結婚は修行であると思うとなぜか幸せになる件
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:久保田倫生(ライティング・ゼミ1月コース)
結婚は修行である。
こう書くと、「え? どういうこと?」 という声が聞こえてきそうですね。
結婚。
結婚するまでは夢にまでみた結婚! あの結婚式の瞬間は幸せだったなぁと。
では現在は……日々生活に忙殺されていて、息つく暇がない……そんな時に夫・妻は〜!!
「何やってんだよ、コイツ!!」
とイラっとすることが多々あることでしょう。かくいう私も同じ「でした」。
そう、同じでしたが、とあることをきっかけに考えがガラッと変わったのです。
私はそのきっかけを「バスタオル事件」と読んでいます。
あれは妻と一緒に暮らし始めた頃のこと。
私はお風呂から上がり、「バスタオル」で体を拭こうとしたときに妻は、
「あ~ そこにバスタオルあるから使ってね~」
とのこと。ああ、これね、と体を拭いたとき気づいたのです。
あれ、これって妻が使っているバスタオルじゃないか? んん??
しかも、これ。昨日妻が使ったバスタオルじゃないか? えー本当??
「あれ、なんか問題あった?」
いやいや、問題大有りでしょうと。
「いや、新しいバスタオルがいいし、そもそもこれ俺のじゃないよ?」
「えっ、それってなんか問題ある?」
「あるでしょう」
ちょっとした口論になりました。続けて妻が、
「だって、バスタオルってかさばるし、洗濯大変じゃん。だから2人で何日か使ったら洗うでいいじゃん」
「えっ、そうなの?」
私は混乱しっぱなしでした。
というのも、我が家では、家族4人それぞれ専用のバスタオルがあり、毎日洗濯されたものを使っていまして、お風呂からでた後に洗濯機にバスタオルを突っ込むまでがお風呂であり、最後に風呂に入った人が洗濯機のスイッチを入れるという「掟」付きでした。そんな生活を18年もしていたため、それが当たり前のものとなっていたのです。
「ほら、うちの実家はバスタオルなくてハンドタオルで拭いてたでしょう?」
確かに。妻の実家ではハンドタオルで体拭くんだぁと思ったものです。同じ形のハンドタオルがいっぱい在庫してあって、特に個々の専用のタオルという概念はなく、みんなで共有しているようでした。
「ほら、あなたがバスタオル使いたいっていったでしょう? だから出しているけれど、私はバスタオルは必要なくて、ハンドタオルでいいだけどね。」
いやーカルチャーショックってこういうことを言うのでしょうね。びっくりです。
で、なんだか世間のバスタオル事情が大変気になってきたので、飲み会の時に話題として振ってみることにしたのですよね。すると、まぁ出るわ出るわの独自ルール。
我が家のように家族それぞれ専用のバスタオルを毎日洗って使う
バスタオルは使うが、家族ごとに専用化はせずに共有する
月曜から金曜までのバスタオルがあって、週末にまとめて洗う(共働きの家に多かった)
一枚のバスタオルを干して使い続け、洗うのは週1回程度(一人暮らし男子)
バスタオルを使わず、ハンドタオル2枚使う 等々
私にとってはあまりにも「当たり前」過ぎて完全に盲点でしたが、私の当たり前が必ずしも社会全体の当たり前ではないんだなぁと改めて感じたものです。
では新しく築く我が家はこのバスタオル問題をどうするのか。
妻といろいろ話し合った結果、
私は私専用のバスタオルを使い、妻はハンドタオルを使う。
それぞれの管理はそれぞれで行う
ということに落ち着きまして、これが我が家の新しいルールとなったのです。
現代日本では結婚したカップルの3組に1組が離婚すると言われています。そしてその原因の第一位は「性格の不一致」だそうです。
ただ、私は思うのです。異なる家に生まれた全く個性の異なる二人が一つ屋根の下に暮らすわけです。不一致なんてものはそれこそ無数にあるわけです。そして、その不一致の多くが、これまで生活してきて身に着けてきた自分だけの「当たり前」であり、他人も同じように考えているとは限らないのです。つまり、不一致なんてあって当たり前のものなのです。
私はこのバスタオル事件を通じて悟ったのです。
ああ、結婚生活って「修行」だなと。とにかく些細なことの違いでお互いぶつかるものなのです。でも最初から修行と思っていたらどうでしょう? おっ、上達の課題が現れたなぁ~ぐらいにきっと考え方も変わってきます。
日々、修行と思っていると、お互いの違いやぶつかる点に目が行くようになります。で、修行なので、その違いをどう克服するか、二人の新しいルールを作ることになります。要は折り合いをつけていき、お互いが納得するルールを作っていくこと。これこそが修行の中身なのです。
これを繰り返していくとどうなるか。
どんどん気になる点がルール化され、気にならなくなります。そして意見の相違が減り、だんだんぶつかることが少なくなっていきます。不思議なもので、少なくなってくると相違が欲しくなったり、その相違がいとおしく思えるようになるのです。この前も久しぶりに意見の相違が出てきて、夫婦で「おっ! ひさしぶりにでたね!」と笑えるようになりました。
結婚生活は修行である、そう思うと意外とうまくいったりするものです。そして、二人の「違い」に気づき、都度折り合いをつけて、ルール化していく。それが結婚生活というものの 本質なのだと思います。
お互いの違いを乗り越え、ルールを積み上げていくことで我が家を築いていく。
そうやって作った数々のルールが前提となり、その前提をベースにして、より深いコミュニケーションをとることができるようになるのです。
結婚とは同じ時を重ねる喜びです。
その時々は「修行」ですが、積み上げてきたもの(ルール)を後から見ると、それが喜びになるのです。
***
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