鬼滅の刃「全集中の呼吸」を鬼との闘いではなく日常生活に取り入れたらきっと、見える世界が変わる!
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:松本尚美(ライティング特講)
「先生、全集中の呼吸ってどうやってするの?」
私はヨガ教室を運営している。ある日、教室の生徒さんから質問をいただいた。
「全集中の呼吸」は、アニメ「鬼滅の刃」に出てくる呼吸法だ。
「全集中の呼吸」でパワーを集め、物理的には圧倒的に強いはずの鬼達に、人間が勝つ。
呼吸法は武術やヨガ、気功の世界で受け継がれてきた。合唱にも必須のものとして取り入れられている。
世の中には数多くの呼吸法がある。私は「全集中の呼吸」という呼吸法の名称を聞いたことがなかった。この機会に「全集中の呼吸」を調べてみることにした。
このような用語を使って呼吸法を伝えている団体があるのかどうか? あるとすればどのような呼吸法なのか?
結論は、どうやら、「鬼滅の刃」作者の新造語のようだ。
「考えや感情にフォーカスせずに100%呼吸に集中するように」
呼吸法を指導するときにはこのように声かけする。これを全集中の呼吸というのかどうかは名づけ親に聞くしかないのだが、100%集中できたときに「全集中の呼吸」というのではなかろうかと推測する。少なくとも共通点はあるはずだ。
以後この場では仮ではあるがこれを「全集中の呼吸」として解説を試みる。
「全集中の呼吸」を理解しようとするときに欠かせないのが脳の三層構造を知ること。
これにより「なぜ、考えや感情を0にすることが大切なのか」がわかる。
□脳の三層構造
脳の機能をシンプルに理解しやすいように「脳は三層構造でできている」と説明されることが多い。
爬虫類の脳=脳幹
哺乳類の脳=旧皮質
霊長類の脳=新皮質
脳幹は生命を司り、旧皮質は感情、新皮質は考えを司る。
脳幹の極大パワーを日常的に使用すると生命に危険を伴う事もあるので、日常的には考えや感情が働き、脳幹を保護している。
しかし、考えや感情が消えて完全な「0」になったときに脳幹のパワーが発動される。
□脳幹パワーの例 1
火事場の馬鹿力
例えば、これは韓国の動物園であった実話だ。ライオンの檻に落ちてしまった赤ちゃんを救おうと、お母さんが鉄の檻に手をかけ、ぐっと満身の力を込めて檻を開き、無事赤ちゃんを救出したそうだ。
このような力を「火事場の馬鹿力」と言う。「感情」「考え」が消えた時、本来では考えられない力が出る。先ほどの例で言うと、このお母さんが冷静に「私の力では檻をこじ開けることができるはずがない」と考えたり、「ライオンが怖い」と恐れたりしていたら、このような馬鹿力を発揮することはできなかったに違いない。
火事現場で太い柱の下敷きになった我が子を救ったお母さんの話は聞いたことのある人も多いのではないだろうか。体格の良い男性でも持ち上げることのできなかった柱を、火傷の負傷を負ったお母さんが走り寄ってきて持ち上げた。そして我が子を見事に救出したと言うような話を私はつい最近、ネットで見た。
□脳幹パワーの例 2
火事場の馬鹿力意外にも「脳幹の神秘」を示す話がある。
「熱された500円玉を皮膚の上に乗せます」と暗示をかけられ、本人が100%信じると水ぶくれができたという話。500円玉は実際には火傷になるような熱さではなかったそうだ。
アメリカでの実験。「出血の致死量を調べる実験です」と被験者に伝え、被験者がそれを100%信じると、全員が死亡したという。実際は一滴の出血もなかったそうだ。脳幹のパワーは恐るべしである。
「新皮質、旧皮質のフィルターをくぐり抜け、100%選択された情報は脳幹にまで到達。
脳幹の秘めたるパワーを発動する」
□全集中の呼吸、恐るべし
脳幹の力を、意図的に発動できるようにするツールが「全集中の呼吸」だ。
その理由は
考え、感情を「0」にして無になる事で脳幹にアクセスできるようになる。
深い呼吸で、脳から手指、足指に至るまで、全身くまなく酸素を行き渡らせることができ、パフォーマンスが上がる。
深い呼吸をすると内臓刺激され内蔵の機能が活性化され健康になる。
体温が上がり身体の活動性が増す。スポーツ医学的な見地から、体温が上がると怪我も少なくなる。
効率の良いデトックス。疲労回復が早い。
考え、感情を0にすると100%、今ある瞬間に身を置くことになる。
今この瞬間に生きる。生死をかけた戦いの瞬間、瞬間に、すべての感覚を開いて集中できるようになる。ゼロ点に立つことは勝つためには必須だ。
このような「全集中の呼吸」を鬼との戦闘ではなく日常生活に活かすことができたら?日常生活の課題など戦闘に比べてチョロいものだ。きっと恐るべき創造的なパワーを発揮できるに違いない。
実は呼吸法というものは奥が深く、ちょっと知っただけ、知識でできるようになるものではない。
基礎的な体つくりと東洋医学に言う「気の流れの管理」、意識の使い方のトレーニングが欠かせない。
中国に腹式呼吸を学びに行った知り合いが「習得して帰ってくるのに半年かかった」と話していた。時間が必要。しかし練習方法はシンプルだ。コツコツ積み上げていけば必ず上達していく。そして、完璧にはできなくても、練習を始めた時点からすぐに効果が現れる。生活の役に立つ。
鬼滅の刃に出てくる主人公、竈(かまど)炭次郎の「全集中の呼吸」が1000レベルとしたら一般人がする呼吸のレベルは1にも満たないかもしれない。が、それでも意識的に呼吸法を取り入れたら、驚くほどの変化を得ることができる。
私自身の経験だが、呼吸法を生活に取り入れたおかげで「病気のデパート状態」から脱出できた。気力が湧いて、色々なことにチャレンジしてみるようになった。楽天的になって毎日の笑顔も増えた。
「全集中の呼吸」が鬼滅の刃ブームを機会にもっと普及したらいい。
一人一人が健康で明るくなれば、日本の未来も必ず明るくなるだろう。感情や考えを0にして「脳幹の力」を自由自在に引き出して使えるようになったら、想像もつかない面白い世界が待っているに違いない。
***
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
お問い合わせ
■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム
■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。
■天狼院書店「天狼院カフェSHIBUYA」
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 3F
TEL:03-6450-6261/FAX:03-6450-6262
営業時間:11:00〜21:00
■天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
■天狼院書店「京都天狼院」
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜20:00■天狼院書店「名古屋天狼院」
〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-5-14先 レイヤードヒサヤオオドオリパーク(ZONE1)
TEL:052-211-9791/FAX:052-211-9792
営業時間:10:00〜20:00■天狼院書店「湘南天狼院」
〒251-0035 神奈川県藤沢市片瀬海岸2-18-17 ENOTOKI 2F
TEL:0466-52-7387
営業時間:
平日(木曜定休日) 10:00〜18:00/土日祝 10:00~19:00