メディアグランプリ

半信半疑で開いた扉の向こう側


*この記事は、「ハイパフォーマンス・ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【2025年6月開講】目標達成するための文章講座「ハイパフォーマンス・ライティング」〜たとえどんなに上手くとも、効果がなければ意味がない。〜

記事:大塚久(ハイパフォーマンス・ライティング6月コース)
 
 
半信半疑で開いた扉が、思いもよらない場所につながっていた。
 
今からもう5年も前、世間は新型コロナウィルスが蔓延し、どこもかしこも時短営業を強いられ、皆どことなく閉塞感が漂っていた。僕も外に出ることが減り、身体の重さと共に気持ちの重さも溜まっていくのを感じていた。ある時、身体を動かそうと思って始めたウォーキング、家を出て海岸線を歩く。身体の中の血液が流れるように、溜まっていた気持ちの重さも少しずつ流れ出しているように感じた。その途中でふらっと立ち寄った書店。その書店の扉が僕の人生を思いもよらない場所に繋げるきっかけだとはその時はまだ思っていなかった。
 
僕は昔から文章を書くのが苦手で、小学生の時の作文、感想文、日記など「今日は〇〇がありました。楽しかったです」のような事実の羅列と一言の感想で終わってしまうような子供の作文か! と言われるレベルだった。それでもいつか上手い文章が書けたらいいなとずっと思っていた。そして先ほどの書店で一枚のチラシが目に止まった。
 
その書店はブックカフェという業態で、書店とカフェが併設されていた。ただ、よく目にするブックカフェとは少し違っていた。本を置いてあるスペースは入り口付近の一部だけで、奥には想像以上に広いカフェスペースが広がっている。
 
店内に一歩足を踏み入れると、挽きたてのコーヒーの香りがふわりと鼻をくすぐった。壁には、おそらく近隣で撮影されたであろうモノクロームの写真が、まるで物語の一場面を切り取ったように並んでいる。カウンターの奥のモニターには、何やら講座のような映像が音を消して流れ続けていた。その空間全体が、どこか日常から隔たった、不思議な時間の流れを作り出している。
 
レジの横のカウンターに置かれていたチラシに目が留まった。
 
「人生を変えるライティング·ゼミ」
 
人生を変える——なんていかにも胡散臭い謳い文句だ。普段であれば、スルーしてしまうところだ。しかし、なぜかこの時は違った。そのチラシのデザインが洗練されていた。要はセンスが良かったのだ。フォントの選び方、余白の取り方、色彩のバランス。すべてが計算されているようでいて、どこか温かみも感じさせる。僕自身、デザインのセンスがあるわけではないが、それでもチラシを見て惹かれる惹かれないはある。間違いなくこのチラシは惹かれるものがあったのだ。
 
そのチラシを手に取るとすぐに店員らしき女性が話しかけてきた。
 
「これ気になりますか?」
 
「ああ、はい」
 
僕は極端な人見知りだ。服屋でもなるべく話しかけられないようにこっそりみる。話しかけられて服の説明を受けるともうそれだけで購入意欲がなくなってしまうほどだ。そんな僕にまさか本屋の店員が話しかけてきた。普通本屋で話しかけられるとこなんてまずない。いつもの僕ならそのままチラシを置いて外に出るところだが、今回はなぜかその店員の話を聞いてしまった。どうしてもチラシを置けなかったのだ。
 
そしてその場でライティングゼミを申し込んだ。金額は約50,000円。ウォーキングの途中にしては金額が大きすぎる。
 
しかしその痛みは後に快感に変わる。詳細は割愛するが、ライティング·ゼミで学んだことは、単なる文章技術にとどまらなかった。
 
「コンテンツとは?」
「誰のために文章を書くのか?」
「文章を書く目的は?」
 
今までなんとなくで曖昧にしていたことが言語化され、再現性の高い技術として伝えられる。これを繰り返すことで、いつしか文章を書くことが楽しくなっていた。そして驚くべきことに、仕事の売上も毎年右肩上がりになった。コロナ禍の真っ只中にもかかわらずだ。文章を通じて培った「伝える力」が、仕事のあらゆる場面で活きていることを実感した。さらに天狼院で何回か講座を持つ機会にも恵まれ、今ではこうして記事を書くまでになった。
 
この天狼院は最初は胡散臭い。いや、正直今でも胡散臭い感じがする。とにかく言っていることがいちいち大きいのだ。
 
「人生を変える」
「史上最高の一枚」
「自分史上最高の記事を」
 
胡散臭くてしょうがない。でもその扉を開くと胡散臭いと思っていた自分が想像もしない場所につながっている。
 
少なくとも僕はそうだった。
 
そしてその天狼院がまた新しい企画を始めた。
 

『劇場版 百秘本物語』

 
囚われた女性が本に囲まれている。その本を読まないと解放されない。書店が、本を読まないと解放されないという筋書きの動画を作成してそのチケットまで売り出している。もう本を読めと言っているようなものだ。そんなポジショントーク満載の企画なのだが、きっと今感じている「本を買わせたいだけだろ」という思いとは全く別の場所につながっている気がする。何故なら今までがそうだったからだ。
 
胡散臭い、胡散臭いんだけどきっとこの扉を開けてしまうだろう。
 
あなたももし、今の自分という殻を破りたいなら、この扉を開けてみてほしい。そこには、今の自分では想像もできないようなあなた自身の物語が、静かに始まりを待っているはずだから。
 
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この記事は、天狼院書店の目標達成するための文章講座「ハイパフォーマンス・ライティング」を受講した方が書いたものです。「ハイパフォーマンス・ライティング」では、執筆いただいた記事をフィードバックしてもらえます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店/天狼院書店の公式noteのマガジン「READING LIFE/天狼院読書クラブマガジン」にアップされます。

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2025-07-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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