“国宝病”をこじらせたあなたへ──重症者に効く処方箋、あります≪インフィニティ∞リーディング体験記:『国宝』≫
*この記事は、「ハイパフォーマンス・ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【2025年6月開講】目標達成するための文章講座「ハイパフォーマンス・ライティング」〜たとえどんなに上手くとも、効果がなければ意味がない。〜
記事:マダム・ジュパン(ハイパフォーマンス・ライティング6月コース)
とんでもないものを観てしまった……。
あまりに美しすぎて、苦しすぎる。
あなたも、あの世界に呑まれてしまったひとりではありませんか?
まるで魂を抜かれたような顔で私は映画館を出た。
足は重く頭は熱く、胸の奥のざわめきが止まない。
物語に飲み込まれたとは、こういうことを言うのだろう。
その映画の名は『国宝』。
すでに日本映画史上、空前の大ヒットとなっているので説明は不要だろう。
吉田修一原作の、昭和の歌舞伎界を舞台に二人の男の人生が絡み合う、嫉妬と執念と美と宿命の物語である。
主演の吉沢亮と横浜流星は1年半をもかけて歌舞伎と舞踊を徹底的に基礎から学び、この映画に挑んだという。
なにしろ最後には「人間国宝」となる主人公を演じるわけだから、ふんだんにある歌舞伎のシーンが学芸会レベルでは成り立たないわけだ。
いち歌舞伎ファンの私から見ても、その仕上がりは見事なものだった。
若いふたりの俳優のそれこそ血の滲むようなひたむきな努力にも感動した。
そして私はその足で書店に立ち寄り原作を手にした。
もう、あとはページをめくる手が止まらない。
舞台では見えなかった背景、言葉にならなかった感情が、行間に息づいている。
あの目線、あの沈黙の意味が、文章を通して立ち上がってくる。
さらに私は、Audibleで歌舞伎俳優尾上菊五郎さんの声によってこの物語を繰り返し“聴いた”。
朗読によって立ち上がる情景、抑揚に宿る登場人物の心の揺れ。
あの菊五郎さんの美しい声で、歌舞伎のセリフも何度も耳元で再現される。
なんて贅沢なんだろう。
私の中で、より立体的に『国宝』の世界が形付いていった。
まさに“国宝病”に取り憑かれたような日々である。
そして気づいた。私は、まだこの物語の「ほんとう」を理解していないんじゃないかと。
原作を読めば読むほど、聴けば聴くほど、何度も観たくなり、観るたびに新しい発見がある。(実際もう3回観た)
こんな作品に出会えるなんて、奇跡だと思う。
だが同時に、ひとつの渇きが生まれた。
「もっと深く、この世界を読みたい」
そう思ったとき、ふと頭をよぎったのが、天狼院書店の「インフィニティ∞リーディング」だった。
これは、ただの読書会ではない。AIを活用し、読む技術を鍛え、仲間と共に読み解き合う、新しい読書体験だ。
だが実を言うと、私はこの講座を受けるのが少し怖かった。
「病」がさらに重くなるのではないか?
私の解釈がまったく違っていたらどうしよう?
けれど『国宝』を読んでからというもの「これを誰かと語り合いたい」と何度も思ったのも事実だ。
どんな視点で読んだか、どこに心が揺れたか、自分と違う誰かの感性に触れてみたい。
いや、語り合うことではじめて物語は完成するのかもしれない。
『国宝』の世界は、深く、広く、美しい。けれど一人で味わうには、あまりにも濃密だ。 だからこそ、こういった講座を心のどこかでずっと待ち望んでいた気がした。
そして実際受けてみて、私の病はますます重篤になった感もあるが、それでも受けて良かったと思う。自分でも気が付かなかった新しい解釈もあり、ひとつの作品にここまで多角的にのめり込める幸せを感じずにいられなかった。
天狼院書店のインフィニティ∞リーディングは、そんな“読む”の可能性を広げてくれる場。 ただ読むだけじゃない、本を“体験する”読書法。
もしあなたが今、何かに心を動かされたなら──たとえば、私のように『国宝』の世界に魅了されたなら──
“読書”が“対話”になる瞬間を、あなたもぜひ体験してみてください。
まずはその一歩として、天狼院の扉を叩いてみて。
あなたのその読書体験が、もっと深く、もっと広く、もっと豊かになるかもしれないから。
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この記事は、天狼院書店の目標達成するための文章講座「ハイパフォーマンス・ライティング」を受講した方が書いたものです。「ハイパフォーマンス・ライティング」では、執筆いただいた記事をフィードバックしてもらえます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店/天狼院書店の公式noteのマガジン「READING LIFE/天狼院読書クラブマガジン」にアップされます。
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