ハラスメントはtyphoon(タイフーン)
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:長田高幸(ライティング特講)
台風は季節になると波状攻撃のように日本にやってきて、時として甚大な被害を及ぼす。ハラスメントは会社において頻繁に起こってはいけないわけだが、今回はそういったことが言いたいわけではなく、もしハラスメント事案が発生した時に重要なのは、台風への被害対応と同じく「いかに迅速に対応するか」ということである。
私は社会保険労務士を生業としているが、お客様からハラスメントに関する相談を多く受ける。私はお客様に対して普段から、そもそもハラスメントのトラブルが起こらないように注意点等について助言しているが、特に強く伝えていることは「もしも発生してしまったら、先ずリニアよりも早く連絡をください」とお伝えしている。ハラスメントへの対応で肝となるのは「スピード感をもって対応する」ということだからだ。
ハラスメントが発覚した際の初動は、一般的には「申告者からのヒヤリング」だ。先ずは申告者の言い分を聞く。もちろん申告者への心情的な寄り添いも必要だ。いつ頃から始まったのか、相手の言動の内容、その際に同席者はいたのか、相手一人だったのか、ICレコーダーなどの音源等の有無など、記憶にある限り詳細に聞く。
そして次に同じ職場の同僚、先輩後輩などの周囲の人や関係者にヒヤリングを行う。内容によって名前を伏せることもあるし、承諾をとって名前を出した方が良い時もある。そうしていくと、概ね事実関係が見えてきて、被疑者がクロなのか、あるいは申告者の妄想も入っているのかなど、状況が少しずつ見えてくる。
一般的に「パワハラ」については、その指導や教育が「客観的に」社会通念上相当かどうかがポイントになる。手をあげたり、人格や存在を否定するような言葉で相手を攻撃するなどすると、ほぼクロになるが、周りからみてそれは「指導、教育」と言えるのか「(言葉の)暴力」なのかということがポイントになる。
最近ではお客様の管理職からよくこんな相談を受ける。「部下を指導しようとして少しきつく言うと、すぐにパワハラと言われそうなので、部下指導が思うようにできない」と。もちろんパワハラは絶対にしてはいけない事であるが、あまりに過度に反応しすぎると、それは企業における人材育成において大きな影響が出かねない忌々しき事態である。私はよく「厳しすぎるのは考えものですが、ご自身のお子さんに教えるように「愛」をもって指導すれば、きっとその方も周りも理解してくれますよ」とお伝えしている。
一方で「セクハラ」の場合は逆に、周りがどうこうよりも申告者本人がどう感じているのかが問題になることが多い。大意なく軽い気持ちで食事に誘っただけでも、相手方からすると、「仕事上断わりづらく強引に誘われた」などと言われてしまう可能性もあるのだ。
いずれにせよ、発覚から時間が経てば経つほど現実が見えづらくなったり、記憶があいまいになったりする。それは当人同士だけではなく周囲の人であれば尚のことである。厄介なことに記憶は当人の都合のいいように、無意識で書き換えられてしまうこともある。状況を可能な限り正しく詳細に知るためにもスピードは重要である。
また、申告者に対しても、あまりに対応が遅いと会社に対して疑念が募り「会社に時間稼ぎされている」などと思われてしまう。そういったことからも申告者に対しては、いつまでにヒヤリングをし、いつまでに結果と方向性を決めるかをあらかじめ伝えておくとよい。
被疑者がクロの可能性が高いの場合は、その人物に対して会社としての対応をあらかじめ検討しておく必要があるし、クロでなかった場合にも「何もなし」というわけにはいかない。対応が遅れてしまったり、間違えたりすると、申告者のあるいは被疑者の人生に大きな傷を残すことになる可能性もある。
いずれにせよ、どういった対応をするにせよ、これまでのことは全て書類で記録を残しておき、訴訟になった時に会社としてどういった対応をしたのかがきちんと立証できるようにしておくことも大切だが、タイトルの通り、ハラスメントへの対応は迅速に進めていく事が会社にとって極めて重要である。
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