占いは当たらなくてもいい、こっちから当てに行くので
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:志村幸枝(ライティング・ゼミ1月コース)
今から思えば、私は必然的に占いに出会った、と思う。
それまで人生に占いを持ち込んだことは一度もなかったが、自分のこれからを見つめなおしていたタイミングに、砂地に水を撒くがごとく、占いは私に浸透していった。
「来年、大きな変化があります」
「再来年、人間関係が大きく変わります」
驚くことに、その言葉と符号するように、
仕事の師匠であるボスが亡くなった。大きな変化どころではない。人生の根幹を揺るがすような出来事だった。そして、その翌年、26年勤めた会社を退職した。
それまでの自分は、自然の流れに身を任せたままでも、それなりに幸せだと思っていた。
長年続けてきた漢方相談の仕事も、きっかけはバイト先のお客さんの紹介だった。さしたる志があって、この道に入ったわけではない。とはいえ、漢方と親和性の高い、お香やスパイスが好きだったということが、影響していたのかもしれない。なにはともあれ、その後は漢方の哲学的な考え方に深く感銘を受け、私の人生そのものになった。
どんな分野でも真剣に関わっている人は通る道だと思うが、続けるほどに自分なりの信念が出てくるものだ。自分自身も、漢方処方やお客様サービスの在り方をめぐって、いろいろな思いを周りにぶつけてきた。同級生の何人かはアーリーリタイアを考え出す頃だというのに、いまさらながら私の中には「もっとこうしたい」の気持ちが、春のタケノコのようにぐんぐん伸びていった。志を持ってこの道に入った人は、もっと早くこのフェーズに入っているものなのかもしれない。ある時から私はこのタケノコを、いっそのこと竹にしてやろうと思った。空高く、まっすぐ伸ばしたい。そう思い出したのは、ボスが亡くなる3年前、つまり占いに出会ったころだった。
「守破離」という言葉をご存じだろうか?
「守(しゅ)」は習得する、「破(は)」は応用する、「離(り)」は卒業する、というように、物事を習得し、成長する過程を示す考え方だ。
私の心のタケノコ成長期は、今から思えば「破」から「離」への移行時期だったように思う。そして「離」が熟してきたころ、占いに出会い、確実に背中を押された。
タイミングとは爆発的な力を持っているもので、占いを受けた後の自分は何でもできそうな気分になった。ワクワクが暴走し、自分に集まる情報の全てが自分のためにあるように思え、中3の息子より、よっぽど中2みたいだった。占い×タイミングの威力は恐るべきものだった。自分のことなので、遠慮なく言わせてもらう。こんなのは、ただのアホだ。
でもそれはほんの少しの間で、しばらくすると、先立つものがないと何もできないことが分かった。そりゃ当然だ。現実が、アホな私にブレーキをかけてくれた。
中3の息子の横で、このまま中2状態を続けるわけにはいかない。現実世界を生きる大人として生きていかねば。とりあえずできることからやる。物件を見に行き、相談机を探し、内装業者から資料請求したりした。お金はなくても、いつでも行動し、情報収集しておけば、来るべきタイミングで「よし今だ!」となる可能性はある。「チャンスは準備された心に降り立つ」とは、このことだ。
漢方相談と占いは似ている。
どちらも、統計学に基づいた傾向と対策があり、それに沿って実践、行動することが大切だと言うこと。
漢方相談は、体質に合わせて養生や漢方を提案する。季節による体調の変化には、さらに先手を打つ。たとえば、春の花粉症ならば、冬のうちから漢方薬の服用をオススメする。養生や漢方の服用を実践することで、自らをなりたい状態に近づけていき、より良いコンディションを作っていく。
私が出会った占いもそうだった。9年スパンで流れを見て、実現したい未来に合わせて行動する。
9年というのは、何か成し遂げられそうな年数。小学校6年間と中学校3年間を足したものだとしたら、何かが起こってしかるべき。2人の子どもたちの成長ぶりでそう思う。彼らの9年と私の9年は同じはずはないが、示された年回りから予測できる傾向と対策を意識して行動、実践をしていれば、現実が変わっていくイメージはしっかり持てた。
共通しているのは、行動を積み重ねて自ら掴んでいくこと。
因みに向こう3年間は勢いが止まらないらしい。ならば、その流れに乗ってやろうと思う。私の「心のタケノコ竹化計画」は、空高くどころか、宇宙まで届けるつもりで。
待ってろよ、未来。
***
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