リハビリ病院に転院しました
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:安光伸江(ライティング・ゼミ9月コース)
薬の副作用だか何かわからないけど、歩けなくなって入院したのが11月1日。その後の検査で、骨髄炎と診断され、抗生剤の点滴が始まった。
この点滴が、やわくない。
1日3回、朝6時、昼2時、夜10時に点滴するんだけど、それがなんと6週間続くのである。
私は血管が細い関係で、CVポートと呼ばれるポートを身体に埋め込んでいる。これは静脈だかなんだかにつながっていて、点滴の針を刺すのは丸いポートの部分なのだ。いつもの抗がん剤の点滴は3週間ごとなんだけど、今度の抗生剤は毎朝針を刺す。アルコール消毒すると沁みて痛かったことからして、ポート部分は針を刺した穴でボコボコになっていたのではないかと思う。
毎朝針を刺し
夜の点滴が終わったら抜く
これを6週間繰り返した。気が遠くなるような長さだった。
それでも血液検査の結果はどんどんよくなっていった。右脚の痛みは取れないし、一人で移動できないし、おむつ生活だったんだけど、骨髄炎の治療としては抗生剤投与が終われば終了、なんだそうだ。確かに、炎症の度合いを示す数値は正常値になったんだけど、痛みがあるので治った気はまったくしない。
だが、ここは急性期病院。治療が終わったら入院を続けるわけにはいかないそうなのだ。今度は回復期病院でリハビリをしてね、ということになった。
治療が順調だということで、転院の打診は早くから複数の病院に出していたようだ。希望を聞かれたので、母が生前お世話になった二つの病院をあげておいた。すると、母が緩和ケア病棟で亡くなった病院から、電話面談が来た。
いろいろ相談した結果、その病院に転院することになった。しかもスムーズにいって、抗生剤の治療終了の2日後に転院になった。
早っ!
転院できるかどうかは先方次第と聞いていたので、てっきり年明けになるものと思っていたら、年内、しかも最短といってもいい日程で転院だ。運がいい。
今度の病院では、地域包括ケア病棟というところにいる。いろいろお作法が違って戸惑うことも多いけど、数日過ごしていたらだんだん慣れてきた。
食事は部屋で食べてもいいし、食堂でみんなで食べてもいい。私はからだを曲げるのが痛いので、食堂に車椅子で連れていってもらうことにした。他の部屋のじいちゃんばあちゃんといっしょに食べるのだけど、お年寄りがメインだからか、ひとりずつメニューが違うそうだ。お薬も食事の前後にその場で配ってくれる。この辺は前の病院より楽しいかもしれない。
前の病院でも少しリハビリはしていたのだけど、平日のみだった。年末年始もやらないという話だった、のだが。
こちらでは、365日毎日リハビリをするんだそうだ!
ひゃー、オニだぁ!
土日も正月も関係ないらしい。
しかも原則、午前午後の2回ある。ときどき午後のが休みになるけど。
とはいえ、まだ痛みがあるので、無理はさせない方針のようで、最初の段階では運動量はそんなに多くない。立つ練習、少し歩く練習、自転車こぎみたいなのを椅子に座ってやる練習などをしたけど、目標はうちからショッピングセンターまでの500メートルの距離をつつがなく歩けること、だから、道は遠い。
あと、今はまだおむつ生活だけど、だんだん自力でトイレに行けるようにならないといけない。しかも最初は看護師さんの見守りつきで行かないといけないらしい。私、頻尿なんだけど、ナースコールを頻繁に押して顰蹙を買うかもしれない。最初は車椅子移動、ゆくゆくは自分で歩くようになるらしいんだけど、歩行器を使うかもしれなくて、不安なことばかりなのである。
とはいえ、病院食は美味しいし、小盛にしてもらったおかげか完食できているし、病衣やリハビリウェアは1日いくらで貸してもらえるし、お風呂はストレッチャーに寝たまま身体を洗ってもらえるし、下着の洗濯もサブスクの中に入っているからやってもらえるし、なかなかいい待遇なのである。
ちょっと、いやだいぶさみしいのは、愛するうさぎやクマのぬいぐるみを家に置いてきて会えないことと、パソコンを持ってきてないのでうちでやっていた作業がしにくいことだ。現にこの原稿もiPhoneで書いてるのだ。
そんなこんなで退院までどれくらいかかるか目処がたたないのだけど、なるべく早く歩けるようになって、行きつけの海鮮丼屋に食べに行きたい!
もしかしたら歩行器生活になるかもしれないけど、障害者に分類されるかもしれないけど、これからの人生、楽しんでいきたい。
とりあえずは、リハビリの先生に
あまり厳しくしないでね!
と祈るばかりである。
海鮮丼とうちのぬいぐるみさんたちのために、がんばるぞ!
えいえいおー!
***
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