やりたくないことリストは3歳児の熱量で書く
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記事:おおぐろゆかこ(ライティング・ゼミ9月コース)
「こんなの書いてたわ~」
書類の整理をしていたら、7年前に作った「やりたくないことリスト」が出てきた。当時の私がやりたくなかったことが20個書かれていた。
全部書くのは恥ずかしいので、一部のみ紹介する。
・混んでいる電車に乗りたくない
・急いで食事を取りたくない
・分刻みのスケジュールで動きたくない
・外食ばかりの生活は避けたい
・毎日ファンデーションを塗りたくない
・5日以上連続で外出したくない
・睡眠時間を7時間以下にしたくない
・「早くしてください」と言われたくない
・Facebookをしょっちゅうチェックしたくない
など、私のやりたくないことリストは日々暮らす中で、小さなため息をつくようなことばかりが書かれていた。
今、リストの中の19項目は「やりたくない」を叶えることができていることに気づいた。
何気なく書き出した「やりたくないことリスト」が、毎日の幸福度を確実に高めてくれている。
私にとってやりたくないことリストの最も大きな功績は、自分が日々の生活で「避けたいストレス」が何かということを見える化できたことだ。
今も「混んでいる電車に乗りたくない」という「やりたくない」を叶えるために、どう移動するかを考えている。あえて混雑を避ける時間帯を選び、時には急行電車を見送って空いている普通電車に乗ることもある。最近始まった地元の特急電車の座席指定券も買ってみた。自分をおもてなししている気分が味わえて、笑顔になれた。
「急いでご飯を食べたくない」という「やりたくない」を叶えるため、お昼休憩をたっぷりと1時間とるようになり、忙しさに流されて食事を済ませるのではなく、ゆっくりと味わいながら食べるのがあたりまえとなった。
やりたくないことリストを作ることで、自分の中にある「やらなくてはならない」という固定観念や他者からの期待に気づくこともあった。
多くの人が、「他人は当たり前にやっていることだけど、なぜか自分はやりたくない」「やると周りから褒められるが、自分自身は気が進まない」といったジレンマを抱えているのではないだろうか。
私のリストにあった「毎日ファンデーションを塗りたくない」という「やりたくない」項目。ずっと社会的に身だしなみとして必要なものと考えていたが、思い切ってノーファンデを実行したところ、肌の調子もよくなり、外出も気軽に感じるようになった。「他人からどう見られるか」よりも、自分が心地よいと感じる選択を優先することで、日常生活が無理なく快適なものに変わっていった。
「やりたくないことリスト」は、やりたいことを見つける手がかりになることにも気づいた。やりたくないことに焦点を当てることで、結果として「やりたいこと」が自然に浮かび上がってくるのだ。「外食ばかりしたくない」という「やりたくない」項目もあったが、新鮮な食材やシンプルな美味しいものを食べたいという気持ちが背景にあったと気づいた。
今やおうちご飯率は90%を越えている。炊き立てのご飯と具だくさんのお味噌汁と自家製の糠漬けからなるおうち定食を味わう時間が至福のひとときとなり、日々の中での大きな喜びとして感じられるようになった。やりたくないことを避けることで、自然と自分が望むもの、やりたいことが明確になり、より満足できる日々を送れるようになったのだ。
やりたくないことリストを通じて「自分の本音」に向き合うと、持ち物の断捨離も進むようになる。これは、自分にとって不必要なものが自然と見えてくるからだ。やりたくないことリストに「分刻みのスケジュールで動きたくない」と書いたことで、自分にとって書き込むことから時間がかかっていたバーチカル手帳をあっさり手放すことができた。
自分にとって不要なものを見直す機会も増え、身の回りがすっきりと整い出すと心の中の「負担」も減っていった。やりたくないことリストは、行動面だけでなく、暮らし全体に対するシンプルさや心の軽さをもたらしてくれたのだ。
やりたくないことリストを書くときに一番大事なこと。それは自分の本音を書くことである。「やりたいことリスト」を書くときにも本音を書くことは大事だが、やりたくないことリストの方が熱のある自分の本音に気づきやすくなる。
3歳児が嫌なものは嫌だと全身で表現するのと同じ熱量で書き出された「やりたくないこと」は、他人から見れば小さなことであっても、実は自分にとって重要な意味を持っているからだ。
リストには「やらないなんてワガママだと思われそうなこと」や、「やらないとダメ人間だと思われるのではないか」と感じることなど、人に見られたくない項目が書き加えられていくほどパワフルになる。自分が心からやりたくないことを手放すことで、自分自身に対する理解が深まり、日々の生活が格段に充実していくのだ。
やりたくないことリストを書くことで、ぜひ一度「熱のある自分の本音」に出会ってほしい。書くだけでも心の中の3歳児が、飛び跳ねて喜んでいるから。
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