28歳女、ノリで南米行ってみた #3 リュック一つで南米へ|ユニクロで11万円失いかけ→ペルーの公衆トイレで倒れる
*この記事は、「ハイパフォーマンス・ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【2025年6月開講】目標達成するための文章講座「ハイパフォーマンス・ライティング」〜たとえどんなに上手くとも、効果がなければ意味がない。〜
記事:ほり
空の近くの街・ラパスから
ボリビア・ラパス――標高3,600mのこの街では、
数段の階段を上るだけで息が切れます。
頭が少しぼんやりするのも、きっと空が近いせい。
そんな高地の空の下、旅の合間にこの記事を書いています。
階段を上るだけで息が切れる、空の近くの街・ラパスにて
南米に飛び出して1週間。
出発前日にも「帰国のチケットすら買っていない」という無謀な状態で、
「まあ、なんとかなるでしょ」と半ば勢いで飛び立ちました。
結果、案の定ドタバタ続きです。
荷造りは出発当日の朝6時スタート。
準備時間は実質2時間。
リュック1つ・総重量7kgで1か月旅に出る
(そのうち半分はリュックとPCの重さ)
というコンパクトさを貫いたものの、
空港ではユニクロでうっかり11万円を溶かしかけ、
保安検査場には締切3分前に滑り込み。
飛行機を乗り継ぎながらたどり着いたペルー・リマでは、
観光途中に体調を崩し、
公衆トイレで倒れ込むというハプニングまで発生しました。
このリュックひとつが、私の1か月の旅のすべて
それでも、現地の人の優しさに助けられ、
なんとか旅を続けています。
今回は、そんなドタバタ初週の裏側と、
これからの旅の見どころを少しだけご紹介します。
荷造り2時間→ユニクロで迷子→搭乗3分前、波乱の幕開け
実は、出発日の朝6時の時点で、
私はまだ荷造りを終えていませんでした。
始めてすらいませんでした。
とはいえ「なんとかなる」と信じ、
普段使いのリュック1つにすべてを詰め込みました。
ちなみに、こういうとき「バックパック」という、
言葉を使う人も多いですが、
私が背負っていたのは普段通勤で使っているリュック。
とてもじゃないけれど“バックパック”なんて名乗れません(笑)
成田空港へ向かう道中、渋谷で当日買い出しを済ませ、
一応天狼院にも立ち寄ってスタッフの皆さんにご挨拶。
スタッフHさんには
「俺の京都出張の荷物より少ないじゃん」と驚かれました。
私の荷造りの極意はただ一つ──“諦めの心”。
必要なものをすべて詰め込むのではなく、
「なくてもなんとかなる」で潔く削ぎ落とすのがコツです。
空港に着いてからも準備不足のため買い足しは止まらず、
ダウンとポーチを追加購入。
ユニクロで夢中になっているうちに、
気づけば保安検査場の締切3分前
――あやうく11万円分の航空チケットを
ユニクロに溶かすところでした。
冷や汗をかきながら滑り込み、旅は出発前から波乱の幕開けとなりました。
夢中になっていたら、搭乗口締切まで“あと3分”
ロサンゼルスでは8時間の乗り継ぎを活かしてサンタモニカへ。
青空の下、美しいビーチと観覧車を眺めながら、
物価の高さに驚きつつも
「旅が始まった」という実感がふっと湧いた瞬間でした。
南米・ペルーに着いてからは、
予約していたホテルの住所がなぜか地図から消え、
真夜中の街で迷子になるハプニングも。
そこから「予定通りにいかない旅」の幕開けです。
夜景を見に出た深夜の街。実際は、野犬の遠吠えに怯える散歩に。
ペルーの公衆トイレで倒れた私を助けた“お母さん”
そして、翌日のアレキパで、忘れられない出来事が起きました。
街を歩いている最中に突如強烈な腹痛に襲われ、
公衆トイレに駆け込みました。
しかしそのトイレは、観光地の一角にぽつんとある簡素な施設。
使用料を払う余裕もなく、番をしていた年配の女性の声を振り切って中へ。なんとか個室にたどり着いたものの、
症状は急速に悪化し、洗面台付近で倒れ込んでしまいました。
意識がぼんやりとするなか、
外から「セニョリータ(お嬢さん)」と呼ぶ声が何度も聞こえます。
先ほどの女性が駆けつけ、私の脇に腕を差し入れて、
支え起こそうとしてくれました。
異国のトイレで倒れている日本人を前に、
彼女は驚くどころか、ずっとそばにいてくれたのです。
30分ほど倒れ込んでいるうちに徐々に回復していく私に、
彼女は優しく声をかけ続けてくれました。
言葉はスペイン語で全く理解できません。
それでも、不思議とその温かさは伝わってきました。
途中、お茶を差し入れてくれる人まで現れ、
小さな「見守りの輪」が自然にできていました。
差し入れてもらったお茶の温かさが、心にじんわり染みました。
やがて症状が落ち着くと、
