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【体験記】現代人が悩む「ストレスラキシング」の解消法を実践してみた


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:栗原知美(ライティング・ゼミ6月コース)
 
 

皆さんはStresslaxing(ストレスラキシング)という言葉を知っていますか。
 

読んで字のごとく、StressとRelaxをくっつけた造語です。意味はというと、リラックスしようとすればするほど、焦りと不安が増幅して、リラックスからかけ離れていってしまう状態のことをいいます。
 

例えば、こんな経験はありませんか。
仕事で疲れて、今日は早めに休もうとベッドに入るが、やり残したタスクが次々と思い浮かび、眠れなくなってしまう。結局、スマホを手に取りSNSに没頭し、気づくと既に日付が変わっていた……
 

そう、人間は休むことが苦手な生き物です。
 

これは人間の本能に刻まれている脳の活動に原因があるようです。
私たちの祖先が原始的な生活を営んでいた頃から、脳は周辺を常に警戒していました。危険から身を守るために、脳は周囲のあらゆることを心配し、緊張状態を続けるように身体に指示を出してくるのです。
 

時代は進み、背後から急にマンモスやサーベルタイガーに襲われる心配は無くなりました。
でも、人間の脳は急激な環境の変化に対応できなかったようです。現代人は、原始的な脳からのアラーム機能を維持し続けています。
 

脳の本能を変えることは難しいですが、どうすればリラックスできるのでしょうか?
 

答えは、とてもシンプル。
脳をひたすら一つのことに集中させて、他の雑多な思考を締め出してしまえば良いのです。
 

さて、ここでいう「集中すべき一つのこと」とは何でしょうか? 
 

それは、誰でもいつでもどこでも無料で手に入るもの。
「呼吸」です。
 

ここからは私自身の体験を交えながら話を進めていきたいと思います。
 

私が瞑想に出会ったのは、ちょうど半年前になります。
転職をしたばかりの私は、新しい環境で四苦八苦していました。新しい業種に挑戦したこともあり、これまでのキャリアの蓄積がうまく活かせませんでした。
 

家族といても仕事が頭から離れず、日曜日でも翌日のことが気になっていました。
仕事のオン・オフをきちんと切り替えるために、心をリセットにしたい。
そんな思いから始めたのが、マインドフルネスと呼ばれる瞑想でした。
 

いまでは、オンラインで気軽にマインドフルネスを学ぶことができます。
ウェブ会議ツールを使って、先生から30分程度のレッスンを受けます。
瞑想には様々な手法があるが、最初に習得するのは自分の呼吸に注意を向ける瞑想です。
 

呼吸をコントロールすることで、意識を内側に向けます。例えば、3秒吸って4秒吐くように、ゆっくりとしたリズムを作ると、副交感神経が優位になり、リラックスしやすくなります。こうして呼吸に集中することで、徐々に瞑想の準備が整います。
 

瞑想では、準備段階のように呼吸のコントロールは必要ありません。
ただ、自然と繰り返される自分の呼吸を静かに見つめます。
 

言葉で理解するのは簡単ですが、実際にやってみると全くうまくいきませんでした。
まず、呼吸に集中しようとすると自然な呼吸ができなくなるのです。
いつもより大袈裟に息を吸ってしまったり、それに気づいた途端に呼吸が浅くなってしまったり。
 

また、最初の30秒ほどは呼吸に意識が向いていますが、気づくと5分ほど物思いにふけっていたりして、心があちこちをさまよい続けます。
 

心を無にしなければと思えば思うほど、いろんな感情や思考が湧いてきてしまう。
まさにストレスラキシングな状態です。
 

しかし、心から自然発生する雑念を止めるのが瞑想の目的ではありません。
 

瞑想の起源は4500年以上前のインドに遡ります。当時から、心が雑念にとらわれることは自然な現象とされており、重要なのはその雑念が沸いている状態に『気づく』ことでした。これが現代でいうマインドフルネスです。
 

心がさまよっていることに気づいたら、またゆっくり呼吸に意識を向けます。
しかし、10秒後にはどこか違う思考に飛び立ってしまうかもしれません。
 

それでも大丈夫。
気づいた時点でなるべく早く呼吸に戻ってくればいいんです。
 

私はレッスンを受ける前までは、瞑想とは心を無にする修行のようなものだと思っていました。しかし、実際の瞑想では心は「さまようもの」と受け入れるところから始まります。
 

そして、雑念が湧くときこそが「気づき」を実践するチャンスになります。
自分の心の有り様をなるべく早く客観的に観察できるようにする訓練です。
いつも自分の心が呼吸に向いているか観察しなくてはいけないので、かなりの集中力が必要になります。
 

マインドフルネスは、呼吸に一点集中することで、脳が周辺に向けていた警戒を緩めてくれます。ここでやっと「ストレスラキシング」の状態から抜け出すことができるのです。
 

最初は10分でもつらかった瞑想も、3ヶ月ほど根気強く続けると、少しずつ心に変化を感じるようになりました。
 

先生のインストラクションを受けながら、呼吸に意識を向けます。
20分ほどの瞑想を終えると、不思議と頭がクリアになった感覚が生じます。
頭を抱えている仕事の進捗は瞑想を始める前から何一つ変わっていないのに、仕切り直してもう一度頑張ってみるか、という気持ちが自然と湧いてきます。
 

瞑想は、日常生活に設ける小さな心の休憩所のようなもの。
10分のあいだ自分の呼吸に寄り添って、
心に鳴り響くアラームを静かに追い払ってみませんか?
 
 
 
 

***

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2024-08-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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