美容に興味のない私の『美』への意識が爆上がりした理由
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記事:アオノスミレ(ライティングゼミ・1月コース)
「スミレさん、背中に肉がついてきてますね」
全てはその一言から始まった。マッサージを受けている時に、マッサージ師の方から言われた言葉である。お腹周りに肉が付くだったら、分かる。しかし、お腹を通り越して、背中にまで肉が付くようになったか。これはヤバい。そういえば、最近手持ちの服が全てキツい。いい加減、ダイエットしなくてはならないのかもしれない。
しかし、今まで私は様々なダイエットに挑戦し、失敗してきた女である。なんで毎回失敗するかなと、振り返ってみる。短期で痩せる過激なダイエットに挑戦したり、運動したりと頑張ってきたが、失敗の一番の理由は『私は自分が美しくなることに興味がない』からである。
痩せておしゃれな服を着て、モテたい。男性を振り向かせたいという気持ちもない。オタクなので、好きなのは基本的に2次元の世界の殿方であるわけだし。
美容よりもBLやその他の趣味に課金したい私の美容レベルは、親も心配するレベルであった。化粧はおろか、真夏でも日焼け止めすら塗らないで外出。化粧水も一週間に一回付けるかどうかのレベルで、ドラックストアで買った500円の化粧水が一年たってもなくならない。日焼け止めは、母親の「日焼け止め塗らないと、将来皮膚がんになるわよ!」の一言で、やっとこさ塗るようになった。
この美容レベルで生きてきたので、『痩せて美しく』が全くピンとこない私であった。
ただ、こんな私でも美容レベルが一時的に爆上がりした時があった。それは婚活である。婚活でモテようと思ったわけではなく、結婚相談所の仲人さんの一言が理由である。
「婚活メイクや婚活ファッションは、コスプレだと思ってやったらいいですよ」
コスプレ。その一言で私のオタク魂に火が付いた。コスプレ、一回やってみたかったの〜。
そこから、私のメイクテクニックは急上昇した。
オタクとは基本的に凝り性な生き物である。そして、私には幼い頃よりガンプラ作りで鍛えた手先の器用さがある。美術と家庭科だけはいつも5であった。YouTubeや様々なサイトでメイク方法を勉強。その時の学習熱心なことと言ったら、自分でも感心するくらいである。この勢いで学生時代に勉強を頑張っていれば、東大に入っていたんじゃないかと思った。
そして、生まれて30数年、化粧水もつけず、日焼け止めすらもほぼ塗らないできた私の肌はメイクのり抜群であった。最近の化粧品とメイクテクニックはすごい。整形もせずに、ここまで顔変わるんだと感動した。まさにコスプレの世界であった。
夫と結婚が決まり、ウエディングフォトを撮るときも、美容に燃えていた。それは誰かが言った「ウエディングドレスは究極のコスプレ」と言った言葉が頭にあったからである。
その後、同じくオタクの夫と、のんびりまったりなオタク生活を送る内に美容熱も去り、化粧水すら塗らない生活に戻った。
ふむ。私は、コスプレという言葉がないと美に目覚めないのか。だったら、いっその事、本当にコスプレしてしまえ。
とりあえず、Amazonで自分が好きなキャラのコスプレ衣装を検索してみた。そして、ずらりと出てくるコスプレ衣装を見て思った。か、カッコいい。これ、着たい。
しかし、こんな背中がばっくり開いた衣装、背中に肉が付いた状態では着れない。胸は盛れても、ウエスト周りがヤバすぎる。コルセットで誤魔化すにしても限界があるわ〜。
コスプレ衣装のサイトを見ながら、悶絶する私を見た夫が言った。
「コスプレなんてさ、着て楽しければ、それでいいんじゃないの」
確かにそういう考え方もある。しかし、大好きなキャラのコスプレは、最高の自分でしたい。
痩せる、痩せる〜、絶対痩せる〜。今までになく、ダイエット熱の高まる私である。そして肌の色味を考えると、日焼け対策も頑張った方がいいのかもしれない。
昔、「ダイエットする」と周りに言うと、「ついに恋か」とか「好きな人ができたの」と言われたことがあった。それを聞いて、正直「面倒くせぇな」と思ってしまった。まあ、確かに異性からの目を気にしてという理由でダイエットする人だっているだろう。でも、ダイエットや美活に励むのは、人それぞれ、きっと色んな理由がある。
メイクオタクで、メイク自体が大好きだという人もいるし、スリムでキリリとした格好をしていると気持ちが上がって、仕事に集中できるという人もいる。私のように、コスプレしたいという人もいるかもしれない。
そうそう、コスプレだが、あれは基本的に薄着なので結構寒いらしい。人間、年を取ってくると寒さに弱くなってくる。それを考えると、コスプレを始めるなら、『いつかしよう』とぼーっと思っているだけではなく、『今、しよう』でなくてはいけないのかもしれない。
久方ぶりに、美への熱が上がるのを感じるオタク女子であった。
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