畳が、フローリングにシェアを奪われてしまった今だから、声を大にして言いたい!
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:みやび♪(ライティング・ゼミ5月コース)
「冷たっ!
スリッパは、どこだっけ?」
朝から、フローリングを歩こうとして、足の裏がヒヤリ!
スリッパを探してしまう。
けれど、スリッパは脱げやすく、動きづらい。
あなたも、そんな経験ありませんか?
実は、私どうにもフローリングが苦手なんです。
フローリングは、冷たい。
そして、物を落とすとすぐにキズがつく。
フローリングの上だと、寝転びにくい。
だから、私は畳の部屋が恋しくなります。
足元から優しく支えてくれる。
何より、畳だとゴロン、とできるじゃないですか。
あの感覚が大好きです。
「畳と○○は、新しい方がいい」
という格言がありますよね。
「○○」に何が入るかはここでは触れませんが(笑)。
新しい畳の匂いはたまりません。
あのいぐさの香り。
自然と深呼吸がしたくなります。
ですが、最近では畳の部屋が減ってきています。
あなたのおうちに畳の部屋はありますか?
最近の住宅の間取りを見ると、フローリングばかり。
日本の住まいから、畳がどんどん消えていっています。
今の子どもたちにマッチを渡すと、火をつけることができないと言います。
それくらい、特別なものになってしまったようです。
私たちの時代には、マッチは身の回りにゴロゴロありました。
あのマッチを擦って火をつける時の匂いが私は、好きでした。
畳もマッチのように特別なものになってしまうのでしょうか?
子どもから「畳って何?」 ってね。
それは、とてもザンネンです。
でもね、ちょっと考えてみてほしいのです。
畳って、そんなに嫌われちゃう存在なのかな? って。
実は、畳はものすごく優れた床材なのです。
畳の歴史は古く、奈良時代にはすでにその原型がありました。
平安時代には、身分の高い人の座る場所にだけ、畳は使われていたのだそうです。
それ以降、部屋全体に畳で敷きつめるスタイルとなりました。
それが、さらに一般化していったのです。
つまり、畳は日本の住まいにとって「気候にあった、文化的な材料」だったのです。
では、現代において、畳の魅力は通用しないのでしょうか?
答えは、ノーです。
たとえば、畳は、安全性が高い。
畳は、柔らかいので、赤ちゃんがハイハイしても、転んでも、体に優しい。
お年寄りにも安心。
ほこりが立ちにくく、掃除機もかけやすい。
最近の畳は、構造も進化していて、芯材(畳床)が藁ではなくスタイロフォームなどの新素材で作られており、ダニが発生しにくい設計になっています。
つまり、「ダニが心配だからフローリング」という理由は、もはや過去の話。
コストの面でも見逃せません。
フローリングを張り替えるよりも、畳の入れ替えのほうが簡単で安価な場合が多いのです。
さらに、新しい畳は香りもよく、心を落ち着かせる効果もあります。
では、なぜこれほど優れている畳が、現代の住まいから姿を消しつつあるのでしょう?
たしかに、ライフスタイルの変化という側面は否定できません。
ソファ、椅子、ベッドなど。
欧米型の暮らし方がスタンダードになりつつある中で、畳は「古くて面倒なもの」と思われがちです。
畳に布団を敷いて寝る、という習慣が一般化しなくなったのです。
なぜなら、毎日、押入れから布団を出したり、入れたりするという文化がなくなってしまったから。
でも、畳はそんなに扱いづらいものではありません。
少し意識を変えるだけで、畳のある生活は思った以上に快適で、心地よいものです。
私のおすすめは、休日の午後に畳の上で大の字になって、何もしない時間を味わってみることです。
窓から入る光、風の音、いぐさの香り。
スマホから離れて、静かな時間に身をゆだねる。
きっと、思いのほか贅沢で、心と体をゆるめてくれることに気づくでしょう。
畳は、ただの床ではありません。
日本人の感性を包んできた、文化のひとつです。
私は思いっきり、畳の味方をしてしまいます。
が、日本人の感性にピッタリだと思っているからです。
なので、今一度、畳が昔のように、注目される日がくるといいな、と思っています。
100年以上続いている畳屋さんがおられます。
とうとう今年の3月に、最後の従業員を卒業させておられました。
仕事量が減ってしまい、これ以上、会社としては耐えられないから、と。
現実は、それほど畳の需要が減っているのです。
その現状の前に、私は畳が大好きなのに、何もできません。
そこで、あなたにご提案です。
新築じゃなくてもいいんです。
もっと言えば、和室がなくてもいいのです。
畳を一枚だけ置くことからでも始めてみませんか。
昔の位の高い人のように。
リビングの隅に置くだけでいいのです。
畳はそれだけで、風情をまとい、私たちの安全と私たちの感性に善き影響を与えてくれるのです。
あなたの暮らしに「畳」を取り戻してみてみませんか。
きっと、思いがけない心地よさがあなたを包んでくれることでしょう。
***
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
お問い合わせ
■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム
■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。
■天狼院書店「天狼院カフェSHIBUYA」
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 3F
TEL:03-6450-6261/FAX:03-6450-6262
営業時間:11:00〜21:00
■天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
■天狼院書店「京都天狼院」
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜20:00■天狼院書店「名古屋天狼院」
〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-5-14先 レイヤードヒサヤオオドオリパーク(ZONE1)
TEL:052-211-9791/FAX:052-211-9792
営業時間:10:00〜20:00■天狼院書店「湘南天狼院」
〒251-0035 神奈川県藤沢市片瀬海岸2-18-17 ENOTOKI 2F
TEL:0466-52-7387
営業時間:
平日(木曜定休日) 10:00〜18:00/土日祝 10:00~19:00