足を守るために〜その履き物、あなたの足に合ってますか?〜
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:ヨシダ ノゾミ(ライティング・ゼミ集中コース)
みなさんの家のシューズボックスにはどんな履き物がありますか?学生さんがいるお宅であればスニーカーやローファー、社会人のご家族がいればパンプスやビジネスシューズ、そのほか趣味のランニングシューズや登山靴だったり、雨の時用にレインブーツやちょっと庭に出る時用のサンダルなど、いろんな種類の履き物が並んでいることと思います。
靴は眼鏡に近い存在です。仕事用と普段使いで眼鏡を使い分けるように、スーツには革靴、ちょっとコンビニまで行くときはサンダル、といった風に履き物を使い分けることもそれほど意識せずにされているかと思います。
では、その履き物、どう選びましたか? 本当にあなたの足に合っていますか? ぜひ、眼鏡を作るときのように、ちゃんと足にあったものを選んでいただきたいのです。
なぜかというと、合わない履き物はトラブルの原因となるからです。たとえば、靴擦れや、タコ・魚の目、外反母趾というのは耳にしたことがあるかと思います。靴擦れは文字通り、履き物と足の皮膚がこすれることで傷の状態になった、いわゆる擦り傷ですから、早期に気づいて対処できることが多いと思います。ところが後者のタコ・魚の目というのは慢性的な圧迫や摩擦のせいで皮膚がその部分だけ厚く・固くなってしまった状態です。初期には自覚症状がないことも多く、固くなった部分にひび割れができてそこから細菌感染を起こして初めて病院を受診されるケースも稀ではありません。外反母趾も同じように先端の細い靴やヒールの高い靴を履くことで生じる圧迫が、繰り返された影響で足が変形してしまった状態です。一度足の形が変わると、以後は普通の履き物を履くだけで靴擦れやタコ・魚の目を起こしやすくなりますし、痛い部分を庇った結果、別の部位を痛めてしまったりすることもよくあります。
そして、これらの足のトラブル、年齢を重ねていくにつれて、どんどん笑えないものとなっていくのです。よく、心臓は血液を送りこむポンプ、血管は血液を全身に届ける道路と喩えられますが、加齢に伴いポンプは弱くなり、道路も経年劣化で痛んでいき、結果として遠いところへ行き届きにくくなります。足は身体の端のほうですから、血液という栄養の供給が滞り、傷が治らないという状況に陥りやすいわけです。治らない傷ができてしまった時、選択肢は2つです。①細菌感染を起こさないように細心の注意を払いながら、足を使わない生活(よくて車椅子生活。もしくは寝たきり)を選ぶ、もしくは②治るところで足を切る。ちなみに、②の場合も、手術を受けたあとも歩けるよう、できるだけ切る範囲を少なくするという考えが一般的となってはいますが、それであっても義足が必要な状況となると、義足で生活するためには、それなりのトレーニングが必要です。結局、どちらを選んだとしても寝たきり生活が目前に迫ってくることになるのです。
履き物は、眼鏡と同じで生活を快適にするために使用するものです。それなのに、履き物が原因で病気になったり、命を縮める結果となるのはいかがなものでしょう。できれば避けたいですよね?
では、履き物を選ぶ前に、ご自身の足をみてみましょう。あなたの足、異常はありませんか? そう尋ねられた時に、自信を持って、「正常です!」と答えられる方は少ないのではないでしょうか。しかし、それは仕方がないことだと思います。現代の生活では、他人の足を見る機会がほとんどありません。ご家族の足の爪を切ってあげているのであれば月に1回ほどはじっくり見る機会があるでしょうが、それ以外だと、夏場にサンダルを履いている時ぐらいなもので、プールや温泉等を利用しているときは素足でしょうが、その状況で他人の足をマジマジと見ている方はさすがにいないでしょう。見比べる対象が少ないため、正常なのか異常なのかを判断することも難しいのです。さらに、目や耳や鼻といった身体の他の部位に関しては、検診でチェックをうける機会がありますし、不調を感じれば眼科や耳鼻科を受診し、そこで検査結果に応じて眼鏡や補聴器、入れ歯を処方・作製してもらうことが可能です。ところが足に関しては、海外と違って現在日本では全国どこの医学部を探しても足科という講座がありません。最近では、足専門のクリニックや、ある程度の規模の病院になれば下肢救済センターやフットケアセンターが設置されていますが、そこに名前を連ねている医師は形成外科や循環器内科・血管外科など、足をみる機会が多いので専門分野じゃないけれども足も診ているよ、という医師が大半です。残念ながら、足を専門に診る医師を育てる体制が日本にはなく、現状では、足のトラブルをできるだけ起こさないよう予防に努めることが無難と思われます。
では、いよいよ履き物を選ぶ、となった時のチェックポイントですが、①かかとや土踏まずのカーブが靴のカーブと一致しているか、②横幅(2ヶ所。親指と小指の付け根を結んだ部位・土踏まずの部位)が靴に合っているか、③爪先に余裕はあるか、④靴のトップラインに食い込みがないか、などがあります。ただ、これを全部把握するのは難しいと思いますので、ぜひ「シュー・フィッター」という専門の方がいらっしゃるお店を訪ねてみてください。シュー・フィッターとは、「足と靴と健康協議会」という団体が認定して技術者さんの名称で、全国に3475名(2025年4月1日現在)の認定者がいて、靴選びをサポートしてくださいます。眼鏡を作る時と同じように、履き物を選ぶ時も専門の方にお願いして、あなたの足を守りましょう。
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