交通機関は動いているだろうか。
 
雨合羽を着て、長靴を履き、傘を差して行けば間に合うかもしれない。
 
服が濡れた場合を想定して着替えも準備しよう。
 
最寄り駅からタクシーを拾えば何とかなるかも。
 
などなど、可能性を探り始めるるはずだ。
 
 
ライブイベントへ参加する。
 
その「目的」へ向かって頭をフル回転させ、全力で会場へと向かうだろう。
 
 
余談だが、わたしにも似たような経験がある。
 
わたしは東海地方在住だが、とあるイベントに参加するため3泊4日の予定で盛岡へ旅をしたことがある。
 
翌日のイベントに参加するためホテルに前泊したのだが、その日の夜、熱が出た。
 
フロントで体温計を借りて計ると、38度を超えている。
 
このままだと3泊4日をホテルで寝て暮らすことになる。
 
それだけは、絶対に避けたい!
 
風邪薬を飲み、とにかく熱が下がることを祈りつつ早めに就寝した。
 
結果、次の日は37度まで熱が下がった。
 
少々、倦怠感があったが無事にイベントへ参加できたとういう経験がある。
 
身体が丈夫だったせいかもしれないが、人間の意思の力は凄まじいものがあるなと自分事ながらビックリした覚えがある。
 
話を元に戻そう。
 
うつうつとした状態から抜け出すには、
「どうしてこうなった」
と原因よりも
「どうなったらいいのか」
と目的を考えて欲しい。
 
文字にするとわずかな違いだが、心のベクトルは反対方向を向いている。
 
原因を探る考え方
「どうしてこうなった」
は心のベクトルが過去を向いている。
 
しかし、
「どうしたらいいのか」
と目的を考える時に、その心のベクトルは未来を向いている。
 
未だ来ぬ未来は、いかようにも変えることができる。
 
そこには可能性がある。
 
だから、自然と気分が明るくなり、目的へ向かって進む意欲が湧いてくるのだ。
 
アドラー心理学の創始者、アルフレッド・アドラーはこう言っている。
 
「過去の原因が分かったとしても、解説にはなっても解決にはならないだろう」
 
何か問題が起こった時、何かうまく行かないことがあった時。
 
どうして問題が起こったのだろう。
 
何故うまく行かないのだろうか。
 
その原因を探る人は多い。
 
しかし「自分は本当はどうなりたいのか?」
 
その理想の目的へ向かって、雨の中長靴を履き、雨合羽をまとい、夜道を黙々と歩き出す人が少ないと感じるのは、私だけだろうか?
 
 
 
 
***
 
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2024-06-06 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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