メディアグランプリ

SNSで“モテ期”到来! と思ったら犯罪的な“罠”だった(泣)!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:777(ライティング・ゼミ11月コース)
 
 
ビジネスであれ個人の楽しみであれ、いまや現代人必須とも言えるSNS。
遅ればせながら、私も旅行写真の記録用に某写真共有サービスを使いはじめました。
するとある日、見知らぬ人からこんなダイレクトメッセージが送られてきました。
 
「今日は週末だよ、あなたと楽しい交流ができますように。ここで、お願いします」
 
だ、だれ?
名前と文面から想像するに女性のようです。アイコンはかわいい猫の写真。
しかし気になるのは、「ここで」という意味深な言葉。
 
投稿した写真には、だれでも書き込み閲覧できるコメント欄があります。ちょっとした会話を楽しむならそこで充分です。
にもかかわらず他人の目が届かないダイレクトメッセージで、「ここで」と限定してくる意図はなにか?
そもそも見ず知らずの人間にいきなり送りつける内容ではありません。なので私は返信せず、放置しました。
すると翌朝、ふたたびメッセージが届きました。
 
「おはよう♡ 今日は寒いから暖かくしてね」
 
ハートマークが怖い……。もちろん放置です。
そうしたら夕方、またメッセージが。
 
「SB」
 
ソフ◯バンク?
 
気になったのでネットで調べたところ、真っ先に出てきた説明がこちら。
 
「中国のネットスラングで相手を罵倒する際に使う。バカ、アホなど」
 
送り主はどうやら中国の人らしい。
私には中国人の知り合いがいますが、こんな非常識なメッセージを送る人たちではありません。
危ないにおいがぷんぷんしたので、即座にブロックいたしました。
 
私のSNSの使い方は、ほぼ友人との交流に限定したささやかなものです。
とはいえ、知らない方が私の投稿にコメントをつけてくださることもあります。
写真を褒めてもらえるとうれしいですし、知らない方との節度あるコミュニケーションはそれはそれで楽しいものです。
 
あるとき、私の料理の写真に「美味しそうですね」とコメントをつけてくださった方がいました。女性と思しきお名前で、アイコンは海の写真でした。
私はコメントに返信してお礼を言いました。すると来たのです、ダイレクトメッセージが。
 
「あなたはグルメについて多くの投稿をしました。グルメは好きですか?」
 
なぜコメント欄で会話しないのだ? しかもいかにも自動翻訳した言い回し。だいたい私はグルメの投稿は多くしていません。
このため放置すること二日。
 
「なぜ、返事をくれないの?」
 
喧嘩した恋人みたいな文面に頭がくらくらしました。ひょっとしたらこの人は純粋に私と話がしたいだけなのかもしれない。私は返事を送ってしまいました。
 
「私はグルメの投稿をあまりしていないので、どう返事をしていいのか迷っていました。グルメは好きです」
 
返信はすぐでした。
 
「そうだったのか! 関係ない。これは完全に理解できる」
 
こいつはAIなのか?
不自然な文面に好奇心が掻き立てられます。そこで次のようにたずねてみました。
 
「あなたの国はどちらですか?」
 
「私は日本人です。小さい時両親とアメリカに引っ越しました。先日日本に帰ったばかりです。だから私は英語しか話せません。私は今翻訳機を使ってあなたと交流しています」
 
ほうほう。
その後、お相手はこのアプリはよく使っていないから、某メッセージアプリで交流しないかと誘ってきました。
ここまでくれば、鈍い私にもわかります。ブロックしました。
 
なかなか手のこんだ経歴を考えてくるものだと半ば感心していたら、今度はリサという方からメッセージが送られてきました。
 
「私は大阪出身です、しかし私はジョージア州アトランタで育ち……以下省略」
 
具体的に地名を書けばいいってもんじゃないのよ。
 
呆れてズッコケたのも束の間、つぎに来たメッセージはとんでもないお名前の方でした。
その名前とは--
 
「田中好子」
 
スーちゃん? 元キャンディーズで往年の名女優のあのスーちゃん?
しかしご本人は十年以上前に鬼籍に入られています。
 
「私の名前はヨシコです。私は日本出身ですが、アメリカで育ちました。良い友達になりたいです」
 
なれるかっ!
ただちにブロックしたら、矢継ぎ早に新規の方からメッセージが。
 
「賀来千香子」
 
いい加減にしなさい。
 
その後もひっきりなしに様々なアカウントからメッセージが送られてきました。
一部を原文のままご紹介します。
 
「あなたの投稿は綺麗ですね。お返事待っています」
「今送ってもいいこんにちは。私に投票してください」
「あなたは小僧ですか? 私は気になります」
 
小僧ってなんやねん。
 
こうしたメッセージとその送り主を詳しく見てみると、いくつかの共通点が浮かびあがってきます。
 
まずは、文面。
自動翻訳したと思われるおかしな文章が多いです。つまり送り主は日本人ではない。
昨今の詐欺事件では、海外から日本人をターゲットにするものが増えていますし、SNSを悪用するケースもたくさんあるので注意が必要です。
 
二つ目は、アイコンの写真。
大半が若くてスタイルのいい女性の写真です。顔に手をかざしたり後ろ姿だったりと顔を隠しているものもあります。
なかには同じアイコンなのに、まったく違う名前のついた複数のアカウントからほぼ同じ内容のメッセージが送られてくることもありました。
 
三つ目は、不自然な投稿数とフォロワー数です。
投稿回数が一桁や二桁と少ないのに、フォロワー数が数百人、数千人と多いのは、みるからにおかしいです。
もともと有名な芸能人やインフルエンサーでないかぎり、少ない投稿数で大勢のフォロワーがつくことはまずありません。開設して間もないアカウントも同様です。
この不自然さについては、すでにたくさんのフォロワーがついているアカウントが売買されているという話があるので、投稿数とフォロワー数が釣り合わないアカウントは警戒したほうがいいでしょう。
 
四つ目は、統一感のない投稿写真。
投稿写真の一覧を見ると、画質や色合いがバラバラで統一感がないことが多いです。おそらくインターネットからデタラメに画像を集めて投稿したのだと考えられます。
 
最後五つ目は、LINEなどのメッセージアプリへの誘導です。
ダイレクトメッセージで数回やりとりすると、大抵メッセージアプリで会話しようと誘ってきます。
集客などビジネス目的なのか、詐欺など犯罪目的なのか、判別は難しいですが、どちらにせよ、関わらないことがトラブルに巻き込まれない最善の方法です。
 
このような怪しいアカウント主は、こちらがメッセージを放置していると、「返信しないのは失礼だ」と非難してきたり罵ってきたりすることがありますが、感情的に返してはいけません。過激な言葉で挑発してこちらの判断を狂わせるのが狙いです。冷静に無視しましょう。
 
連日の「仲良くしてメッセージ」に、「とうとう私にもモテ期が来たか!」と夢見たときもありましたが、いまはすべて犯罪リスクの高い「罠」だと考えています。また、こうした手口が横行しているのは、それだけ“被害”が多いことも示しています。
 
便利で楽しいツールは、普及すればするほど悪用される危険が高まります。
SNSリテラシーの第一歩は、不審なものには触れず、近づかないことです。そして今回ご紹介したような情報を集めて知っておくことも大切です。
 
見知らぬ人からのメッセージにはくれぐれも気をつけて、安全にSNSを活用していきましょう!
 
 
 
 
***

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2024-12-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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