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心豊かな人生を送るには


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記事:かのん(ライティング・ゼミ9月コース)
 
 

「自分は何歳まで生きられるのだろうか?」
この質問に答えられる人はいない。と思う。
「自分の寿命を知りたいか?」
この質問に対しては賛否両論あるだろうが、私は、終わりを知ることは怖くても、自分の寿命は知りたいと思う。
これは歳を重ねてきて、人生後半戦に突入したからなのか。それとも、両親とも、ある日突然に逝ってしまったことが何年も経っているのに、今も心の何処かにひっかかっているからなのか。
 
私の好きな言葉のひとつに
“Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever.”
「明日死ぬかのように生きろ。永遠に生きるかのように学べ」
がある。
 
「永遠に生きるかのように学べ」は、学び好きなので大切なことと納得できるのだが、「明日死ぬかのように生きろ」というのは、怠け癖がある私にはかなり難しい。
せめて、いつまで生きられるかわかれば、命あるうちに、したいことをして、やるべきことをやって、悔いのないように過ごせるのではないかと思う。
 
したいことはたくさんある。国内も海外も旅をしたい。本を読みたい。友達と美味しいものを食べたい。日本の伝統文化を経験したい。断捨離をして本当に好きなものだけを身近に置きたい。具体的にリストアップしたら100近くあるかもしれない。
 
今は仕事をしている時間が多いので、リストの多くは引退した後の老後の楽しみ!
となると、元気でいられる老後は何歳から何歳までなのだろうか、リスト項目を実現していく時間はどのくらいあるのだろうか、と不安はよぎる。
という理由から、寿命を知りたいと思っていた。
 
それに、寿命がわかれば、老後の資金という課題も解決しそうな気がする。
5年ほど前だったか「老後2000万円問題」が話題になったが、何歳まで寿命があるかわかっていたら、必要なお金はある程度予測できそうな気がする。
お金がいくら必要かわからないので、貯め込んでしまうのだと思う。私も、いつか収入が無くなり、持っているお金を切り崩していくだけになったら、途中でお金が尽きるのではないかと心配になるにちがいない。
だからと言って、自由な時間があるのに、やりたいこともせずに慎ましく暮らすだけなんてつまらない。
 
ある時、知り合いの個展で偶然いわせた方(ブティックを経営している70代後半の女性)がこんな話をしていた。
「90歳を過ぎたら死ぬまで国が面倒を見てくれないかしら。そうしたらお金をどんどん使って、老人たちはタンス貯金なんてしなくなるから、経済もまわるしね。皆、お金が足りるかわからないからケチケチしちゃうのよ。90歳前に死んでしまったら、その時の全財産は国が没収して、90歳以上の人の生活費にあてればいいと思う。こんなことを実現してくれる政治家がいたら投票するのに。財産なんて残すものじゃないわよ。わずかなお金のせいで家族や親類で争うなんてバカみたいじゃない?」
実現は難しいだろうけれど、その女性の話に思わず頷いてしまった。
 
気になっている時は関連する情報が入ってくるようで、この話を聞いた直後に、私のコーチから、最近読んだ本として紹介してもらったのが、
『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』(著:ビル・パーキンス 訳:児島修)だった。
人生を豊かに生きるにはどうしたらいいか。
ビル・パーキンス氏は、イソップ童話の『アリとキリギリス』のキリギリス的生き方を勧めているわけではないが、現代は、アリ的生き方を持ち上げ過ぎているのではないかと投げかけている。
そして、私がショックを受けたのは、膨大な時間を仕事に捧げ、引退後に人生を楽しむという価値観を考え直すきっかけにしてほしいという著者の思いを感じたことだ。
私は、引退後にあれもしたいこれもしたいと楽しみに描いていたが、これは、知らずに従来の価値観の生き方に縛られていたということなのか。
老後の楽しみにと取っておくのではなく、今を楽しむ。
今だからこそ経験できることや楽しめることを大切にするということなのか。
 
寿命はわからないのだから、死ぬときにタイミングよくお金を使い切るというのはかなり難しいし、楽しみにしていた老後の時間はどのくらいあるのか、当然わからない。年老いた時に、興味を失ってしまうこともあるだろうし、身体もどれだけ動くのかもわからない。予測できないことにあれこれ悩んでいても仕方ない。
せっかくの人生、楽しみを先延ばしし過ぎて、結局、何も出来なかった。なんて、あまりにも悲しい。
そう考えると、今、したいことをもっと大事にした方がいいのかもしれないと思うようになった。
アリでもなくキリギリスでもなく、時には、アリのようにやるべきことを懸命にやって、時にはキリギリスのようにやりたいことを楽しむ。このバランスが大切なのだろう。
 
豊かな人生を過ごすことが大切!
この思いは明確だ。
働くのは資金を作ることだけでなく、私にとっては仕事を通して得難い経験にもなっている。時には仕事に振り回されそうになることもあるが、仕事が成長につながっていくこことも多い。
それの経験も含めて、リストアップした興味あることに時間やお金を使って、素晴らしい思い出をたくさん作っていきたい。
そして、いつか人生最後を迎える時に、心豊かな人生だった……。と、笑顔と感謝で終わりたい。
 
さて、では、今日は何をしようか?

 
 
 
 
***

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2024-11-07 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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