2024年のあなたへ
*この記事は、「絶対麗度ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
記事:日々の恵み(絶対麗度ライティング)
2024年2月のあなたは、Instagramで奇妙な広告を見つけました。
それは「秘めフォト」。
普段なら「自分に関係ない」とスルー、ブロックしていたでしょうに、あなたはキャプションを読み、HPに飛び内容を吟味しました。
あなたのことだから、価格を見て「コスパが良い」とか思ったのでしょう。
あなたは直ぐにPaypalを開設して、3月の秘めフォト名古屋通常回に振り込みました。
あなたは写真を撮られることが、この世に産まれた時から大嫌いでした。
ありとあらゆる関係者は、皆あなたの顔を見て、
「目がない」
「寝てるの?」
「一重じゃなかったら可愛いのに」
「鼻デカ」
「後ろだけなら美人」
と、無遠慮に言ってきますから。
学校行事、合唱団、部活、職場行事の皆が映る写真は、見ることも買うこともツラくて仕方ないとまで思っていました。
それなのに、世間からは最早中年おばさんであるあなたは、セミヌードを自ら撮られに本屋へ行くのであります!
セミヌードを撮られるなら、身体くらいマシにしなくては。
推しのスポーツ漫画で筋トレに興味を持ったあなたは市の体育館、スポーツ施設、ご近所さんのヨガ・ストレッチ教室等に通い始めました。
怠け者の癖にハマるとそればかり。皆とやるのが嫌だから運動なんか昔から大嫌いだったのに、あなたは自分の身体を追い込んでいきました。
流行りだからと受けてみたパーソナルカラー診断は、ブルべ夏。
「初めてこんだけ似合っている人を見つけた」と講師から勧められ、人生初デパコスのリップを買いました。全くやってこなかったメイクだけど、興味はずっとあったからコスメとスキンケアをネットも売場も毎日観察しまくる様になりましたね。
2024年3月1日秘めフォト当日。場所を確認する為に昼に訪れ、あなたはHisayaoodoori Parkの一番奥に天狼院書店があることを初めて知りました。
店の前には確かに「秘めフォト」のポスター、店内にはPOPが貼られていましたが、そこでセミヌードになるイメージは全く湧きません。
取り敢えずあなたは先に美容鍼を受け、銭湯でメイクをして、再び天狼院書店に戻りました。美容医療に金を掛けてこなかったあなたが。銭湯はサウナだけ目当てでメイクなんかしなかったあなたが。
あなたは職業柄「同性の一般客の全裸」を長年毎日見続けてきました。(注:見えなかったらできない仕事です。)延べ人数、年齢の幅は撮影して下さるカメラマンよりずっと多いと自負しています笑。しかし、さすがに、
「ここで、ですか?」
になりますね。そこは本に囲まれた広い一室。仕切りの布の向こうは営業中。平日夜とはいえ「本屋の一般客」はいらっしゃるという状況!
情報収集と事前の準備はして、四十路だから脱ぐことの抵抗は無かったあなたでも、さすがに戸惑いましたよね。
あの日の参加者は、あなたを含めて6名。初参加は、中年のあなたと若くて可愛い女の子。ベテラン4名様は着衣だとごく普通の一般女性なのに、人生で一度も見たことないセクシーなランジェリーを身にまとい、芸能人のごとく表情とポーズをバシバシ決めていくのです!
そしてこの4名様、くちゃくちゃの黒スクリーンゴールデンスキンで、当たり前の様に全裸撮影という!あなたは強烈な初体験をしました。
その後あなたは30回撮影に参加しますが、ここまでの全裸回を体験していませんね。あなたにもその日は来たのですが、まだこの時は知りません。
後日写真を頂いたあなたは落ち込みました。
写真のあなたは、あなたでしかなかったから。
特に全裸で盛り上がったゴールデンスキンは、あなたにとって「家康の脱糞」を連想させる黒歴史。敗軍の逃走だったと深く後悔しました。
「こんな写真じゃ、何も起きないわ。」
と。それでも、初めてプロのカメラマンに撮影して頂いたことには満足しました。こんなにキレイに写真を撮ってもらえたことは初めてでしたから。
「1回目は失敗するに決まっているから、また行こう。」
それだけは初めから決めていましたね。
2024年3月31日。2回目の秘めフォトで、あなたはその後仲間となる方々と初めて出会いました。
誕生日前日の4月20日。3回目は自転車でスカートをぼろぼろにしながら京都へ向かい「大秘めフォト展」のパネルとなる最高の写真を残しました。
5月24日。4回目は池袋のアパートの1室に15名の大人数。バラエティに富んだお祭り感覚の撮影を楽しみました。
出席数の多さに絶対麗度を案内されたあなたは、
「プレミアム撮影に参加できる。」
「シフトを空けるのは厳しい。できて今年いっぱいだろう。これを最後にしよう。」
と、人生初のガーターストッキングに挑戦して全国を廻りました。飛行機は天気が良くても飛ばない事実を知りましたね!
