転職活動は「〇〇ハラ」であふれている
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:久保田倫生(ライティング・ゼミ1月コース)
「それでは、面接はWebでお願いします」
「それのほうがお互い時間合わせやすくていいですよね」
「じゃ、まずはカジュアルに現場担当者と面接からスタートということで……」
あー、Webね。わかりました。
そうですよね、このご時世、Webのほうがお互いに時間がとりやすいし、カジュアルにできますからねぇ。そのほうがお互い都合がつけやすいですよね……
えっ、Web??
転職活動の面接がWeb??
私は混乱した。
今の仕事は原則出勤である。在宅勤務は上司の許可がある場合に限るとなっている。
「えー転職活動のため在宅勤務にします」
とはさすがに言えない。言った瞬間すべてが終わる。ほかの理由が必要だ。
リアル面接であれば、外出してきます、と言えばなんとでも調整はできるし、外出した後にでも面接会場によれば何の問題もない。スケジュール調整だった可能だ。
それがWebだと……
めちゃくちゃ焦る。焦る。焦りまくる。
さすがに今の会社で会議室を確保して転職面接する度胸は私にはない。
まず、日程を調整しないといけない。
外出の予定を入れ、その後の時間を確保するところから始めないと。
それだけでもなかなか大変である。外出先のお客さんに何と言ってアポをとろうか。
「いや~転職活動するためのアリバイ作りにぜひご協力ください」
とはさすがに仲のいいお客様でも言えない。真っ当なアリバイを作らいないといけない。
とすると、結構真面目に資料とか作りこんでアポを取らなければならない。
んん、なんなんだ、これ。
仕事が進んじゃうじゃないか(笑)
転職しようとして、今の仕事がはかどる。
3回転半ぐらい回って、なぜか今の仕事がはかどってしまう。何とも皮肉なことよ。
そのうえで、Webで転職面接を受けても問題ない場所を探さないといけない。
当然、オープンスペースではダメで、シェアオフィス等の個室を探さないといけない。
うーん、これもまたまた難しい。大手企業であれば会社がシェアオフィスを契約していたりするが、さすがにそれを使うのも難しい。バレちゃう可能性大だ。
とすると個人として予約しないといけない。予想外の出費である。
そして、Webで行うわけだからネットワーク環境も気になるところ。
仕事の会議であれば、
「あー、ちょっとネットワークの調子が悪くて聞き取りづらかったです~」
とか言って聞いていなかったこともごまかせるが、転職面接となるとさすがにそうはいかない。
場所をおさえたが、その場所がネットワークが安定しているか否か、そして万が一ネットワークが切れてしまったとしても代替できる方法を押さえておかないといけない。自分のスマホでつなげばいいが、おさえた場所がスマホの通信環境が良いかどうかは行ってみないとわからない……
うーん。
こりゃ~場所の下見に行かないといけないなぁ。
何だろう。
リアル面接であればこんなことまったく気にしなくていいのに、なぜWebだとこんな状況になってしまうのだろうか?
面接官にとってはWebで面接というのはありがたいことこの上ないはずだ。
何せ前後の予定があったって、Web会議に入りさえすればよいわけで、会社の業務の一環だからどこかで場所をおさえたらいい。なんの問題もない。ぶっちゃけ周りの人がいる環境であっても問題ない。
「いや~採用面接でさ~ホント、忙しいのに大変だよ~」
とかなんとか言っておけば問題なし。面接する側とされる側でこんなにも差がある。
一体だれの利便性なのか?
これ、面接「する側」の利便性だけじゃないか? 「される側」はむしろ手間ばかりかかる。
これはまさに
「デジハラ(デジタルハラスメント)」
である。
一見もっともそうにきこえて、実は面接「される側」のことしか考えていない。
これをハラスメントと言わずして何と言うのか。
がしかし、だ。
仕方がない。これも立場が弱い採用「される側」の遠吠えである。
どんなハラスメントを受けようが、耐え難きを耐え、忍び難きを忍びだ。
採用されるまでは。
そんなこんなで面接の日。
よし、場所も抑えたぞ。電波の状況も確認した。アリバイ作りのお客様との打ち合わせも盛り上がった。時間も余裕もって準備できた。さぁ、面接だ。
Web画面を立ち上げる。するとそこにはなぜか先方の人事担当が。
「すみません。現場担当の面接と言っていましたが、履歴書見て社長がすぐにでも面接したいとなったので、出張先からWebつなぐので少々お待ちください」
ほ~いきなり社長か。
それは話が早い。
・
・
・
って、そんなのありか?
カジュアルな現場担当者との面接って言っていたじゃないか。
話が違うぞ! 話が違いすぎるぞ! どうなってるんだ?
「いや~社長の〇〇です。履歴書見てどうしてもお話ししたかったんですよね~」
・
・
・
ふ~、なんとか乗り切った……
さすがに初回から社長とは思わなかったが、結果としてよかったんじゃないか。
社長と直接話ができて、イメージも沸いたし、こちらも想いも伝わったんじゃないかと。
なんとなく手ごたえもあるぞ。
ピピッ
ん、電話か。
おー、先方人事担当者だ。なんだ、もしかしてもう内定で、条件提示か?
「人事部の〇〇です。先ほどは面接ありがとうございました」
「社長との面接の結果、今回は採用を見送らせていただくことになりました」
えっ????
マジ??
「すみません、突然のことで混乱しているのですが、理由をきかせていただけませんか?」
「あの~、そのなかなか言いづらいのですが……」
「気持ちの整理ができないので、話してください」
「社長面接だってのにカジュアルな格好だったなぁ~客先に出して大丈夫か? 採用見送り! とのお達しでして……」
ボーン
ボーン、ボーン、ボーン……
そこ?ホントにそこ?カジュアルって言ったじゃないか。
言ったのそっちだよね? それを便利だからってねじ込んできてそれ??
デジハラだよ、これ……
こうして、私の転職活動は続くのである。
デジハラに耐えながら……
***
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