スマホNO!
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:向日葵(ライティング・ゼミ11月コース)
私がスマホで漫画サイトのチェックをしている。その目の前を、我が子が『スマホ脳』という本を開いて持ち、二宮金次郎のように歩いていく。それを見て、私ははっとする。しまった! またスマホを見ている!
スマホがヤバい。使い方に気を付けなければならない。そんなことは多くの人が知っていると思う。しかし、実際にスマホに自分を奪われていると気づける人がどれくらいいるのだろうか。私はこれを読んでくださっている皆さんにぜひスマホの使い方を振り返ってみてほしいと思っている。なぜなら、スマホはダイエット中のチョコレートのように気づかぬうちに自分の生活を侵食しているからだ。
私は、自分のスマホの使い方に問題があるとはまったく思っていなかった。スマホのアプリゲームには、何度も繰り返しゲームをしたくなるように依存性があるものもあると聞いていた。でも、私はスマホのアプリゲームはほとんどしていないし、スマホをずっと持っていないと不安だということもなかった。なんなら、出かけるときに忘れていくこともよくある。だから、なんの問題もないと思っていたのである。
ところが、『スマホ脳』という本を読んで、衝撃を受けた。私のスマホの使い方は、ばっちり『スマホ脳』になっている状態だと気づいた。この本では、脳科学者が脳の仕組みに基づいてなぜスマホを見てしまうのか、という解説をしている。特に印象的なのが、SNSなどは、脳の報酬系の部位を刺激しているという内容だった。脳は「かもしれない」が大変好きであり、「連絡が来ているかもしれない」「いいね! が押されているかもしれない」と思って何度もSNSをチェックしてしまうのだという。しかも、毎回連絡が来ているよりも来ていたり、来ていなかったりする方が脳はとても興奮するらしい。その内容を読んで、私はハタと気づいた。「ん? 私が毎日、無料漫画の続きが更新されているかどうかを確認するのもこの報酬系の働きなのでは……」間違いない。完全に「スマホ脳」になっている。それで、確認してみると、1時間に一回は無料漫画の続きをチェックしていた。気づいていないうちに一度につき数分とはいえ、スマホに時間をコントロールされていたのである。私は、一度につき少ししか見ていないから、大丈夫だと思っていた。ダイエット中に、「個包装のチョコレート一つなら、太らないから大丈夫!」と思って食べるのと同じである。しかも、個包装のチョコレート一つずつだと、ダイエット中でも罪悪感が薄い。何度も食べてしまい、うっかり体重に響いてしまう。悪循環である。これと同じことがスマホでも起きている。
『スマホ脳』とともに私がショックを受けたのが、「スマホ育児」という言葉だった。「子どもにスマホを見せている」という状態だけが「スマホ育児」だと思っていたら、「保護者が子どもと一緒にいてもスマホばかり見ている」という状態も示しているらしい。なんと! 心当たりがありまくりである。我が子が遊んでいる傍らで、ちょっとだけだから、と漫画サイトのチェックをする私……間違いなく、「スマホ育児」である。これはスマホの使い方を見直さねば、と思うようになった。
ここまでショックを受け、スマホの使い方を見直そうとしても、それでも、チョコレートと同じく、なかなかやめられない。子どもが寝て、少し休憩するだけだから、とか、夜中に少し調べ物をするだけだから、という口実で2~3時間スマホを見て過ごしてしまうことはざらにある。まさに「いつもダイエットでがんばっているご褒美に、少しだけ食べちゃおう!」というチョコレートさながらである。結局、私は、眠るとき、子どもと遊ぶときは、自分の手の届くところにスマホを置かないことにした。具体的には隣の部屋にスマホを置くのである。『スマホ脳』によると、これが最も効果を発揮するらしい。ダイエット中に個包装のチョコレートは買わない、という物理的な解決法が一番であるのと同じである。
まだ不十分であるが、これが私の「スマホ脳」から「スマホNO!」までの道のりである。ここまで読んでくださった皆さんもぜひスマホの使い方を振り返ってみてほしい。実はほんの些細なことでスマホに時間を奪われている可能性があるかもしれない。
私もまだ完璧に「スマホNO!」ができているわけではない。なんの気なしにスマホを手にとってしまっている。そんなときに、字も読めない1歳の我が子が『スマホ脳』の本を開きながら歩いて通り過ぎていくのだ。我が子がどこまでわかって『スマホ脳』で遊んでいるのかわからないが、私のためにしばらく『スマホ脳』がお気に入りのおもちゃだといいなと思う今日この頃である。
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