28歳女、ノリで南米行ってみた #5 「ペルーまで来てマチュピチュいけないの!?」聖なる谷で『人生の岐路』を乗り過ごす
*この記事は、「ハイパフォーマンス・ライティング」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:ほり
はじめに:マチュピチュの切符と、私の「人生の切符」
いよいよ、旅の最大の目的地のひとつ。マチュピチュが目の前です。
旅程はAI(Gemini)が組んでくれたもの。
マチュピチュ遺跡の入場券が取れていることが大前提でした。
でも、私はまだその入場券を買っていません。
「ペルーまで来てマチュピチュいけないの!?」
目の前に「人生を変える絶景」への入り口があるのに、肝心な切符がない。
普通ならパニックですよね。
でも、不思議と焦りはありません。
だってこれこそが、私の「なんとかなる物語」の最高の舞台なのだから。
計画通りに進むことよりも、目の前の衝動や、予期せぬ楽しさを優先する。
それが、私の旅であり、私の「人生の切符」です。
今回の旅のテーマは「衝動性」。
それは「無謀さ」ではなく、「決断力のある行動」の別名だと信じています。
1.クスコの混沌:日本との繋がりと、衝動の再定義
クスコに着き、最初に行ったのは「ボレート・ツリスティコ(観光周遊券)」の購入でした。
ほとんどの観光地に入場券が必要と知り、共通チケットを買いに行ったのですが、あえなく撃沈。
手持ちの現金が足りず、両替所に並び直す羽目に。
これで朝からぐったり。
旅の準備はいつもこうです。計画の第一歩で必ず躓く。
めげずに郊外の遺跡巡りへ。
ツアーに参加しましたが、英語解説はほとんど理解できませんでした。
それでも、全く焦らなかったのは、ある単語を聞いた瞬間です。
ガイドさんが語るナスカの地上絵の研究で、「YAMAGATA(山形大学)」という単語を耳にした瞬間、遠い日本との繋がりを感じて、心が温かくなったのです。
日本の大学が、遠く離れたペルーの考古学研究に深く関わっている。
その事実を異国の地で知るなんて、思いがけない感動でした。

クスコ郊外のサクサイワマン遺跡。巨大な石壁のスケールに圧倒されながら、ガイドの言葉の中に日本の大学の名前を見つけた瞬間、遠い繋がりを感じた。
【コラム】TOEIC 400点の私でも、言葉の壁は壊せる
私は東京で本屋のスタッフとして働いています。
英語は全く得意ではありません。
大人になってから力試しに勉強もせず受けたTOEICのスコアは400点台。
おそらく今受けたら300点台だと思います。
基礎力が不足しており、意思疎通を図ることは難しいレベルとのことです。
でも、今回の旅で私は全くもってコミュニケーションに困っていません。
旅に出る前は不安もありました。
しかし、実際に現地に来てわかったことがあります。
言葉の壁は、ノミュニケーション(ノリとフィーリング)とジェスチャーと、何より笑顔で乗り越えられる。
マラスの塩田で「これ、カマンベールチーズみたいだね!」と、知っている単語と身振り手振りで伝えたら、ガイドさんは大笑いしてくれました。
大切なのは、「完璧な文法」ではなく「伝えたいという衝動」なのだと知りました。
点数なんか関係ない。その衝動さえあれば、心は通じる。
この旅は、私の拙い英語力でも、異国の地で出会った人たちと繋がれるという、揺るぎない自信を与えてくれています。
そして私はマチュピチュに向かう途中、最高の友人を得ました。
2.聖なる谷:絶景と、人生最大の乗り過ごし
翌日、朝必死にネット予約した「聖なる谷ツアー」へ。
高山病の心配も吹き飛び、真っ白に輝くマラスの塩田を堪能。
オリャンタイタンボでは、階段をぐんぐん登って遺跡からの絶景を味わいました。
こちらでは、日本にルーツを持つアメリカ人女性に出会いました。
日本語は話せないけれど、「90歳を超えるおばあちゃんに会うためにはやく北海道に行きたい」と話していました。
言葉は通じなくても、風景や、同じ国にルーツを持つというだけで、なぜか通じ合える気がする。
この旅は、私にとってアイデンティティというものを深く考える時間になっていました。
天気も良くて、最高の時間でした。

