メディアグランプリ

人生において起きあがりこぼしが欠かせない理由


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:うさごろう(ライティング・ゼミ9月コース)
 
 
「もう~、こんな昔の映像やめてくださいよ~」
バラエティ番組を見ていると、デビュー時代の映像を流されたアイドルが笑いながらも結構な本気度で焦っている。
そんなよくある光景を、初々しくて可愛いね~
なんて普段は、ほほえましく見ていられるのだが、
 
実家の整理をしたりすると、しまい込んでいた昔の写真や日記なんかが出てきてしまって、
「これを誰かに見られる前にどこか隠しておかないと……いや、燃やしてしまおうか……」
などと真剣に考えたりして、自分の過去のことには、冷静ではいられなくなるものである。
 
つい先日もこんな事があった。天狼院でのライティングゼミの1回目の課題を提出した時の事である。
書いては直しを繰り返し、やっと提出までこぎつけた! と意気揚々と文章を投稿した直後、急に焦りの感情が湧くのである。わ、ほんとに投稿しちゃったよ、大丈夫かな、そんな不安が嘘のように押し寄せてくるのだ。そういうモードに入ってしまうと、もう目の前の文章が急にちっぽけに見えてくる魔法にでもかかったかのように、懸命に書いたことなど忘れて一気に不安でいっぱいになり、フィードバックを待つ頃には、気分はすっかり罰ゲームの様な心境に仕上がってしまっていた。
ところが、信じられないことが起きたのだ。フィードバックでは予想していなかった面白かったという言葉。もしかしたら、ビギナーズラックだったのかもしれないし、初回割引みたいなものに当たったのかもしれないけど、嬉しかった。掲載されることになって嬉しかった。不安だった気持ちは一気に前向きな気持ちへと変わっていた。
 
この様子は、何かに似ているとふと気づく。起き上がりこぼしだ。
 
倒れても何度でも立ち上がる、起き上がりこぼし人形だ。昔からこのおもちゃが大好きで
児童館でもよく奪い合いが起きていた。それがあくのを、指をくわえて見ていたものだった。
 
そんなに好きだったのならうちにあっても良さそうなものなのだが、うちには起き上がりこぼし人形はいなかった……
そんなこともあって、起き上がりこぼし人形へのあこがれは大人になっても潜在的に残っていたのだろう、
私は、我が子のお座り時期を待って遂に起き上がりこぼし人形を手に入れたのだ。
期待した通り、起き上がりこぼしはたちまち我が家の人気者になった。
もちろん私が子供と肩を並べて遊んだ事は言うまでもない。
 
人間は、できること(現在取り組んでいること)に興味をもちやすい生き物だと言う話を耳にしたことがあるのだが、
その言葉を裏付けるかのように、17年前、民族舞踊を始めた頃、私のYOUTUBEのオススメ動画は民族舞踊しかでてこなくなった。
 
民族舞踊を何年か続けていると、ハフラと呼ばれる「自作の振付のお披露目会」のようなものに多くの人が参加するようになるのだが、今思えばそこは起き上がりこぼしのメッカといっても過言ではないかもしれない。私自身、起き上がりこぼしのようになっていったのはその頃からだと思う。
 
そして、自作の振付をみんなの前で披露することは、まさに今取り組んでいる課題の投稿とどこか似ている気がしてならない。
 
ハフラでは、お互いの勇士をリスペクトし合い、とてもハッピーな気持ちになって帰るのだが……
 
それだけでは終わらない
 
自宅の密室で「魔の一人反省会」なるものが夜な夜な始まるのだ。
具体的にどういうものかというと、
・まるで化け物でも見るかのように指の間から当日踊った自身の姿を動画で見る。
・一旦深めに落ち込む。(先生からのフィードバックを思い返し余計乱れる)
・頑張った日々を思い返し再び奮い立つ。
気が済むまでそれを繰り返す(たまに泣く)
あくまで自分比だが、当時はこんな感じだった。
 
ライティングゼミの課題をやっていると、この時を思い出すのは気のせいではない。
 
私にとっての、人生におけるスパイスは、起き上がりこぼしのようなものだ。
なぜなら、倒れては起き上がることでより味わい深いものになるからである。
この文章を書いている今も、投稿した後は、どうせ起き上がりこぼしになるのだろうと思うと震える。
また投稿直後に、不安に駆られたり、落ち着かずに過ごすのかもしれないが、結局それを丸ごと楽しみに来ているのは自分である。
今回も、恥ずかしながらギリギリの投稿になろうとしているが、羞恥心は社会性をもつ人間にのみある感情だというし、これからも起き上がりこぼしのある生活を存分に楽しんでいきたいものである。
 
 
 
 
***
 
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2024-10-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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