美しさは今を生きる自分のすぐそばにある
*この記事は、「絶対麗度ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
記事:izmy(絶対麗度ライティング)
俳優の高橋一生さんが結婚した。
地球上の独身仲間がひとり減ったような気がして少し寂しかった。けど、それよりもハッとさせられたのは、結婚相手の飯豊まりえさんのことを語った言葉だった。
「彼女は自分の発する言葉で自身を穢すことなく、明るく生きることを諦めません。品性を持って歩みを進める彼女の純粋な陽の力に、幾度となく救われて参りました」
私も飯豊さんのような人とパートナーになれたら幸せだわ~! と、瞬時に思い、そして、「自身を穢す」という言葉のインパクトに自分の中でちょっとした雷が打たれた。
彼氏の前では良い自分を演じるよね? 演技は女優の得意分野じゃん。本当にそんな素晴らしい性格の女性なのか? という疑問も生まれた。しかし、親密になればなるほど相手に心を許し、ちょっとした愚痴や弱音から始まって、その後は堰を切ったように、ワガママや不安をぶつけまくるはず。私もそのひとり。「穏やか」「落ち着いている」「サバサバしている」「優しそう」など、男女ともに一定の安定的評価をもらうものの、家族や彼氏など心との密着度が高まると、これらは逆転して裏の顔をのぞかせてしまう。そして、かなりの「めんどくさいやつ」になる。
自分には成しえないことを成している飯豊さん。きっと演技ではないと思う。おそらく、もともと備わった飯豊さんの性格もあり、それに加えて、日々のマイナスやプレッシャーをポジティブにとらえる努力を怠らない人なのだろう。
穏やかな笑顔ができる人は素敵だな、という思いは今も変わらない。
そんな自分になれたら……と夢見て「デフォルト、笑顔」と絶対麗度の自分が決める美しさの定義に据えたものの、この半年間、ほぼ難しい顔をしていたと思う。日々生きることは楽勝ではない。難しいことが多いのだ。素直に難しい顔になってしまう。
ただ、笑顔を目標にしていたので、日常の表情のコントロールや優しく見えるメイクなどは取り組むことができた。意識する・しないの違いはとても大きい。秘めフォトでお気に入りの写真の数が格段に増えた。これは半年間の大きな成果!
それでも日々を振り返ると、嫉妬や猜疑心、投げやり感、承認欲求などが心を渦巻き、美しくない感情のデパートになっていた。半年で絶対麗度卒業どころではないわ。延長してよかったな、と思いながら秘めフォト会場に向かう。
駅から7分ほど歩くと静かな住宅街。水たまりが街灯をぼんやりと映し出す。
仕事は早めに上がれたけど、同僚との会話に感覚のズレを感じたことを思い出して憂鬱さを引きずっている。
アパートの一室の扉を開ける。開催20分前。スタジオには靴がすでに3足ある。天狼院のスタッフさんが明るい笑顔で迎えてくれて、メイクルームで準備をしている参加者のみなさまに挨拶をして、セルフメイクしながら、お互いの衣装に注目して褒め合う。ちょっとずつ心がほぐれてきた。ほぼすっぴんでやってきた私のメイクも仕上がってきて、テンションも上がってくる。
撮影が始まると、歓声で会場がいっぱいになる。
「きれい!」「色っぽい!」「すてき!」「足長い!」「肌キレイ!」「表情最高!」
まさに褒め言葉のデパートだ。カメラマンさんやスタッフさんだけでない、参加者がみんな明るい声で次々にフィードバックしてくれるのだ。
「みんなが褒めてくれるからテンション上がりますね! 癖になりそうです!」と初参加のかっこいい女性が満面の笑みで言った。「ですです! これが秘めフォトの醍醐味で、リピートしてるんです~」と私も笑顔。
大盛り上がりの夜の撮影を終えて、スタジオの扉を開ける。雨はまだ降っている。夜の住宅街の中に、東京都知事選挙のポスター掲示板が目の前にあるのを見届けて、池袋駅方面へ歩いていく。
「静かだな」とつぶやく。数分前までの賑わいとのギャップで住宅街の静けさが際立つ。興奮ぎみの気持ちのクールダウンにはいいかもな、と思いながら、撮影のことを思い出していた。
いつも笑顔で過ごすためには、職場を秘めフォトのように褒め合う環境にすればいいのかな。でも、あんまり褒めすぎているとそれはそれでわざとらしく思われることもある。そして、仕事というシビアな環境で、時には厳しく難しいことも話し合わないといけない場面で、常に褒め合うようなことは現実的ではない。秘めフォトはあくまでプライベートでのお楽しみ、ユートピアでちょうど良いのだ。
「それぞれ個性があっていいね」という言葉も上がっていたな。そうそう、みんな美しくてうらやましいけれど、悔しいとか、なんで自分はあのようになれないのだろう、とかは不思議と思わない。競争がないのが良い。自分も自分でいい味出していると思うことができる。
「美しさ」とは何なのか。
以前はあの人のようになりたい、というロールモデルや憧れが強くあったけど、いつのまにか無くなってしまった。目指す指標があったほうが目標立てやすいのだけど、困ったものだ。
誰もが目を惹く容姿、淀みのない心、素敵な衣装、華やかなメイクがあれば誰もが文句なしに美しい。
では、仕事の愚痴をいう母、仕事に追われて余裕のない女性の上司、職場の人間関係に心を痛めて休職中の女性の先輩はどうなのか? 美しい。私は断言できる。
母も上司も先輩も、優しい心を持っていて、素敵な笑顔を向けてくれた人たちだと知っている。彼女たちが事情あって長い期間もし心から笑えなかったとしても、懸命に生きていることが尊いのだ。みんな美しい。そして、私も。
「自分の発する言葉で自身を穢すことなく、明るく生きることを諦めません。」
ここでふと高橋さんの言葉を思い出した。
美しさは今を生きる自分のすぐそばにある。けれど、懸命に生きる自分という美しさを、自分の言葉で失わせてしまうことがある、ということだ。なんと恐ろしいことだろう。だけど、これをいとも簡単にしかも日常的にやってしまっている。「どうせ自分は……」「周りと比べてダメなやつだ……」と自分に投げかける言葉や、「私のことどうでもいいと思っているでしょう」「私のことバカにしているでしょう」といった相手にぶつける言葉など、数えきれないくらいに発してきた。
「穢す」の反対語を調べてみると、いくつか単語が出てきた。共通していた文字は
「美」「清」「浄」だった。
言葉と美はつながっていることに気がついた。
興味深い。これ、やってみたいな。
「自分の発する言葉で自身を美しくする、そして、夢を見つける」
普段の生活は仕事をはじめ少なからず競争が入るところもあるから、人の目を気にすることから完全には離れられない。そこから生まれる感情はきっとネガティブだ。これは脳の危機管理だからそういうものだ。その感情に対して投げやりにならず、「美」寄りの言葉に変換してみる。自分で思いつかないときは生成AIの力を借りよう。そして、懸命に日々を生き、秘めフォト会場のような歓声を自分に送るのだ。その先は、もしかしたら意欲も感度も上がって、自分のやりたいこと、夢をみつけられるかもしれない。
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この記事は、天狼院書店の「絶対麗度ライティング」にご参加の方が書いたものです。
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