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定年後のシニアは、どこに存在するかわからないトランプのジョーカー

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:大木朗(ライティング・ゼミ11月コース)
 
 
定年後のシニアを「どこに存在するかわからないトランプのジョーカー」にたとえてみると、なんだか滑稽でちょっぴり切ない。このジョーカーは、ゲームによっては最強の切り札になったり、まったく必要とされなかったりします。使われないときは、デッキの片隅でひっそりと存在感を消している。それって、定年後の私たちシニアにどこか似ていませんか?
 
長い年月をかけて社会や家庭で重要な役割を果たしてきたのに、突然その役割が消えてしまう。まるで「行き場を失った迷子のジョーカー」のように、誰からも必要とされない気がして、心がふわふわと宙に浮いてしまうような感覚です。でも、このジョーカーには、未知の可能性が秘められていると思うのです。
 
「迷子感覚」とは、ふと気づくと日々の予定がぽっかり空いてしまい、孤独感が心に広がることです。朝起きて、「今日は何をしよう?」と思い巡らせても、絶対に終わらせないと困ることなんて特にない。今まで家族や職場で頼りにされていたのに、その感覚が薄れていくとき、なんとも言えない寂しさに襲われます。
 
私は毎朝、散歩が日課です。通勤する会社員、登校する学生、子どもを保育園に送るお母さんたちがせわしなく動く姿を目にしながら、自分は穏やかに歩いている。そのコントラストに、「なんだか自分だけ取り残されたようだな」と感じることがあります。そして、妻から「好き勝手し放題で気楽やな」と言われると、何気ない一言が胸にグサリと刺さる。「自分は本当に必要とされていない存在かもしれない」と考えてしまうことも。
 
今は肩を痛めているせいでパートの仕事もできません。そんな自分が情けなく思える瞬間もありますが、この感情は誰もが通る道なのかもしれません。
 
定年後のシニアの日常には、思わず笑ってしまうような些細な出来事がたくさんあります。たとえば、特売日にはスーパーをはしごして割引品を探した結果、買って帰った品がすぐ必要のない食材ばかり。「これどうやって使おう?」と悩むこともよくあります。
 
道を歩いていて小さな段差につまずき、「おっとっと」と片足でバランスを取っている姿を笑われることもありました。家ではPCを両手各1本でぽちぽちと入力しています。改行のつもりが「Enter」になってしまうこともたびたびで笑うしかありません。又、ショートカットキーは「Ctrl+Z」しか使えないけれど、それでも何とかやりくりしています。
 
在職時は毎日が忙しく、考える暇もないほどだった。職場では、嫌というほど声がかかり、必要とされるのが当たり前でした。しかし今、その賑わいは遠い昔のように思える。気づけば「どこに行けばいいのか分からない」迷子のジョーカーになってしいます。でも、このジョーカーの視点を少し変えると、新しい生き方が見えてくるかもしれません。
 
トランプのジョーカーは、時には最強のカードになります。定年後のシニアも、自由に動ける分、今までにないチャンスを秘めていると考えると、未来は少し違って見えてきます。
 
「迷子感覚」を変えるために、私が出会ったのはAIでした。AIの本質を学び、活用することで、新しい働き方や生き方をバージョンアップできると感じたのです。
 
今までできなかったイラスト作成やグラフィックデザインができたり、ミニゲームのプログラムを作成できたり。リサーチやアイデア出しなど短時間でクオリティの高いアウトプットがだせます。
 
これらの機能を組み合わせれば、今までにない面白いことができそうです。
 
自分がAI活用を「人体実験」として試してみるうちに、それをシェアすることが他の人たちの参考になるかもしれない、という新たなやりがいが生まれました。
 
AIはただの便利なツールではなく、人生を変える可能性を秘めた存在です。定年後の人生はまだまだ長い。だからこそ、私はこのジョーカーとしての役割を最大限に活かし、新しい冒険を始めていきたいと思っています。
 
トランプのジョーカーがゲームによって最強のカードになるように、私たちシニアも人生のセカンドステージで輝けるはずです。今まで気づかなかった新しい生き方や働き方を見つけ、同じ道を歩む人たちに希望やインスピレーションを与えたい。迷子のジョーカーから、自由で力強い切り札のジョーカーへと変わる瞬間は、いつでも自分の中に眠っています。
 
「迷子のジョーカー」という視点から人生を見直してみると、これからの生き方がもっと楽しく、冒険に満ちたものになるかもしれません。
 
 
 
 
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2024-11-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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