メディアグランプリ

ゲーム作りで学んだこと


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:寺島いぶき(ライティング・ゼミ夏休み集中コース)

 

「続編まだ?」友達に言われて僕は嬉しくなった。彼は、メガネをかけていて、先生の記録用のカメラにピースで積極的に写り込んでいくお調子者のクラスメイトだ。彼は、僕のゲームでよく遊んでくれている。

僕は、プールでは息継ぎもできず、一番下のクラスだけど、タブレットが得意で、小学校でも、一目置かれている存在である。先生からもパソコン操作のことについて聞かれることもあるし、クラスでもゲームを作る人が何人かいて、そのメンバーからもよく相談を受ける。その友達の一人から、「どんなゲームを作っているの?」と聞かれて、他の人には言わない条件で、作っているゲームを教えてあげた。

それ以降、彼は、僕のゲームを楽しみにしてくれている。

僕が、ゲームを作り始めたきっかけは、小学校1年生の時に学校の図書館で、ゲーム作りの本を見つけたことだ。その本は、タブレット版スクラッチでの簡単なゲームの作り方を紹介している本だった。当時コロナで、学校は午前中で終わっていたし、外で遊ぶことも制限されていた。その空いた時間で、僕はゲーム作りに夢中になった。

僕が初めて作ったゲームは、りんごをかごでキャッチする簡単なゲームだった。完成した時は、それで満足だったけど、2Dのゲーム作りだけでは物足りなくなったので、図書館でいろいろな本を読んで勉強をした。

そして、unityというプロも使っているツールの使い方の本に出会った。

初めてオリジナルのゲームを作ってみたら、スタートと同時にアイテムが勝手に飛んで行ったり、画像が重なることで、プレイヤーが建物にめり込んで見えたりバグだらけのゲームになってしまった。僕は、バグだらけのゲームが嫌になり、さらに、図書館でunityの専門書を読んだ。

そのおかげで半年後には、リアルなゲームワールドが作れるようになった。僕はとても嬉しかった。

満足した僕は、ゲーム作りはひと段落して4歳年下の弟と一緒に、「あつまれどうぶつの森」で遊ぶようになった。弟がこのゲームに夢中になっているのがどうしてなのか気になり、自分のゲームと比較してみた。すると、自分の作ったゲームは、いきなり山や街にいるところからスタートするけど、「あつまれどうぶつの森」では、オープニングの空港の会話の時点で面白さがあることに気づいた。その面白さとは、案内役の2匹のたぬきが、会話の中で、ボケとツッコミをしているところや、話をしている途中に、空港のアナウンスが流れてくるところだ。ゲーム自体が始まる前に、無人島に移住するストーリーがあるところがこのゲームの最初の魅力ではないのかなと思った。

これがきっかけで、自分のゲームにもストーリーが必要だと考えるようになり、今度は図書館で、小説の書き方の本を借りてきた。すると、ゲームの作り方とは、全く違う情報があった。

その本には、人を惹きつける方法や、例としての冒険小説の書き方なども載っていて、シナリオ作りの参考になった。例えば、冒頭でゴールがチラッと見えていて、そこに向かって進みたくなるようなストーリーを書かなければいけない。まるで、完成したパズルを一度崩して、組み立て直す遊びのようだ。

その本を参考にして冒険のストーリーを書いて、ゲーム化すると、今までとは面白さが驚くほど変わった。

最初のゲームと今のゲームを比較すると、弟が夢中になっている時間が、明らかに違う。僕は、弟を喜ばせるために、さらにゲーム作りについて勉強するようになった。

今は、3Dモデルの作り方なども勉強して作ってみたり、500行以上のプログラムを何個も書くようになっている。そして今は、無料のゲーム公開サイトに載せていて、4本目のゲームから連続で、公式メールマガジンで紹介された。

僕は、最初バグばっかりのゲームしか作れなかったけど、頑張ればなんでもできるんだなと思った。今は戦いゲームが小学校の中で流行っていて、僕も人工知能を組み込んだ対戦ゲームなども作れる。

しかし、敵を倒すようなゲームは、イマイチ僕らしくないと思う。なぜなら、暴力に対していいイメージを自分は持てないし、敵を倒して喜ぶようなゲームは、負けた相手の気持ちも考えると、作りたくない。だから僕は、今までも、町をきれいに整えるゲームや、車で山や海を冒険するゲームなどを作ってきた。これからは、暴力的ではない、Win-Winを楽しめるゲームもたくさん作っていきたいと思う。

 


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2025-08-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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