ギャルになり損ねた私が、今更ギャルになった話
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:升井さくら(ライティング・ゼミ7月コース)
最近ネットで「平成一桁ガチババア」という言葉を見た。私のことじゃん、と思った同世代も多いのではないだろうか。きっと思い当たったあなたは、パカパカする携帯電話を使っていたり、前略プロフ書いていたり、そんな時代を生き抜いた仲間だろう。私たちのことをそんな風に揶揄しながらも、巷では「平成レトロ」「平成リバイバル」なんて言葉も耳にする。この間まで渋谷では「neo平成レトロ展」もやっていた。なんだ結局は馬鹿にしながらも、平成が好きなんじゃないか。その証拠にまた最近、たまごっちが流行っているそうだし、数日前には街中で小麦色の肌をしたスタイル抜群ハローキティのぬいぐるみをバッグにつけている人も見かけた。
私たち平成一桁ガチババア達に言わせてみれば、懐かしいものだけれど、Z世代にとっては、どうやら新たな可愛さを感じるものらしい。時代は巡るとはよく言ったものだ。この夏「neo平成レトロ展」に行ってきた。そこにはZ世代のフレッシュな人々だけでなく、同じく平成を生きた仲間も来ていた。懐かしい品々がたくさんあり、ウィルコムやegg、ルーズソックスなど、見ているだけでアゲアゲになる。
「あったよねー!」
「懐かしいー!」
と一緒にいた友人と騒ぎつつも、はたと気がついた。
私、これ、ほとんど通ってない。大体が伴走しただけ。ウィルコムもたまごっちもルーズソックスもeggも、クラスメイトの子たちが盛り上がっていたけど、私は違った。楽しく盛り上がる平成ギャルたちを横目に、私は制服を定められた通りに正しく着こなし、恋人なんていないから、2台持ちする必要なんてなく、親や友人とだけ連絡をとっていた。だって当時の私は真面目にコツコツ頑張れば、報われると信じて疑わなかったんだもの。そうすれば学生時代って内申点に響かないし、先生の言うことを聞けば大概どうにかなって、私、失敗しなかったので。
しかし社会人になってみると、コツコツ真面目に頑張るだけでは立ち行かなくなることも、たくさんあったのだ。社会の荒波は、真面目にコツコツだけでは、うまく乗りこなせるものではなかった。どんなに頑張っていても、どうにもならないビッグウェーブが襲いかかることがある。
そんな時に思い出したのが、先生に怒られても笑い話に変えたり、失敗も仲間と共に笑い飛ばしたりして、テンション爆アゲで、毎日楽しく過ごす平成ギャルたちだった。
本当にどうしようもない時って、もう笑うしかないのだ。人生一度きり、だったら何でも楽しむしかない。アゲアゲでいこ! ギャルマインドで乗り切っていこ!
平成当時の私はギャルになり損ねてしまったけれど、もう令和だし、いい年した大人だけれども、今更ながらギャルマインドを取り入れることにしてみた。Yeah!
といっても社会人として真面目に労働せねばならないので、髪は染めないし、スカートも短くはしない。あくまでうまくいかないときに「まぢウケる〜!」と思う程度。でもそうすると、大概のことを笑って、乗り越えられた。「ウチら仲間っしょ」と思うと、同僚に対しても寄り添って支えられたし、一緒に仕事を頑張った人に対しても「我等友情永遠不滅」と思うと、一緒に乗り越えられた。
なんだかギャルマインド、いい感じなのだ。
これまで高くて、辛くて乗り越えられなかった社会の荒波を楽しく乗りこなせるようになってきた。アルバローザやロキシーを着て、トラブルビッグウェーブだって、サーフィン出来ている気がする。時々転覆するけど、ギャルマインドで起き上がれる。
きっと今現在、悩める皆さんの中にも平成当時(あるいは他の時代でも)、私のように品行方正かつ真面目に生きてきた人がいるんじゃないだろうか。そうして頑張って頑張って、社会に出てきてもずっと頑張っているのに、それなのに報われない気がする人がいるんじゃないか。そんな人にこそぜひ、何歳でも遅くない、老若男女なんて問わないから、心のギャルデビューをしてみるのはどうだろうか。
世の中は大変なことや、頑張ってもどうしようもないことが、たくさんある。働いているとそんなことばかりで、大人になんてなりたくなかった、と思うことすらある。
けれども心がギャルなら、そんなことも「まぢウケる〜!」の一言で、なんだか乗り越えられる気がするし、パワーが湧いてくる。ギャルマインドは、世の中を明るく楽しく生きるための賢いライフハックなのだ。
さあ、なんだか暗い世の中の今こそ、日本全国総ギャルの時代の幕開けだ!
***
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