メディアグランプリ

開かない扉の前で、私は書くことを選んだ—4ヶ月で得た、心の武器


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:前田 さやか(ライティング・ゼミ3月コース)
 
 
予定外だった。
 
人のために始めたはずなのに。
気づけば自分が一番変わっていた。ライティングとは心のリハビリだった。
 
私がライティング始めたきっかけは、迷宮から出られなくなっていたから。
 
なぜ、こんなことになってしまったのか?
 
すべての始まりは、昨年の10月にさか上る。
たいした覚悟もなく、「医療ブログ」という看板だけを掲げてしまった。
結果私は、複雑な迷宮に足を踏み入れていた。
 
実は私は長らくメンタル疾患と戦っている。
自己肯定感の低さや、自分を責めがちな性格と付き合う日々だ。少しでも心を安定させたくて、動画を眺めていた。
 
とある精神科医でYouTuberの一言が、胸に突き刺さったのだ。
「アウトプットは自己成長につながる」
この言葉で私の生活は一変した。
 
「アウトプットって、何ができるのだろうか?」
とりあえず浮かんだのが、ネット上にクチコミを書くこと。カフェに行っては、店内の様子、食べ物やコーヒーを写真に撮った。お店を出ると、Googleにクチコミを載せてみた。
するとGoogle先生は褒めてくれたのだ。
「あなたのクチコミが○○人の方に読まれました。おめでとうございます!」と。丁寧にお知らせしてくれた。
『なんだこれ、ちょっと嬉しいぞ』
私はその小さな達成感に、背中を押された。書くことの楽しさに目覚めていった。
 
そしてある日。ふと気持ちが動いた。
「医師として働いているのだから、自分の専門知識をアウトプットで人の役に立てたい」と。
そして医療ブログをやってみる決意をした。
 
私は内科医をしている。専門は腎臓内科と透析医療だ。
「腎臓内科」と聞くと、「なんだか、お堅そう」と思うかもしれない。しかし私が診ているのは、町のお医者さんのような日常の診療に近い。
ただ“慢性腎臓病”という病気の患者さんが集まってくる。
 
慢性腎臓病とは何か?
簡単にいうと、腎臓の機能が正常から6割を切っていること。この病気は、ちょっとやっかいなのだ。歳をとるにつれて、腎臓の機能が更に悪くなってしまう。最悪なケースは透析や移植など、自分の腎臓に代わる治療が必要となってしまう状態だ。
 
私はこれまで、病気に気づかず手遅れになった人を多くみてきた。でも今は、医療が進歩している。良い薬が増えてきたのだ。つまり早く治療をすれば、透析にならずにすむ人が沢山いる。
だから思うのだ。
「1人でも透析になってしまう人を減らしたい」
そう思って、ブログを立ち上げた。
 
私はブログの勉強を我流で始めてみた。動画やネットを手当たり次第チェックした。
「これを使えば間違いない」と言われたサーバーと契約。とりあえずブログを立ち上げるところまでは行った。
しかし、ここからが迷宮だった。
 
開かない扉が現れる。
それは異次元の単語だった。
「プラグイン? ウィジェット?」
これらは、ブログを作るために必要な「武器」のようなもの。でも私には、武器の意味も、使い方もわからなかった。
私は何度も同じ場所をぐるぐるし始めた。
時間をかけて答えを探した。そして力づくで、扉をこじ開けた。
 
でもやっぱり、先には簡単に進めなかった。
 
次なる難関が現れたのだ。
それは検索サイトの門番。
私の記事を、門番が通してくれない。
門番は読む人を第一に考えている。医療、お金、人生に関わる記事にとても厳しかったのだ。こと医療には目を光らせていた。
だから記事をいくら書いても、全然読まれないのだ。
「ここまで読まれないのか」
と、虚しさが込み上げてきた。
 
「ブログを読まれるためには、何をすべきか」
私は調査を始めた。
そして、有名ブロガーの一言が私を前へ動かした。
「悩む暇があれば、ライティングの勉強をしろ! そして書け! それしかない」
胸にズシンと響いた。
「そうか。今必要なのは、書く力だ」
 
そう思い、天狼院書店の門を叩いた。
 
これまで11,000人が受講したライティングゼミに、私は申し込んだ。
この講座のテーマは「最後まで読まれる文章を書き上げること」
読まれる文章とは何か?
人を惹きつける文章とは何か?
講師の先生が丁寧に教えてくれた。
優しい講師の先生は言う。
「では今週の課題の提出が明日です。みなさん頑張りましょう」
そう週に1度、2,000字の課題提出がある。まるで塾に宿題のようだ。
私は書くことにようやく真剣に向き合った。寝ても覚めても、私の考えることはライティング。
提出した課題に「不合格」が突きつけられると、心が折れそうに何度もなった。
それでも、崖をよじ登るように這い上がって4ヶ月続けた。
そして少しずつだが、変化が見えてきた。
「読まれる文章って、こういうことかもしれない」
私は手応えを感じるようになった。
 
しかし、もっと意外なことが起きた。
メンタルにいい影響が出始めたのだ。
自分の頭と心の整理がしやすくなった。
嫌な思いをした時や、心が乱れると文章にしてみる。
するとどうだろう? 頭の中でゴチャゴチャになって絡まっていた糸がスッキリほぐれる感覚を覚えたのだ。
ライティングをしてみて、想像もしなかった副反応が現れた。
明らかに、ライティングをする前と私は変わった。自分自身を冷静に見つめ直す術を身につけられた。
 
しかし、私のブログが読まれるようになったわけではない。
ゴールはまだ先だ。迷宮の地図が手元にない。 ブログのやり方も、集客の導線も、手探りのまま。
 
だから、次の挑戦を私は決めた。
「ハイパフォーマンスライティング」とやらを受けることにした。
ここではAIという新時代の武器を使う。より実践的にブログを構築する“新たな魔法”を学べる講座だ。今の私には、ぴったりの冒険だと思った。
 
私は本当に甘く見ていた。
ブログを読んでもらうことの大変さを。
でも旅の途中で、思いもよらずライティングという一生の武器を得た。
私はこの武器で迷宮の先の光を探し続ける。
書くことでしか見えない景色を求めて。
患者さんの腎臓を守るために。
そして、書くことで立ち直った自分を忘れないために。
だから今日も私は書き続ける。
 
 
 
 
***

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2025-07-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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