彼女はアルコールスプレーを差し出し、
手やお腹の除菌方法をジェスチャーで教えてくれました。
さらに、アルパカのセーターや毛布をかけ、
「寒くない?」と心配そうに覗き込んできます。
「私はあなたのことが心配です」
「ホテルは近くですか?」
「タクシーを呼びましょうか?」
「他に何かできることはありますか?」
お金はいらないと差し出されたその優しさは、
いまも心に深く刻まれています。
彼女のおかげで、翌日から私は一気に“旅人らしい”装備に
異国の地で、計画通りにいかないことばかり。
でも、そんな一つひとつの出来事が、
この旅を濃く、忘れがたいものにしてくれています。
個人連載、少しずつ読まれ始めています
出発直前から天狼院書店のNoteで連載
「28歳女、ノリで南米行ってみた」を始めました。
現在は2本公開しており、
これまでに約500名の方に読んでいただいています。
特に印象的だったのは、南米在住の読者の方からいただいたコメントです。
「はじめまして。南米パラグアイ在住です。安全には気をつけて、旅を楽しんでください。」
遠く離れた地から見守ってくださる方がいる
――連載を通じて、ひとり旅が少しずつ“みんなで追いかける冒険”になっていく感覚を実感しています。
これからが旅のハイライト
ここから先は、旅の見どころが続きます。
・長年憧れていた コルカ渓谷
・ボリビア・ラパスでの 友人との再会
・そして……まさかの マチュピチュに行けない!チケット未入手問題
衝動と「なんとかなる精神」で始まったこの旅は、まだまだ予測不能。
次回は「この先どうなる!?」というリアルな旅の裏側を、
お届けできそうです。
さいごに
天狼院書店のスタッフ“ほり”として、
現地からこうして連載をお届けするのは初めての経験です。
社内では「本当に行くんだ…」とざわつき、
社長からは「生きて帰るように」と送り出されました。
なるべく、生きて帰ります(笑)
引き続き、“なんとかなる旅”の行方を天狼院書店Noteでも
少しずつお届けしていきます。
本編は個人Noteで連載中です。
よろしければフォローして、一緒に見届けてください。
ほり|天狼院書店アルバイト、衝動で南米へ|note 本屋アルバイトをしながら、ノリと衝動で人生を動かしてきました。今は準備ゼロの南米旅の真っ最中。「無謀だけど面白い」を物語 note.com
次回予告
憧れのコルカ渓谷、
思いがけず増えた“旅の仲間”、
そしてボリビアでの再会――。
一方で、高山病との戦いは本格化……命からがら、次回も更新予定です。
お楽しみに!
この記事は、天狼院書店の目標達成するための文章講座「ハイパフォーマンス・ライティング」を受講した方が書いたものです。「ハイパフォーマンス・ライティング」では、執筆いただいた記事をフィードバックしてもらえます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店/天狼院書店の公式noteのマガジン「READING LIFE/天狼院読書クラブマガジン」にアップされます。
【2025年6月開講】目標達成するための文章講座「ハイパフォーマンス・ライティング」〜たとえどんなに上手くとも、効果がなければ意味がない。〜
お問い合わせ
■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム
■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。
■天狼院書店「天狼院カフェSHIBUYA」
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 3F
TEL:03-6450-6261/FAX:03-6450-6262
営業時間:11:00〜21:00
■天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
■天狼院書店「京都天狼院」
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜20:00■天狼院書店「名古屋天狼院」
〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-5-14先 レイヤードヒサヤオオドオリパーク(ZONE1)
TEL:052-211-9791/FAX:052-211-9792
営業時間:10:00〜20:00■天狼院書店「湘南天狼院」
〒251-0035 神奈川県藤沢市片瀬海岸2-18-17 ENOTOKI 2F
TEL:0466-52-7387
営業時間:
平日(木曜定休日) 10:00〜18:00/土日祝 10:00~19:00