山肌を埋め尽くすマラス塩田。この「カマンベールチーズみたい!」という衝動的な言葉が通じて、ガイドが大笑いしてくれた瞬間。言葉の壁はノリで壊せる。
だが、この最高の瞬間の直後、事件は起きたのです。
オリャンタイタンボでツアーバスを降りて解散すべきところを、私はすっかり忘れ、うっかり帰りのバスに乗ってしまいました。
気づいた時にはすでに反対方向へ。しかも外は大雨。
バスの中で、一瞬、全身の血の気が引くパニックに襲われました。
絶景を見た感動が、一瞬で「どうしようもない絶望」に変わった。
しかし、私の「なんとかなる」精神はここでも発動しました。
「考えても仕方ない」。
そう結論づけると、私はバスの座席でそのまま寝ました。

絶景を堪能した直後、うっかり乗り過ごし4時間かけて戻る羽目になった。これが私の旅。「考えても仕方ない」と寝たのも、私の旅のスタイルだ。
目が覚めたら、着いていたのは別の観光地。絶景だったので、結果オーライ。
結局、往復4時間かけてオリャンタイタンボに戻る羽目になりましたが、この旅のテーマ「無計画な衝動は、最終的に楽しい」を証明するには最高の失敗でした。
そしてこのとき私を救ってくれるのは音楽です。
この旅のテーマ曲になりつつあるのが、超ときめき♡宣伝部さんの『トゥモロー最強説!!』
「最高な一日でも 最低な一日でも
お疲れ様! 明日はきっと もっといい日になるよ」
この曲の歌詞が、大失敗後の私の心に響きまくる。
【コラム】 世界中のカテドラルの前で踊りたい、私の密かな野望
なぜ、私はこんなにも衝動的に動けるのか。
その源泉は、旅先でいつも感じているある「密かな野望」にあるのかもしれません。
もともとダンスが趣味の私にとって、それはごく自然な衝動でした。
私には、ずっと応援している某アイドルグループがいます。
「カテドラル」が出てくるこの曲が好きすぎて、一時期、世界のカテドラルについてずっと調べている時期があったほどです。
その時から、世界中にある美しいカテドラルの前で、『Friends Friends Friends』を踊りたいという、密かな野望がありました。
これは、誰かに見せるためではない、私個人の「踊りの序章」です。
とても神聖な場所なので遠くからにはなりますが、その時の高揚感は最高の思い出です。
カテドラルの前でダンスをしていたら、話しかけてくれる人もたくさんいました。もちろん日本ではしないこと。
旅先での「衝動のダンス」は、私の「人生を楽しむ力」の最大の証なのです。
3.マチュピチュまであと一歩…運命の友との出会い
そんな「踊りたい衝動」を抱えたまま、私はついにマチュピチュ村へと向かう列車に乗りました。絶景を前にしても、チケットがない不安よりも、このハプニングを乗り越えた達成感の方が勝っています。
列車の中で、運命的な友人と出会いました。
彼女もまた、自由で、底抜けに明るい人でした。
言葉は完璧に通じるわけではない。
それでも、すぐに意気投合しました。
さいごに:『おどりくるい』が導く、マチュピチュへの道
そう、肝心のマチュピチュのチケットですが、私はまだ買えていません。
でも、それでいい。
人生は、完璧な計画をなぞることではなく、予期せぬハプニングを、衝動的な楽しさでどう乗りこなすかにかかっています。
「人生を楽しむ力」とは、まさにこれなのだと、この旅で改めて確信しました。
そして、「おどりくるい」の衝動的な行動が、果たしてマチュピチュへの道を開くのか。そして、その『おどりくるい』の真相とは?
次回は、いよいよマチュピチュの全貌をお届けします。
ぜひフォローして、一緒にこのハチャメチャ旅を見守ってください!
次回予告:
チケット未入手、そして衝動的な『おどりくるい』。混沌を極めた私の旅は、ついにマチュピチュの頂でクライマックスを迎えます。予想外の展開と、魂が震える絶景。次回、ご期待ください!
よろしければフォローして、一緒に見届けてください。
https://note.com/tenroin_hori/portal
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