鉄則はちょっと使ったらちょっと休憩。さもないと私のお気に入りパソコン状態になっちゃうよ
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:前田 さやか(ライティング講座)
人間は充電が必要だ。
しかも早めの、ちょい充電がいいらしい。
頭でわかっていても、私は無理に頑張ろうとする癖がある。
だから困っているのだ。
脳ってパソコンに似ているなと、最近思う。
私のパソコンは、製造終了した古いタイプ。だいぶ疲れてきている。
「ぼちぼち買い替えてください」って、この子自身に言われている気がする。でもお気に入りすぎて、他のなんて考えられない。
しかし自分が焦っている時ほど、この子が悲鳴を上げているのが伝わってくる。
「ファイルを開く」をクリックしてみる。
動こうとしているけど、反応はない。
間髪入れずに画面が変わって欲しいけど、この子は言ってくる。
「ちょっと待って! その画面今から探すから!」
コーヒーをすすりながら待ってみる。
でもせっかちな私は、つい待つ時間ネットを開いてしまう。
検索キーワード入力。こっちも反応が遅い。画面は丸いぐるぐるマークが動き出す。
「あー、やっぱり君、限界なのかなあ?」
ぼそっと、私は声をかけてしまうのだ。
この子のことを、実は人ごとと言えなかったりする。
私も同じことが、年に数回起きる。つい頑張りすぎて、睡眠時間を減らす日が続くと起きるのだ。
頭ではわかっている。
「このままだと、後々やばくなるよ」って。
でもやれちゃうから、ついやってしまう。そして次の日の朝、とてつもない後悔をする。
先日もそうだった。朝起きて初めて気づいた。
“あ、やばい脳みそが動かない。フリーズしているぞ”
私の脳が叫んでいる気がした。
「これ以上働かせないで。休ませて」と。
私のパソコンにもいつか訪れそうな出来事だ。電源を押しても画面がつかない状態。
その日は何かをしようという意欲が湧かなかった。本当なら、大好きなランニングやマルシェに行きたいはずなのに、「したい」って感覚がわかない。過去に経験した「うつ」に似た症状が、ちょっと顔を出し始めた。
夫は見かねて言ってきた。
「表情が良くないよ。今日は休まないとダメだよ」
無理矢理、寝室へ連行された。
時々陥るフリーズ状態の私を、夫は一番よくわかっている。だから充電スポットに送り込んだ。
お陰で翌日は、フル充電とまではいかないが、7割くらいの充電に戻れていた。
多分、夫に止められていなかったら、私は無理やり脳を動かそうとしていた。そんなことしたら、脳と心は「故障」していたかもしれない。
また過去の過ちの繰り返しだった。
実際に私は、過去に何度か故障した。
仕事を急に休まざるを得なくなり、長期離脱したこともある。
体は何度もサインを出していたのに、それを見ようとしなかった結果だった。
今思えば、パソコンが「ぐるぐる」していたのとまったく同じだったのだ。
そして故障してから、とても反省する。
「なんであの時、ちゃんと休息を入れなかったんだろう」と。
パソコンは動かなくなれば、新しいのを買い替えればいいだけ。
でも自分が動かなくなってしまったら、替えはきかない。自分が復活するのを待つしかない。復活するには、時間がかかる。
フリーズ状態にならないようにする手立てはないものか?
そんな悩みを抱えていた時だ。
私は一冊の本と出会った。
『精神科Tomyのほどほど力 全力投球は もう卒業よ』だ。
精神科TomyはXフォロワー数39万人を超える、インフルエンサー的な先生だ。
この本にヒントがあった。
「いっぱいいっぱいの時こそ、こまめに休憩をとるのよ。1時間のほんの数分でもいいから、休憩をとりなさい」
なるほど。
確かに、私は根を詰めすぎていた。
休憩を入れていなかった。結果、毎回ヘトヘトになっていたのだ。
私は短距離のダッシュを、レスト入れずにやり続けようとしていた。そりゃあ、突然倒れるのも当たり前だ。
頑張ることも大切だけど、“休まないと人間は倒れてしまう”。
パソコンも充電なしでは動き続けられない。人間も休憩という充電は絶対にいる。電池残量が無くなる前に休むのだ。
私は今、自分の中に「充電ルール」を作っている。
“ちょっと使ったら、ちょっと休憩”
レストを入れながら、走る。止まっていい。歩いてもいい。
ようやく、自分なりの充電の仕方が、わかってきた気がする。
今日も時計を見て、意識してちょっと休憩をとった。
外を眺めると、街中のベンチでリフレッシュしている人が目に入る。
私はふと思った。
“もしかしたら、あの人も充電中かもしれない”と。
〜最後に、今これを読んでくれている「頑張っちゃうあなた」へ〜
もしかしたら、あなたも「頑張ることが当たり前」になっているのかも。
責任感が強かったり、人のことを優先してしまったりして――
でもどうか、ちゃんと休むことを忘れないで。
あなたの身体も、心も、交換パーツのきかない、たったひとつのものだから。
フリーズしてしまう前に、少しだけでも充電を。
あなたが動けなくなってしまう、その前に。
***
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
お問い合わせ
■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム
■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。
■天狼院書店「天狼院カフェSHIBUYA」
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 3F
TEL:03-6450-6261/FAX:03-6450-6262
営業時間:11:00〜21:00
■天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
■天狼院書店「京都天狼院」
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜20:00■天狼院書店「名古屋天狼院」
〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-5-14先 レイヤードヒサヤオオドオリパーク(ZONE1)
TEL:052-211-9791/FAX:052-211-9792
営業時間:10:00〜20:00■天狼院書店「湘南天狼院」
〒251-0035 神奈川県藤沢市片瀬海岸2-18-17 ENOTOKI 2F
TEL:0466-52-7387
営業時間:
平日(木曜定休日) 10:00〜18:00/土日祝 10:00~19:00