メディアグランプリ

フランス人から大事にされる「サンパな人」とは & イベント報告


*この記事は、「ハイパフォーマンス・ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【2025年6月開講】目標達成するための文章講座「ハイパフォーマンス・ライティング」〜たとえどんなに上手くとも、効果がなければ意味がない。〜

記事:みゆき

 

前回の連載で予告した「フランスで助けてもらえて、大事にしてもらえる秘訣」を今日はあなたにシェアします。

実は、忘れられない失敗談があるんです。

 

いきなり店員さんにキレられた話


ルーブル美術館の地下のお土産屋さんで、息子と姪っ子のお土産にTシャツを選んでいたときのこと。
店員のおばちゃんに「何かお探しですか?」と聞かれて、案内してもらいました。

何か色々話しかけられるのですが、頭の中は「息子はこのサイズでよかったかな?」「もっと地味なのがいいかな?」とぐるぐる考え事でいっぱい。
返事は「う〜ん」とか「あぁ〜」とうわの空の生返事ばかり。

すると突然、おばちゃんが一喝。

「さっきから、う〜んとか、ああ〜とかばっかり!いったい何が欲しいの!」

…怒られちゃったんです。慌ててTシャツをレジに持っていき、逃げるように店を出ました。

このとき気づいたんです。
フランスは“コミュニケーションの国”。沈黙や生返事は、相手をイライラさせるんですね。

あなたなら、このケースで何がいけなかったか、もうわかりますよね?

答えは――

「サンパ(sympa)な人」を目指すこと。

サンパとはサンパティック(sympathique)の略で、「感じのいい人」という意味です。

 

「サンパ」な人の会話術とは

例えば……

お店に入ったら目を合わせて「ボンジュール!ムスイユ(ムッシューではなく!)、マダーム」と笑顔で挨拶

はい、ここで重要なポイント。

カタカナ表記で、「ムッシュー」と発音してはいけません。
何と日本語で「蠅」の意味になるのだとか。
「俺は蠅じゃねえ!!」と第一声でフランス人にキレられた方もいらっしゃるそうです。
「ムスイユ」をひと息でつなげて発音すると本物に近くなります。

「見てるだけ」と返したいなら「Je regarde(ジュ ギャルデュ)」と一言

買い物の後は「メルシー!Au revoir!(オーボワ)」

人種のるつぼの渋谷店のカフェで私は店員をしています。

言語がわからないときのオーダーで、携帯の自動翻訳機に字を打って画面や、写真を見せて注文するのは殆どがアジア人です。

欧米の方は目を見てジェスチャーや、指差し、片言の日本語、英語、何とか人対人でコミュニケーションを図ろうとします。

フランスでは、いきなり翻訳機を出して文字を打ち込むより、フランス語で挨拶をして片言でもフランス語で伝えようという意欲を見せましょう。

言葉に自信がなくても、片言でも大丈夫。大事なのは「伝えようとする意欲」と「感じの良さ」なんです。

あなたもできる、サンパ体験

実際に、私もサンパな態度で助けられたことがたくさんあります。

例えば……

レジで疲れていそうな店員さんに英語で「大丈夫?」と声をかけたら、周りの人が通訳してくれて笑顔に。心が通うひとときでした。

ファラフェル屋さん(ひよこ豆のコロッケ)でソースをの辛いのとそうでないのはどうしますか?と聞かれて「辛いの」と答えてから「あ、間違えた、辛くないのが良かった」。と隣の人に言ったら、お隣のグループの若い女の子たちが全員で、背中を向けた店員に向かって「辛くないやつ!」「辛くないやつ!」と大絶叫して助けてくれました。

70歳の義母を連れてパリに行ったときのこと、ホテルの1階(フランス式には0階)のバーに行ってみたいというので夜11時過ぎに入店。

若い人で満員で、相当賑やかで、ちょっと怯んだ私。
しかし天然サンパの代表のようなエネルギッシュで茶目っ気のある義母は、入店してすぐ、オーナーさんらしき人に「ボンソワール!ジャポネ―ズ?」と言われて「ア~イムジャパニーズ!」と元気に答えたのです。

俳優のような長身のミドルエイジのオーナーさんは両手を広げて「おお~ジャポネーズ!!ようこそマダム!!」と義母に近寄り、ぎゅっと抱きしめたのです。まるで映画のワンシーンのよう。
そこからとっても居心地の良い時間を過ごせたのでした

サンパって、人と人との垣根を軽やかに越える魔法みたいです。

 

私のお手本・サンパな人


そんなサンパな人のお手本が、フランス・クラブ顧問の浅見子緒先生。
凛とした美しさと流れるフランス語、聡明で丁寧な語り口で、周りを自然に心地よくさせてくれる方です。

その浅見先生の新刊『一か月で復習する基本のフランス語フレーズ』の発刊記念イベントが、9月27日(土)に天狼院カフェSHIBUYAで開催されました。
ゲストはジョルジュ・ヴェスィエール先生。NHK「まいにちフランス語」でも人気の、あの先生です。今回浅見先生の新刊の音声を担当しています。

イベントでは、

・著書を使った効果的な学習法

・モチベーションを保つ工夫

・すきま時間の活用法

など、独学者の背中を押すヒントがたくさん飛び出しました。

浅見先生は腹筋の筋トレを毎日のルーティーンで習慣化することに成功されたとか。

ジョルジュ先生は知らない言語をあえてかじって語学の学びの初心に立ち返るというワークをフランスの大学院で学んだそうです。

現在はドイツ語にチャレンジされて、奮闘中だとか。なのでお二人ともに、プロのフランス語の先生なのに、私たちと同じ目線に立ってお話しして下さいました。

著者さんから直接お話しを聞けるメリット

通常、学習本を、著者から直接効果的な使い方を聞ける機会はなかなかないと思います。
目からウロコ的な使い方を伝授して頂きました。まず字で読むより、音声から入るのがおススメなのだとか!

読む、書く、聞く、話すの四技能をしっかり網羅して使い倒す工夫を教えて頂きました。

また編集者様からのコメントや、執筆の裏話、著者さんの注力ポイント、ここだけはゆずれなかった!という執筆にかける情熱なども伺いました。

美男美女であり、美声である先生方の息のあった掛け合い、テンポの良い話し方に引き込まれて、あっという間の1時間半でした。


参加者の方のお声をご紹介します。


・完璧を目指すのではなく、コツコツと継続していく事の大切さを再認識できました。
・フランス語学習者はもちろん、初めたい方、独学している人、フランスに興味のある方、フランス語にとどまらず語学学習者、幅広くおすすめしたいと思います。

貴重なご意見を頂き、ありがとうございました。
今後もこのようなイベントを開催していきます。

次回イベントのご案内

そして次は――ヴェルサイユ在住の文筆家・ドメストル美紀さんのご登壇です。

『ヴェルサイユから紡ぐ日々の言葉をZineに 〜日記からエッセイへ〜』

ヴェルサイユの暮らし、そして日常をエッセイに紡ぐ方法についてお話しいただきます。
あなたもぜひ、この温かい時間を一緒に過ごしてみませんか?

 

 

***

この記事は、天狼院書店の目標達成するための文章講座「ハイパフォーマンス・ライティング」を受講した方が書いたものです。「ハイパフォーマンス・ライティング」では、執筆いただいた記事をフィードバックしてもらえます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店/天狼院書店の公式noteのマガジン「READING LIFE/天狼院読書クラブマガジン」にアップされます。

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2025-10-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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