絶対麗度を始めてあなたは、
「あの人のようなライティングを書けない」
「あの人のような表情をできない、ポーズを作れない」
と、何度も何度も悩みました。
あなたが見る世界は、これまでと変わってしまったから。
もう以前の、自分だけの世界にいるあなたには戻れないのです。
あなたは本当はずっと「女性」そのものを怖がってきました。
しかし、あなたが見ている仲間たちは、あなたが勝手に怖がっている「女性」ではありません。
傷つきまくっても人生を謳歌している「人間」なのです。
だからあなたは、彼女たちと同じ場所にいたいと望んでいることに気付いてしまったのです。
自己開示の苦手なあなたは、初めて打ち明けられなかったことをライティングで発表できました。
秘めフォトに挑戦することで得た人生初の体験は、あなたの自信というより楽しみとなったからです。
メイク、まつ毛パーマ、美容鍼、運動、食生活の改善、バストアップ、セクシーランジェリー、ウェディングドレス、秘めフォトシネマetc。
2024年のたった1年で、あなたは人生初の体験をいっぱいしてきました。
四十路も半ばになろうとしているのに、あなたにはやっていないことが幾らでもありますね。楽しみは苦しみさえも軽く超えてしまうのです。
2024年10月26日。
大秘めフォト展であなたの写真は、名古屋、福岡、京都、東京に飾られました。
天狼院書店のHPに、あなたの文章は掲載されました。
絶対麗度を通して、あなたのことを心から知る仲間ができました。
あなたの悩みである仕事、人間関係、今後のことは変わりませんが、職場のあなたは以前とは全く違います。
お世辞にも良いとは言い難い、余裕のない仕事しかできなかったあなたは、今は何があっても笑っているし、言動は非常に落ち着いています。不思議なもんですね。
今の「私」が一番よく知っています。
2024年12月。
あなたは、これまで撮ってきて下さったカメラマンへ、
「写真を撮られることが、前より怖くなくなった。」
ことを、初めて打ち明けました。仲間といちいち較べたり、自分の姿をまだまだだぁと思ってしまうあなたですが、本音を口にしたのはあの時初めてでしたね。その答えとして、カメラマンは仰いました。
「怖くなくなったのは、自分と向き合えるようになったから。カメラを見ることは自分を見ること。」
と。
本当に見たかったのは、愛したかったのは、あなたの姿だったんですね。
容姿を酷く言われる。四十路なのに経験が無い。学歴、職歴が低い。話をできないetc。
どうでも良いコンプレックスから、カメラを見れないことは何度もありましたね。そんな自分を嗤いながら挑んでいたこともありました。諦めるならとっくに辞めていたでしょうに、あなたはまるで仕事の如く通い続けていましたね。
プロのカメラを楽しませて頂けたから、仲間に会うことを楽しみにできたから、自分が映る姿を受け入れることができる様になったから、あなたは大嫌いだった自分の写真が怖くなくなったんですね。
2025年3月末日。
「私」は31回秘めフォトに挑戦してきたあなたを見ています。
2024年のあなたと、2025年の「私」を並べて、本当に変化したことを心から感じます。
あなたは、怖がりながら、怒りながら、泣きながら、悩みながら、甘やかしながら、今日まで「私」を育ててくれました。
ありがとう。これからもよろしくお願いします。
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この記事は、天狼院書店の「絶対麗度ライティング」にご参加の方が書いたものです。
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